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ケイト&アンナ・マクギャリグルのレコード
Kate & Anna McGarrigle Discography
【2004.09.18.】 追加・修正内容については、末尾をご覧ください。

| 略年譜 | ディスコグラフィ | カバー | メモ |







ケイト&アンナ・マクギャリグルを知ったのは、レコード店でふと手にした "FRENCH RECORD"(1981年発売)が最初です。
名前に心当たりはなかったのですが、カバー写真に惹きつけられるものがありました。
普段着で、にこにこしながら立っている女性とその背後でうつむき加減でボタン・アコーディオンを奏でる女性。
彼女たちのレコードは、そこにはその1枚きりしかありませんでしたが、どうやらカナダのひとたちらしいことはわかりました。
帰宅してから、彼女たちのことを調べてみましたが、北米関係の資料はほとんど持っておらず、わかりません。
初めて見かけてから、何度目かにその店に行ったとき、思い切って、買ってみました。
どんな「音」かをとくに想像していたわけではなく、ただ、いい雰囲気のふたりの音楽を聞いてみたかった。

流れてきたのは、少し枯れたかんじのヴォーカルと潤いのあるコーラス、アコーディオンやバンジョーが織りなす繊細なアンサンブルでした。
好きなレコードには、聞き進むうちに後戻りできなくなった1曲というものがあるものです。
このときは、A面最後の "EXCURSION A VENISE" がそれでした。
哀愁と明るい色彩が同居したメロディと、声高ではないけれど、昔語りを言い聞かせるような芯の強さを感じさせるヴォーカルにまいりました。
良い魔法使いのおばあさんのイメージがありました(おばあさんは失礼かもしれませんが)。
ブリテン諸島のダンスチューン、アメリカの古いフォークソング、フランスのシャンソンを思わせる不思議な雰囲気も気に入りました。

彼女たちのレコードを見かけることはあまりありませんでしたし、なにより、他にどんなレコードが出ているのかも知りませんでした。
ぽつりぽつりと見つけては聞いていくうちに、CD化が始まり、気がついたら、アルバムはひととおり聞いていた、というかんじです。
バイオグラフィについても、同様で、ぽつりぽつりと読みかじったことが積もっているだけで、まとまったものは読んだことがありません。
アンナが姉、ケイトが妹であると知ったのも、ネットで情報を拾うようになってからで、それまでは表記の順に、姉、妹と思っていたくらいです。
ここでは、そうしたバイオグラフィをまとめておこうと思います。
ディスコグラフィについては、公式サイトでサードアルバムの "PRONTO MONTO"(未CD化)が紹介されていないので、その補足のつもりです。
他のミュージシャンによって採りあげられた作品についても、未聴のものを含め、メモしておいて、自分が聞いていくときの参考にしようと思います。

"LA VACHE QUI PLEURE" については、未入手・未聴のため、まだ触れていません(2004年9月18日現在)。
このアルバムについては、Tribuレーベルサイト内のKate & Anna McGarrigleページをご覧ください。
http://www.latribu.ca/mcgarrigle/

なお、McGarrigle は他にマッガリグル、マクガリグル、マッギャリグルなどの表記があり、Anna についても、アナと表記する場合があります。

[参考]
"Jam! Music": THE CANADIAN POP MUSIC ENCYCLOPEDIA
http://www.canoe.ca/JamMusicPopEncycloPages/home.html

DO YOU SHARE WITH A BIRTHDAY WITH A FAMOUS CANADIAN WOMAN ?
http://members.rogers.com/dawnmonroe/introduction.htm

旧 Kate & Anna McGarrigle Official Website
http://www.mcgarrigles.com/
"PRONTO MONTO" を除くディスコグラフィと収録曲の歌詞を掲載していましたが、現在は閉鎖されています。
アクセスすると、Tribuレーベルサイト内のページに飛びますが、内容は Tribuレーベルからの発売作品(再発を含む)に限られています。
なお、旧公式サイトのディスコグラフィ/歌詞ページは直接アクセスすることにより、閲覧可能です(2004年9月18日現在)。
http://www.mcgarrigles.com/records.html
 


