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オリジナル盤もどき調理法
CD Programming Guide For "Original" Lovers
【2001.03.07.】【2008.05.24.改訂】


 
編集盤CDから、「オリジナル盤もどき」をでっちあげるための曲順プログラムを紹介します。
いろんなソースが混ぜ合わされた編集盤から、混ぜ合わされる前のソースを取り出してみようというわけです。
オリジナル盤が簡単に安く手に入るのなら、それに越したことはないのですが、なかなかそういうわけにはいきません。
まずは、できるところから、曲順だけでも、それなりに。


第7回 後期スペンサー・デイヴィス・グループ

「1967年4月以降のスペンサー・デイヴィス・グループの音楽は、そんなにひどいですか?」
聞いたことがあるひとに会うことがあれば、そんな質問をしたくなるほど、このグループのこの時期に対する評価は不当に低い。
天才少年と謳われたスティーヴィー・ウィンウッド(当時18歳)が脱退して、自らのグループ、トラフィックを結成したのが、1967年4月。
ウィンウッド脱退後のSDGは、聞くに値しないどころか、存在しなくてもいいという扱いを一部で受けている。
以下は、その否定的な扱いの一例。いずれも、雑誌「レコード・コレクターズ」に掲載された大鷹俊一氏の文章からの抜粋です。

ウィンウッドには天賦の才能があった。でも、その天才を描写するために、同じグループの一員をここまで貶める必要があるとは思えない。
一方を貶めることで、他方を賞賛するという手法は、おいおい困っちゃったなぁーとしか言いようがないし、文筆業者として決定的にダメだと思う。
「その差は歴然」などと書くのであれば、比較する必要すらないではないか。そんな褒め方で、ウィンウッドさん、喜ぶかなぁ。
なぜ、かくも執拗に誹謗中傷を繰り返すのか、意図が不明で、理解に苦しむ。
デイヴィスが稼ぎをピンハネしてたとか、脱退にあたって妨害工作をしたとか、ウィンウッドの悪口を言っているとかそんな理由でもあるのだろうか。

正直に言えば、そんな風潮もあって、わたしも積極的に聞いてみることはなかったのだけど、映画『茂みの中の欲望』のサントラを聞いて、目からウロコが落ちました。
ええやんか。どこが「終わっている」のか、わからない。どっちがどうとは言えないけれど、これはこれで大好きだ。わたしの耳は節穴だ。
1967年4月以降のスペンサー・デイヴィス・グループを、ちゃんと聞いてみようと思った。
別のバンドと考えれば、ウィンウッド在籍時と比較する必要はないと思う。

今回の材料は、興味があっても、あまりの不評に躊躇している人にも手が出しやすい編集盤 "WITH THEIR NEW FACE ON: THE MASTERS" です。
2枚組CDに、3枚のアルバムがほぼまるごと収録されており、シングル曲もたくさん入っている。それに、安い。1枚ものの値段です。
編集は杜撰でとてもあやしいけれど、「1967年4月以降のスペンサー・デイヴィス・グループ」の入門編として手頃なのではないかと思います。
ただし、このCDには、各曲についての出典など詳細が記されていません。しょうがないので、勝手に、内容を整理します。
抹殺されている感のある後期スペンサー・デイヴィス・グループのレコードを、わたしが聴いていくためのメモです。
 
 

[メニュー]
後期スペンサー・デイヴィス・グループのレコード


[材料]
The Spencer Davis Group  "WITH THEIR NEW FACE ON: THE MASTERS" (Eagle EDM CD 088)  1998年発売

[ご注意]
"WITH THEIR NEW FACE ON" は、1968年のオリジナルアルバムのタイトルでもあります。
オリジナルアルバムの復刻CDも出ていますので、手を出してみようと思われた際には、混同しないようにご注意ください。
以下では、オリジナルアルバムとの混同を避けるため、"MASTERS" と記します。

[参考]
SPENCER DAVIS GROUP 公式ページ
http://www.spencer-davis-group.com/
※「SPENCER BIO」と題されたコーナーを見てみようとすると、ブラウザが強制終了されてしまうのですが…

[作り方]

"MASTERS" に収録されている曲は、タイトルを紫色で、表示しています。
 

The Spencer Davis Group #2


Spencer Davis: guitar, vocal, harmonica / Pete York: drums / Eddie Hardin: organ, vocals / Phil Sawyer: guitar / Charlie McCracken: bass
 

