スパークスに限らないのですが、来日してコンサートをやってくれると言っても、「現在の姿」が好きでないと、躊躇します。
いちばん新しい作品が気に入らなかったり、聞いてすらいない場合に、はたして見に行ってよいものか。
そう自問して、好きだけど、見なかったことがたくさんあります。誰も咎めないし、お客さんは入ったほうがええに決まってるのですが。
今回のスパークスの来日も、そうでした。もう長いこと、「新作」を聞いてない。"TERMINAL JIVE" (1980年) が最後です。
時折、シングル曲は耳にしていたけれど、リアルタイムの彼らへの関心はなくなってしまっています。

だいたい、ほぼすべてのアルバムがCD化されているというのに、CDはベスト盤しか持っていない。
シングルでしか出ていないB面曲が聞けるというのが大義名分ですが、実は、聞きたいところのだいたいは、ベスト盤で済ませられるからです。
なんという堕落。なんという怠慢。そんなんで済ませていいと思っているのか？！。
…と思いつつ、どれくらい済ませられるのか確かめてみようと、アイランドレコード時代限定で、ベスト盤CD収録状況を整理してみました。

アイランドレコード時代の作品が収録されたベスト盤CDは3種類ありますが、わたしは "MAEL INTUITION" と "IN THE SWING" で済ませてます。
とくに、"IN THE SWING" は廉価盤であるにもかかわらず、他のCDに入っていないシングル曲を収録していて、ありがたいです。

"MAEL INTUITION: THE BEST OF SPARKS 1974-76"（1990年発売）　■
"PROFILE: THE ULTIMATE SPARKS COLLECTION"（1991年発売）　■
"IN THE SWING"（1993年発売）　■

このページは、去年の10月に、たまたまアルバム未収録曲入りのシングル盤を何枚か手に入れたときに、作ったものです。
それを来日の話題に便乗して、発掘してみました。とても、ファンのやることとは思えません…。

ベスト盤CDだけでは、オリジナルアルバムをでっちあげることはできませんでしたので、今回は曲順プログラムはなしです。反則です。
 
 

●スパークス　ディスコグラフィ〜ベスト盤CDでどこまで済ませられるか編〜●
 
 

●スパークス　アルバム未収録曲〜追加するならこの盤に編〜●

アルバム未収録曲だけを改めて整理してみると、ちょうど、各アルバムに関連するシングル曲などが2〜3曲ずつになりそうです。
是非、ボーナストラックによる完全収録を実現してほしいものです。
そう思って、アルバム未収録曲を、ボーナストラックとして収録することを前提に、抜き書きしてみました。

と書いてから、とあるスパークスの海外ファンサイトをのぞいてみると、なんと、日本では1997年にボーナストラック付きCDが出ているとある。
ボーナストラックの収録具合も、ほぼ、考えていた提案通り。
なぁんだ、考えるまでもなかったと思ったのですが、そのボーナストラック付き日本盤CD、それからいくら探してみても、見つからない。
1997年当時の雑誌をめくってみても、見当たらない。
予定をそのまま鵜呑みにしてしまっているのか。
出るには出たがクレームがついて一瞬にして回収されたのか。
はたまた、海外のファンがキモノの国ニッポンに寄せる過剰な期待が産み出した幻か。
【以上、2001.01.25.】

と書いてから、東京の外資系大型CDショップであれこれ物色していたら、大阪ではまだ目にしていないスパークスのリマスタCDが並んでいた。
「ISLAND REMASTER」ステッカーが貼っているので手にとってみたら、なんと、ボーナストラックが数曲ずつ追加されているではないか。
ううう。いつ頃、発売されたのでしょうか。パッケージの表には、オリジナルの制作年しか記されていないのだけど。
“要望”通りに収録されたのも、そうでないのもあるけれど、それぞれ、注釈の形で、実際に発売されている盤での収録内容をフォローします。
【2001.02.04.追記】
 
 

1. Barbecutie (B-side of "THIS TOWN AIN'T BIG ENOUGH FOR BOTH OF US", 5/1974)　■
2. Lost And Found (B-side of "AMATEUR HOUR", 7/1974)　■■

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KIMONO MY HOUSE ( 5/1974)
※「ISLAND REMASTER」シリーズでの再発盤CDは、この通りの内容になっています。

3. Alabamy Night (B-side of "NEVER TURN YOUR BACK ON MOTHER EARTH", 10/1974)
4. Marry Me (B-side of "SOMETHING FOR THE GIRL WITH EVERYTHING", 1/1975)　■

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PROPAGANDA (11/1974)
※「ISLAND REMASTER」シリーズでの再発盤CDは、この通りの内容になっています。

5. Profile (B-side of "GET IN THE SWING", 7/1975)
6. The Wedding Of Jacqueline Kennedy To Russell Mael (B-side of US single "LOOKS, LOOKS, LOOKS", 11/1975)
7. Achoo (live) (Live At Fairfield Halls, Croydon UK, 1975, THE HELL COLLECTION, 1993)　【注】
8. This Town Ain't Big Enough For Both Of Us (live) (Live At Fairfield Halls, Croydon UK, 1975, THE HELL COLLECTION, 1993)　【注】

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INDISCREET (10/1975)
※「ISLAND REMASTER」シリーズでの再発盤CDには、6, 7, 8は収録されていません。代わりに、下記の9, 10が収録されています。

9. I Want to Hold Your Hand (single only, 3/1976)　■
10. England (B-side of "I WANT TO HOLD YOUR HAND", 3/1976 & "I LIKE GIRLS", 12/1976)　■
11. Tearing The Place Apart ("THE BEST OF SPARKS", 3/1977)
12. Gone With The Wind ("THE BEST OF SPARKS", 3/1977)　■

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BIG BEAT (10/1976)
※「ISLAND REMASTER」シリーズでの再発盤CDには、9, 10は収録されていません。

【注】
1993年に発売された "THE HEAVEN COLLECTION" と "THE HELL COLLECTION" は、基本的には、アイランド以後の作品を集めたものです。
ところが、"THE HELL COLLECTION" に、何故か、1975年のライヴ録音が2曲収められていました。
ボーナストラックとして救出するなら、是非、然るべきアイランドレコードのアルバムに付けてほしいと思います。
 
 

【2001.02.04.】
・「ISLAND REMASTER」シリーズの再発CDに、アルバム未収録シングルB面等がボーナストラックとして追加されていたので、その収録内容を追記しました。