●略年譜
 
1944年12月4日 アンナ・マクギャリグル、カナダ・ケベック州 Saint-Sauveur-des-Monts の Laurentian Mountains village に生まれる。
上の姉に、のちにプロデュース等でふたりをサポートするジェーンがいる。
1946年2月6日 ケイト・マクギャリグル、生まれる。
アンナとケイトの姉妹は、家族と一緒に居間で演奏したり、村の尼僧からピアノを習い、音楽に親しむようになる。
1958年 マクギャリグル一家、モントリオールに引っ越す。
カナダのアマチュアフォークシーンで活動する
196?年 アンナとケイトは、級友のミシェル・フォレスト Michele Forest と3人でフォークグループを作り、コーヒーハウスに出演するようになる。レパートリーは、子供の頃から親しんでいる古いフォークソングだったという。
1963年 アンナ、ケイト、ジャック・ニッセンソン Jack Nissenson、ピーター・ウェルドン Peter Weldon と4人で、「マウンテン・シティ・フォー Mountain City Four」を結成する。マウンテン・シティ・フォーは、レッドベリー、ウディ・ガスリー、ボブ・ディランなどを演奏していた。
1967年 マウンテン・シティ・フォー、ユージン・ボイコ Eugene Boyko 監督の映画 "HELICOPTER CANADA" に、曲を提供する。この作品は、米アカデミー賞のドキュメンタリー部門で「最優秀ドキュメタリー映画」にノミネートされた。
1968年 マウンテン・シティ・フォー、解散。
ケイト、モントリオールに残るアンナと離れて、ニューヨークに渡り、ソロ活動を始める。ロマ・バラン Roma Baran とデュオを組んでいたこともある。ロマ・バランは、のちにプロデューサーとして、ローリー・アンダーソン、フンペ・フンペ等をてがけている。
ケイトがニューヨークでソロ活動を行い、作品が注目を集める
1970年代初め ケイト、シンガーソングライターのラウドン・ウェインライトIII世と結婚する(のちに離婚)。ルーファス(1973年生まれ)とマーサ(1976年生まれ)の2人の子供をもうける(ともに現在ミュージシャンとして活動している)。
1972年 フォークグループ、マッケンドリー・スプリング McKendree Spring が、アルバム "McKENDREE SPRING 3" で、アンナ作 "Heart Like A Wheel" をとりあげる。ケイトが歌っているのを、耳にしたのがきっかけらしい。
"Heart Like A Wheel" は、マッケンドリー・スプリングが音楽を担当した映画 "PLAY IT AS IT LAYS" でも使われている。
1973年 マリア・マルダー Maria Muldaur が、デビューアルバム "MARIA MULDAUR" で、ケイト作 "The Work Song" をとりあげる。
1974年 マリア・マルダー、セカンドアルバム "WAITRESS IN A DONUT SHOP" で、アンナとオードリー・ビーンの共作 "Cool River" をとりあげる。この曲の録音には、アンナとケイトが招かれ、バッキング・ヴォーカルを担当している。
1970年代中頃 アンナが、ケイトに誘われるかたちで、モントリオール〜ニューヨーク間を行き来し、アンナとケイトのデュオが復活する。
1974年11月 リンダ・ロンシュタット Linda Ronstadt が、アンナ作 "Heart Like A Wheel" にちなんで、"HEART LIKE A WHEEL" と題したアルバムを発表する。もちろん、同曲をとりあげている。