Time Seller (Fontana TF 854) single, 1967.7.
cd-program: 2-9 / 2-8

Side A
Time Seller

Side B
Don't Want You No More

 
脱退したウィンウッド兄弟に代わり、フィル・ソーヤーとエディー・ハーディンを加えた新生スペンサー・デイヴィス・グループによる第一弾シングル。うねるようなストリングスとトイ・ピアノを模したピアノが麗しいサイケポップです。"HERE WE GO ROUND THE MULBERRY BUSH" のサントラと同じセッションで録音されたようです。
フィル・ソーヤーは、元Fleur De Lys で、当時、Shotgun Express にいたが、ピート・タウンゼントの推薦により、参加した。エディー・ハーディンは、オーディションで選ばれた新進のオルガン奏者。
AB面とも、アルバム "WITH THEIR NEW FACE ON" に収録。
HERE WE GO ROUND THE MULBERRY BUSH: Original Motion Picture Soundtrack  (United Artists ULP 1186) lp, 1968.1.
1. Here We Go Round The Mulberry Bush - Traffic
2. Taking Out Time
3. Every Little Thing
4. Virginals Dream
5. Utterly  Simple - Traffic
6. It's Been A Long Time - Andy Ellison
7. Looking Back
8. Picture Of Her
9. Just Like Me
10. Waltz For Caroline - Spencer Davis Group with Stevie Winwood
11. Posession
12. Am I What I Was Or Was I What I Am - Traffic
 
映画『茂みの中の欲望』のサウンドトラックアルバム。スペンサー・デイヴィス・グループの録音には、ホリーズのトニー・ヒックスとグレアム・ナッシュがゲスト参加しているらしいる他に、ウィンウッドが結成したトラフィック(主題歌を含む)、元ジョンズ・チルドレンのアンディ・エリソン(1967年のファーストソロシングルを収録)が収録されています。"Waltz For Caroline" は、ウィンウッド在籍時に録音されたもので、1968年3月に発売されたスペンサー・デイヴィス・グループのベスト盤では、"Waltz For Lumumba" と題されています。後期スペンサー・デイヴィス・グループの演奏は、全曲、オリジナルアルバム未収録です。
r.p.m. からの復刻盤CD (r.p.m. RPM 179) には、スペンサー・デイヴィス・グループの演奏について、4曲の別バージョンが追加収録されていました。ボーナストラックは、以下の通りです。
13. Taking Out Time  (alternate version)
14. Picture Of Her  (alternate version)
15. Just Like Me  (alternate version)
16. Possession  (alternate version)
この復刻盤CDは、権利問題から廃盤となり、現在は、スペンサー・デイヴィス・グループの演奏のみを抜粋し、初期のシングル2枚などを加えた "MULBERRY BUSH" (r.p.m. RPM 188) として発売されています。"Morinig Sun" と "Feel Your Way" は、アルバム "WITH THEIR NEW FACE ON" 収録曲ですが、ここに収められているのは、復刻CDに入っている("MASTERS" にも収録)別バージョンでしょうか。未確認です、すみません。"Taking Out Time" のオリジナルバージョンが入っていないのは謎。
"MULBERRY BUSH" (r.p.m. RPM 188)
1. Time Seller (original version) 
2. Don't Want You No More 
3. Mr Second Class 
4. Sanity Inspector 
5. Taking Out Time  (alternate version)
6. Every Little Thing 
7. Virginals Dream 
8. Looking Back 
9. Picture of Her 
10. Just Like Me 
11. Possession 
12. Morning Sun 
13. Feel Your Way
14. Picture Of Her  (alternate version)
15. Just Like Me  (alternate version)
16. Possession  (alternate version)
サントラ盤の復刻CDは、Rykodisc から発売されていますが、別バージョンのボーナストラックはありません。

 

The Spencer Davis Group #3


Spencer Davis: guitar, vocal, harmonica / Pete York: drums / Eddie Hardin: organ, vocals / Ray Fenwick: guitar / Charlie McCracken: bass
 