1975年 マリア・マルダーやリンダ・ロンシュタットのアルバムで取り上げられた作品が評価され、ワーナー・ブラザーズと契約する。
ワーナーブラザーズから3枚のアルバムを発表する
1975年 デビューアルバム "KATE & ANNA McGARRIGLE" を発表。
"Complainte Pour Ste-Catherine / Blues In D" が、シングルとしても発売された。
1977年 セカンドアルバム "DANCER WITH BRUISED KNEES" を発表。
1978年 サードアルバム "PRONTO MONTO" を発表。ワーナー・ブラザーズからの最後のアルバムになった。
カナダに戻り、活動の拠点を移す
1979年 アンナとケイト、ジョン・ウェルドン監督の短編アニメーション "Canada Vignettes (Log Driver's Waltz)" に、声で出演する。
ウェイド・ヘムスワース Wade Hemsworth 作のフォークソング "Log Driver's Waltz" を題材にしたもの。演奏は、マウンテン・シティ・フォーが担当しているが、60年代の録音なのか、この映画のための一時的再結成によるものかは不明。
1980年 カナダのケベックディスクから、全曲、フランス語詞による4枚目のアルバム "ENTRE LAJEUNESSE ET LA SAGESSE" を発表。
初のセルフプロデュース作品。
カナダ以外では、ジョー・ボイドが主宰するレーベル、ハンニバルから、"FRENCH RECORD" のタイトルで発売された。
1981年 アニメーション作家キャロライン・リーフが、実写ドキュメンタリー、"KATE & ANNA McGARRIGLE" を制作。
1982年 カナダ・ポリドールから、5枚目のアルバム "LOVE OVER AND OVER" を発表。
"Love Over And Over / Babies, If I Didn't Have You" がシングルとしても発売された(B面は、アルバム未収録)。
1988年 アンナ、ケイト、ジェーン、"TOMMY TRICKER AND THE STAMP TRAVELLER" の音楽を担当する。
マイケル・ラッボ Micheal Rubbo 監督による子供が主人公の冒険映画で、ケイトの息子、ルーファスが出演している。
1990年 8年ぶりのアルバム "HEARTBEATS ACCELERATING" が、ニューエイジ志向のレーベル、プライヴェイト・ミュージックから発表される。"Mother Mother"(カップリング曲不明)が、シングルとしても発売された。
1996年 ハンニバルレコードから、旧作のCD化再発に続き、6枚目のアルバム "MATAPEDIA" を発表。
1998年 リンダ・ロンシュタット、エミルー・ハリス Emmylou Harris をゲストに迎えたファミリーアルバム "THE McGARRIGLE HOUR" を発表。ゲストのほか、子供たち、姉妹、夫婦、元夫婦、旧友が参加し、ソロヴォーカルも披露する番外編的な作品。
1999年12月 "THE McGARRIGLE HOUR" コンサートの模様を収録したビデオを発表。
2002年 公式サイト http://www.mcgarrigles.com/ で、"Wise Men" を発表。
2003年12月 全編フランス語詞によるアルバム "LA VACHE QUI PLEURE" を、カナダのTribuレーベルから発表。

 

●ディスコグラフィ


KATE & ANNA McGARRIGLE album (Warner Bros. BS 2862)
1975年発売
Side One:
1. Kiss And Say Goodbye (Kate McGarrigle) (2:50)
2. My Town (Anna McGarrigle) (2:59)
3. Blues In D (Kate McGarrigle) (2:42)
4. Heart Like A Wheel (Anna McGarrigle) (3:12)
5. Foolish You (Wade Hemsworth) (3:03)
6. (Talk To Me Of) Mendocino (Kate McGarrigle) (3:10)

Side Two:
7. Complainte Pour Ste. Catherine (words: Phillipe Tatartcheff & music: Anna McGarrigle) (2:50)
8. Tell My Sister (Kate McGarrigle) (3:41)
9. Swimming Song (Loudon Wainwright III) (2:28)
10. Jigsaw Puzzle of Life (Anna McGarrigle) (2:33)
11. Go Leave (Kate McGarrigle) (3:22)
12. Travellin' On For Jesus (traditional, adapted from Federick McQueen of the Bahamas) (2:43)
 
 
マリア・マルダーやリンダ・ロンシュタットへの作品提供で注目を集めた二人のデビューアルバム。マリア・マルダーのアルバムと同じスタッフで制作されています。ロンシュタットが歌った "Heart Like A Wheel" を始めとするララバイのようなノスタルジックな穏かさ、シングルとしても発売された "Complainte Pour Ste Catherine" や 冒頭を飾る "Kiss And Say Goodbye" の弾むようなポップが交互に顔をのぞかせます。4曲で使われているだけのバンジョー(二人で弾き分けています)が、強い印象を残します。また、ポップな曲でのニューヨークの腕利きミュージシャンによるタイトな演奏が(よくもわるくも)このアルバムの特徴となっています。


Kate McGarrigle: vocals (1 - 12), piano (1, 3, 6, 7, 8, 12), guitar (4, 10, 11), banjo (5, 9), button accordion (7)
Anna McGarrigle: vocals (1, 2, 4 - 10, 12), piano (2, 7, 10), banjo (4, 10), button accordion (5, 9)

Bass: Tony Levin (1, 2, 7, 10, 12), Red Callender (3)
Drums, percussion: Stephen Gadd (1, 2, 7, 10, 12), ,Chaim Tannenbaum (5, 12), Densil Lang (7, 12), Russ Kunkel (8), Peter Weldon (12), Dimmy Dimbuster (12)
Guitar: David Spinoza (1, 7), Lowel George (1, 12), Hugh McCracken (1), Greg Prestopino (1, 7), Tony Rice (2), Amos Garrett (3), Andrew Gold (7), Chaim Tannenbaum (9)
Piano:Greg Prestopino (5)
Organ: Jane McGarrigle Forsland (4)
Mandolin: David Grisman (2, 10)
Banjo: Peter Weldon (5, 9)
Sax: Bobby Keys (1), Plas Johnson (8)
Clarinet: Joel Tepp (3), Plas Johnson (8)
Harmonica: Joel Tepp (2, 7), Chaim Tannenbaum (7)
Accordion: Nick DeCaro (10)
Fiddle: Jay Unger (5, 7, 9), Floyd Gibeau (7)
Vocals & chorus: Jane McGarrigle Forsland (4), Chaim Tannenbaum (5, 8, 9), Peter Weldon (5, 8, 9), Dane Lanken (5, 8, 9), Greg Prestopino (8)

Horn arrangement: Trevor Lawrence (1), George Bohanon (7)
Orchestral arrangement: Michael Small (6, 8)

Produced by Joe Boyd & Greg Prestopino 
Engineered by John Wood

 
 


DANCER WITH BRUISED KNEES album (Warner Bros. BS 3014)
1977年発売
Side One:
1. Dancer With Bruised Knees (Anna McGarrigle)  (3:46)
2. Southern Boys (Kate McGarrigle)  (3:20)
3. No Biscuit Blues (Galt MacDermot & William Dumaresq)  (1:43)
4. First Born (Kate McGarrigle)  (3:55)
5. Blanche Comme La Neige (traditional, arranged by Kate & Anna McGarrigle)  (3:44)
6. Perrine Etait Servante (traditional, arranged by Kate & Anna McGarrigle)  (3:14)

Side Two:
7. Be My Baby (Anna McGarrigle)  (3:11)
8. Walking Song (Kate McGarrigle)  (3:33)
9. Naufragee Du Tendre (Shipwrecked) (words: Phillipe Tatartcheff & music: Anna McGarrigle)  (3:46)
10. Hommage A Grungie (Kate McGarrigle)  (3:54)
11. Kitty Come Home (Anna McGarrigle)  (4:36)
12. Come A Long Way (Kate McGarrigle)  (2:17)
 