Mr. Second Class (United Artists UP 1203) single, 1967.12.
cd-program: 2-2 / 2-4

Side A
Mr. Second Class

Side B
Sanity Inspector

 
発売は、『茂みの中の欲望』のサウンドトラックアルバムよりも先ですが、最初のアメリカツアー終了後に脱退したフィル・ソーヤーに代わって、レイ・フェンウィックが参加してからの最初のシングル。オルガンをフィーチャーしたイントロの壮大なかんじがかっこよいです。フェンウィックは、それまで、オランダのバンド、Tee Set、After Tea のメンバーとして活動していた。
AB面とも、アルバム "WITH THEIR NEW FACE ON" に収録。


After Tea (United Artists UP 2213) single, 1968.3.
cd-program: 2-11 / 2-7

Side A
After Tea

Side B
Moonshine

 
"After Tea" は、レイ・フェンウィックが参加していたバンド、After Tea のレパートリーらしい。シタールを使った華やかなサイケポップで、部分的にトラフィックの "Hole In My Shoe" を思わせるところもある。と思ったら、ウィンウッド以外のトラフィックの3人が参加しているらしい。シタールはデイヴ・メイソンで、フルートはクリス・ウッドなのだろう。
A面は、オリジナルアルバムには未収録ですが、Repertoire/One Way から発売されている "WITH THEIR NEW FACE ON" の復刻CDには、ボーナストラックとして追加されています。
B面は、アルバム "WITH THEIR NEW FACE ON" に収録。


WITH THEIR NEW FACE ON (United Artists SULP 1192) lp, 1968.4.
cd-program: 2-1, 2-2, 2-3, 2-4, 2-5, 2-6, 2-7, 2-8, 2-9, 2-10

1. With Their New Face On
2. Mr. Second Class
3. Alec In Transitland
4. Sanity Inspector
5. Feel Your Way
6. Morning Sun
7. Moonshine
8. Don't Want You No More
9. Time Seller
10. Stop Me, I'm Falling
 
新メンバーを加えてからの最初のアルバム。サイケデリックな味を加えながら、ストリングスを使ったスケールの大きなポップロックを演奏しています。ウィンウッド在籍時より得意とした、ジャズっぽいインストゥルメンタルも健在。
Repertoire/One Way から発売されている "WITH THEIR NEW FACE ON" の復刻CDには、ボーナストラックとして、8曲が追加されています。シングルとして発売された曲の他に、"Feel Your Way" と "Morning Sun" の別バージョン、未発表曲の "I'm Lost" と "Pools Winner"、"Time Seller" 発売時のラジオインタビューを収録。"MASERS" には、これらのボーナストラック全曲が収録されています。 
11. After Tea 
12. Aquarius Der Wassermann
13. Let The Sunshine In 
14. Feel Your Way 
15. I'm Lost 
16. Pools Winner 
17. Morning Sun 
18. Spencer Davis Radio Interview 


Let The Sunshine In (United Artists 67 127) German only single, 1968
cd-program: 2-13 / 2-12

Side A
Let The Sunshine In

Side B
Aquarius Der Wasserman

 
経緯はわかりませんが、フィフス・ディメンションの演奏で知られる、人気ミュージカル "HAIR" の主題歌で、当時、ドイツだけで発売されたもの。B面は、ドイツ語で歌っています。スペンサー・デイヴィスはドイツ語の教師をやっていたらしいけれど…(揶揄することが目的の文章で、スペンサー・デイヴィスが「先生」呼ばわりされるのは、元教師だったからです)。
AB面ともオリジナルアルバム未収録曲ですが、Repertoire/One Way から発売されている "WITH THEIR NEW FACE ON" の復刻CDには、ボーナストラックとして追加されています。

 

The Spencer Davis Group #4


Spencer Davis: guitar, vocal, harmonica / Ray Fenwick: guitar, vocal / Dee Murray: bass / Dave Hynes: drums
 

Short Change (United Artists UP 2226) single, 1968.12.

Side A
Short Change

Side B
Picture Of Heaven

 
デュオとして活動するために脱退したハーディン&ヨークの代わりに、ミラージュのメンバーだったディー・マレイとデイヴ・ハインズが加入して発表されたシングル。AB面とも、オリジナルアルバム未収録曲で、未CD化。
B面は、"After Tea" と同様、フェンウィックと、元Tee Set の Hans Van Eijck の共作曲。

 
 
 
 

The Spencer Davis Group #5


Spencer Davis: guitar, vocal, harmonica / Ray Fenwick: guitar, vocal / Dee Murray: bass / Nigel Olsson: drums
 

HEAVIES (United Artists UAS 6691) US only lp, 1969

1. Please Do Something
2. Waltz For Lumumba
3. I'm Blue
4. Hey Darling
5. Mean Woman Blues
6. Watch Your Step
7. Drown In My Own Tears
8. Together Till The End Of Time
9. Take This Hurt Off Me
10. Back Into My Life Again
 
デイヴ・ハインズに代わり、ナイジェル・オルソンが参加して、制作されたアルバム。アメリカのみで発売された。未入手につき、詳細不明です。
LETTERS FROM EDITH (CBS 63842) unreleased lp, 1969
FUNKY (Date TES 4021) US only lp, 1970
1. I Met A Woman
2. Letters From Edith
3. Raintree River
4. What A Way To Die
5. Funky
6. Magical Day
7. I Guess I'm Wasting Time
8. Poor Misguided Woman
9. And The Gods Came Down
10. New Jersey Turnpike
 
新たにCBSと契約して制作されたアルバム。ただし、イギリスでは、発売されずに終わった(50枚のテスト盤のみが存在すると噂されている)。このときの録音は翌年になって、アメリカで "FUNKY" と題されて発売された。
イギリスでは、1994年に発売された発掘盤 "TAKING OUT TIME 1967-1969" (r.p.m. RPM127) に、"New Jersey Turnpike" をのぞいて収録されて、日の目を見ました。
この発掘盤には、1967年以降のスペンサー・デイヴィス・グループのラジオ・テレビ出演時の録音があわせて収録されていましたが、One Way から発売されている "FUNKY" の復刻CDには、そのすべてが、ボーナストラックとして追加されているようです(未入手につき、資料確認のみ)。"FUNKY" の復刻CDを買えば、既に廃盤になっている "TAKING OUT TIME 1967-1969" を探しまわらなくていいというわけです。ボーナストラックは以下の通りです。
11. With Their New Face On (radio session)
12. Time Seller (radio session)
13. Feel Your Way (radio session)
14. Taking Out Time (radio session)
15. Mr. Second Class (radio session)
16. After Tea (TV session)
17. Groove Extra (studio jam session backing track)
18. Moonshine (radio session)
19. The Girls Song
20. Aquarius/Let The Sunshine In (German single demo)
21. Dust My Blues (Live at the Empire Pool, Wembley, London) 
スペンサー・デイヴィス・グループは、このアルバムの制作後の1969年夏に解散。スペンサー・デイヴィスは、アメリカに渡って、ピーター・ジェイムスンとのデュオアルバムやソロアルバムを発表しますが、ここでは触れません。

 
 
 

The Spencer Davis Group #6 (Reunion)


Spencer Davis: guitar, vocal, harmonica / Peter York: drums / Ray Fenwick: guitar, vocal / Charlie McCracken: bass
 

Catch You On The Rebop (Vertigo 6059 076) single, 1973.3.
cd-program: 1-2 / 2-20

Side A
Catch You On The Rebop

Side B
The Edge

 
オリジナルメンバーのピーター・ヨーク、1968年以降の主要メンバーだったレイ・フェンウィック、セッション参加していたチャーリー・マクラッケンというメンバーで再編されたスペンサー・デイヴィス・グループの第1弾シングル。ちょっとアメリカンな風味も感じられるおおらかなロックです。B面は、オルガンを主体としたインストゥルメンタル。
A面は、アルバム "GLUGGO" に収録。
B面は、オリジナルアルバムには未収録ですが、Repertoire から発売されている "GLUGGO" の復刻CDには、追加収録されています。


Don't You Let It Bring You Down (Vertigo) unreleased single, 1973.5.
cd-program: 1-11 / (The World)

Side A
Don't You Let It Bring You Down

Side B
The World

 
再結成第2弾シングルとして予定されていましたが、発売されませんでした。のちのアラン・パーソンズ・プロジェクトなどを思わせる、柔らかなポップスナンバーです。アメリカでは、B面に、"Today Gluggo, Tomorrow The World" を収録して、発売されています。B面に予定されていた "The World" については不明ですが、アルバムに収録されているインストゥルメンタル曲 "Today Gluggo, Tomorrow The World" のことではないかと推測しています。
A面は、アルバム "GLUGGO" に収録。
B面は、オリジナルアルバムには未収録。詳細不明です。


GLUGGO (Vertigo 6360 088) lp, 1973.5.
cd-program: 1-2, 1-11, 1-12, 1-20, (Feeling Rude), 1-19, 1-7, (The Screw), 1-8

1. Catch You On The Rebop
2. Don't You Let It Bring You Down
3. Alone
4. Today Gluggo, Tomorrow The World
5. Feeling Rude
6. Legal Eagle Shuffle
7. Trouble In Mind
8. The Screw
9. Tumble Down Tenement Row
 
再結成第1弾アルバムです。専任のキーボード奏者はいないようですが、キーボードを効果的に使ったポップな作品になっています。ヴォーカル・ハーモニーが、朴訥で優しい。カントリーやソウルをベースにした曲も多い。
"MASTERS" では、"Feeling Rude" と "The Screw" の2曲が、なぜか割愛されています。Repertoire から発売されている "GLUGGO" の復刻CDは、オリジナルアルバムに収録されていなかったシングル曲をまじえたものになっています*印は、オリジナルアルバム未収録曲)。
1. Catch You On The Rebop
2. Don't You Let It Bring You Down
3. Living In A Backstreet *
4. Today Gluggo, Tomorrow The World
5. Feeling Rude
6. Mr. Operator *
7. The Edge *
8. The Screw
9. Tumble Down Tenement Row
10. Alone
11. Legal Eagle Shuffle
12. Trouble In Mind
13. Touching Cloth *
14. Mr. Operator (previously unreleased rough mix) *
15. Touching Cloth (previously unreleased rough mix) *


Mr. Operator (Vertigo 6059 082) single, 1973.6.
cd-program: 1-10 / 2-19

Side A
Mr. Operator

Side B
Touching Cloth
 
アルバム未収録シングル。ぶ厚いブラスを配したタイトなロックンロールに、さわやかなコーラスがからむ、足を踏み鳴らしたくなるような曲。B面は、オルガンを主体としたインストゥルメンタル。
AB面とも、Repertoire から発売されている "GLUGGO" の復刻CDに、追加収録されています。


Livin' In A Back Street (Vertigo 6059 087) single, 1973.10.
cd-program: 1-5 / 1-17

Side A
Livin' In A Back Street

Side B
Sure Need A Helping Hand

 
AB面とも、アルバム "LIVIN' IN A BACK STREET" に収録されています。A面は勢いのあるソウルナンバーですが、すこしアメリカンロックっぽい。B面は、オルガンのさりげない伴奏が泣かせるソウル・バラード。


LIVIN' IN A BACK STREET (Vertigo 6360 105) lp, 1974. 6.
cd-program: 1-5, 1-6, 1-9, 1-18, 1-14, 1-16, 1-15, 1-17, 1-13, 1-1

1. Livin' In A Back Street
2. One Night
3. Hanging Around
4. No Reason
5. The Fastest Thing / On Four Wheels
6. Back Street Boys
7. Another Day
8. Sure Need A Helping Hand
9. We Can Give It A Try
10. Let's Have A Party
 
このアルバムでは、カントリーとソウルを主体としたアメリカンで豪放なロックがメインになっていますが、ソフト&メロウな "No Reason" や前作の "Don't Let It Bring You Down" を思わせる "Another Day" などのポップソングもいいかんじです。
このアルバムの発表後、スペンサー・デイヴィス・グループは解散し、デイヴィスは、10年間、音楽活動を停止。アイランドレコードで、裏方仕事に専念していたようです。80年代半ばから、活動を再開し、現在も継続中です。
Repertoire/One Way から発売されている "LIVIN' IN A BACK STREET" の復刻CDには、12曲のボーナストラックが追加されています。11曲目〜21曲目までは、本編の別ミックス。最後に収められている "I Can Only Stay A While / We Can Give It A Try" は、アルバム未収録曲と "We Can Give It A Try" のピアノの弾き語りによるメドレーです。このメドレーのみ、"MASTERS" にも収録されています。
11. We Can Give It A Try 
12. Living In A Back Street 
13. Fastest Thing On Four Wheels 
14. Sure Need A Helping Hand 
15. Hanging Around 
16. One Night 
17. Back Street Boys 
18. Another Day 
19. Let's Have A Party
20. We Can Give It A Try 
21. No Reason
22. I Can Only Stay A While/We Can Give It A Try


CATCH YOU ON THE REBOP: LIVE 1973 (r.p.m. RPM 150) lp, 1995.6.
cd-program: 1-3, 1-4 ("Medley: I'm A Man/Man Jam", "Gimme Some Lovin'")

1. Let's Have A Party
2. Catch You On The Rebop
3. Medley: I'm A Man
4.            Man Jam
5. Gimme Some Lovin'
6. Living In A Back Street
7. Today Gluggo, Tomorrow The World
8. Legal Eagle Shuffle
9. Fastest Thing
10. One Night
11. Trouble In Mind
12. Tumble Down Tenament Row
13. Hanging Around
14. Mr. Operator
 
r.p.m.レコードから1995年に発売された発掘盤です。未入手ですが、おそらく、ここからの抜粋が、"MASTERS" に収録されています。できれば、"MASTERS" には、この音の悪いライヴ録音ではなく、"GLUGGO" から漏れた "Feeling Rude" と "The Screw" を入れておいてほしかったと思います。
…やっぱり、商品価値としては "Gimme Some Lovin'" を入れておきたかったのかなぁ。
Miscellanea

当時発売されていなかった発掘音源が、"MASTERS" にいくつか収録されていますが、すべて、復刻CDのボーナストラックなどで収録されているものです。
その他の発掘音源について、あわせて、整理してみました。
r.p.m. から発売されている "SESSIONS & SHOWS" シリーズ(第1集 RPM 207、第2集 RPM 216) については入手してから追記したいと思います。
 

別バージョン、デモテイク、ラフミックス

Taking Out Time  (alternate version)
Picture Of Her  (alternate version)
Just Like Me  (alternate version)
Possession  (alternate version)
"HERE WE GO ROUND THE MULBERRY BUSH" 収録曲の別バージョン。同アルバムの r.p.m. 版復刻CDで発掘された。現在は、"MULBERRY BUSH" に収録。

Feel Your Way (alternate version)
Morning Sun (alternate version)
"WITH THEIR NEW FACE ON" 収録曲の別バージョン。同アルバムの復刻CDに追加収録されている。"MASTERS" にも収録。初出不明。

Aquarius/Let The Sunshine In (demo)
●ドイツのみで発売されたシングル用のデモ録音。 "TAKING OUT TIME 1967-1969" (r.p.m. RPM127) で発表されたのち、"FUNKY" の復刻CDに追加収録されている。

Mr. Operator (rough mix)
Touching Cloth (rough mix)
●再結成後のシングル曲のラフミックス。発売されたシングルのバージョンとともに、"GLUGGO" の復刻CDに追加収録されている。

We Can Give It A Try (alternate mix)
Living In A Back Street (alternate mix)
Fastest Thing On Four Wheels (alternate mix)
Sure Need A Helping Hand (alternate mix)
Hanging Around (alternate mix)
One Night (alternate mix)
Back Street Boys (alternate mix)
Another Day (alternate mix)
Let's Have A Party (alternate mix)
We Can Give It A Try (alternate mix)
No Reason (alternate mix)
●いずれもアルバム "LIVIN' IN A BACK STREET" 収録曲の別ミックス。同アルバムの復刻CDに追加収録。
 


ラジオ/テレビ出演時の録音

With Their New Face On (radio session)
Time Seller (radio session)
Feel Your Way (radio session)
Taking Out Time (radio session)
Mr. Second Class (radio session)
After Tea (TV session)
Moonshine (radio session)
"TAKING OUT TIME 1967-1969" (r.p.m. RPM127) で発表されたのち、"FUNKY" の復刻CDに追加収録されている。

Spencer Davis Radio Interview
●シングル "Time Seller" 発売当時のラジオインタビュー。"WITH THEIR NEW FACE ON" の復刻CDに追加収録されている。"MASTERS" にも収録。初出不明。
 

ライヴ録音
Dust My Blues (Live at the Empire Pool, Wembley, London)
1968年のライヴ録音。"TAKING OUT TIME 1967-1969" (r.p.m. RPM127) で発表されたのち、"FUNKY" の復刻CD、"SESSIONS & SHOWS VOL.2" ( r.p.m. RPM 216) に収録されている。
未発表曲
I'm Lost
Pools Winner
"WITH THEIR NEW FACE ON" の復刻CDに追加収録されている。"MASTERS" にも収録。"I'm Lost" は優雅なサイケ調ポップ、"Pools Winner" はインストゥルメンタル。初出不明。

Groove Extra (studio jam session backing track)
The Girls Song
"TAKING OUT TIME 1967-1969" (r.p.m. RPM127) で発表されたのち、"FUNKY" の復刻CDに追加収録されている。

I Can Only Stay A While/We Can Give It A Try
"LIVIN' IN A BACK STREET" 収録の "We Can Give It A Try" とメドレーで演奏されるピアノの弾き語りバラード。同アルバムの復刻CDに追加収録。"MASTERS" にも収録。


 
※材料の内訳

"WITH THEIR NEW FACE ON: THE MASTERS" (Eagle EDM CD 088), 1998

DISC 1
1. Let's Have A Party  LIVIN' IN A BACK STREET (10)
2. Catch You On The Rebop SINGLE / GLUGGO (1)
3. Medley: I'm A Man / Man Jam CATCH YOU ON THE REBOP: LIVE 1973
4. Gimme Some Lovin'  CATCH YOU ON THE REBOP: LIVE 1973
5. Livin' In A Back Street SINGLE / LIVIN' IN A BACK STREET (1)
6. One Night  LIVIN' IN A BACK STREET (2)
7. Trouble In Mind  GLUGGO (7)
8. Tumble Down Tenement Row GLUGGO (9)
9. Hanging Around  LIVIN' IN A BACK STREET (3)
10. Mr. Operator  SINGLE
11. Don't You Let It Bring You Down  GLUGGO (2)
12. Alone  GLUGGO (3)
13. We Can Give It A Try LIVIN' IN A BACK STREET (9)
14. The Fastest Thing / On Four Wheels  LIVIN' IN A BACK STREET (5)
15. Another Day  LIVIN' IN A BACK STREET (7)
16. Back Street Boys  LIVIN' IN A BACK STREET (6)
17. Sure Need A Helping Hand SINGLE (B side)
18. No Reason  LIVIN' IN A BACK STREET (4)
19. Legal Eagle Shuffle  GLUGGO (6)
20. Today Gluggo, Tomorrow The World  GLUGGO (4)

DISC 2
1. With Their New Face On WITH THEIR NEW FACE ON (1)
2. Mr. Second Class  SINGLE / WITH THEIR NEW FACE ON (2)
3. Alec In Transitland  WITH THEIR NEW FACE ON (3)
4. Sanity Inspector  SINGLE (B side) / WITH THEIR NEW FACE ON (4)
5. Feel Your Way  WITH THEIR NEW FACE ON (5)
6. Morning Sun  WITH THEIR NEW FACE ON (6)
7. Moonshine  SINGLE (B side) / WITH THEIR NEW FACE ON (7)
8. Don't Want You No More SINGLE (B side) / WITH THEIR NEW FACE ON (8)
9. Time Seller  SINGLE / WITH THEIR NEW FACE ON (9)
10. Stop Me, I'm Falling WITH THEIR NEW FACE ON (10)
11. After Tea  SINGLE
12. Aquarius Der Wasserman SINGLE (B side)
13. Let The Sunshine In  SINGLE
14. Feel Your Way (alternate version) (unreleased track)
15. I'm Lost  (unreleased track)
16. Pools Winner  (unreleased track)
17. Morning Sun (alternate version) (unreleased track)
18. Medley: I Can Only Stay A While / We Can Give It A Try  (unreleased track)
19. Touching Cloth  SINGLE (B side)
20. The Edge  SINGLE (B side)
21. Spencer Davis Interview (unreleased track)
 


 
 

【2008.05.24.】
"HEAVIES" 収録曲の曲名を訂正しました。"Watch"、"Your Step" → "Watch Your Step"。
 ずいぶん前に、「Dead Funny.」ねこねこさんに指摘していただいていたのを、やっと訂正しました。

【2001.03.13.】
"LIVIN' IN A BACK STREET" 復刻CDに収録のボーナストラックについて、別バージョンやデモテイクではなく、別ミックスであることを確認したので、訂正しました。

【2001.03.08.】
・各作品について追記。
・スペンサー・デイヴィス・グループの公式ページへのリンクを掲載。
 
 

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(c) 2001 Kijima, Hebon-shiki