 
男性(誰?)によるナレーションで始まる冒頭のタイトル曲に意表をつかれます。イギリスのエレクトリック・フォークのミュージシャン(ジョー・ボイドつながりか元ベルベット・アンダーグラウンドのジョン・ケイルも参加)やカナダのミュージシャンによる演奏がほとんどを占め、柔和なアンサンブルで二人の自然体を感じさせてくれます。デビューアルバムでは "Complainte Pour Ste Catherine" 1曲だったフランス語詞による作品が3曲に増えています("Blance Comme La Neige"、"Perrine Etrait Servante"、"Naufragee Du Tendre (Shipwrecked)")。アンナ作の "Kitty Come Home" は、ニューヨークで活動する妹ケイトに、故郷に戻ってくるように呼びかけたものだそうです。


Kate McGarrigle: lead vocal (2 - 5, 6, 8 - 10, 12), piano (2, 3, 4, 8, 10, 12), button accordion (5, 6), organ (11), banjo (12)
Anna McGarrigle: lead vocal (1, 5, 6, 7, 9, 11, 12), piano (1, 7, 9, 11), button accordion (4, 12), recorder (5, 6, 11)

Bass: Mike Visciglia (1, 4, 7, 12), Richard Davis (2), Pat Donaldson (3, 9, 10), Gilles Losier (8)
Drums, percussion: Grady Tate (1), Dave Mattacks (3, 9, 10), Warren Smith (4), Stephan Gadd (4, 7, 12), Susan Evans (7), 
Guitar: Andrew Cowan (1, 9, 10), Scot Lang (1, 4, 7, 9, 10, 12)
Piano: Kenny Pearson (9)
Organ: John Cale (1), Kenny Pearson (4, 7), Janie McGarrigle (5, 6)
Mandolin: Chaim Tannenbaum (5)
Trumpet: Dane Lanken (6)
Harmonica: Tommy Morgan (2), Chaim Tannenbaum (3, 10), Peter Weldon (5, 6)
Recorder: Chaim Tannenbaum (5, 6)
Accordion: Gordie Fleming (8)
Violin: Ron Doleman (5, 6), Jay Ungar (12)
Marimba: John Cale (7)
Horns: George Bohanon (9)
Vocals & chorus: Kate & Anna McGarrigle, Chaim Tannenbaum, Peter Weldon, Dane Lanken (all)

Produced by Joe Boyd
Engineered by Glen Berger (A & R studios, NYC), Tim Hewlings (Son Quebec, Montreal) & Steve Ham (Le Studio, Morin Heights, Quebec)
Mixing Engineers: John Wood, Dennis Dragon

 


PRONTO MONTO album (Warner Bros. BSK 3248)
1978年10月発売
Side One:
1. Oh My Heart (Anna McGarrigle & Dane Lanken)  (3:07)
2. Side Of Fries (Kate McGarrigle & Phillippe Tatartcheff)  (3:22)
3. Just Another Broken Heart (David Nichtern)  (3:33)
4. NA CL (Kate McGarrigle)  (2:30)
5. Pronto Monto (Kate & Anna McGarrigle & Phillippe Tatartcheff)  (2:51)
6. Stella By Artois (Kate McGarrigle)  (3:53)

7. Bundle Of Sorrow, Bundle Of Joy(Anna McGarrigle)  (4:04)
8. Come Back Baby (Kate McGarrigle)  (3:18)
9. Tryin' To Get to You(Charlie Singleton & Rose McCoy)  (2:39)
10. Fixture In The Park(Anna McGarrigle)  (3:37)
11. Dead Weight (Anna McGarrigle)  (2:27)
12. Cover Up My Head (Galt MacDermot & William Dumaresq)  (2:53)
 
 
アダルトでゴージャスな装いのジャケット写真に驚かされますが、裏面の写真にはもっと・・・。なにかのパロディのようなかんじです。マリア・マルダーのヒット曲 "Oasis At The Midnight" の作者としても知られるデヴィッド・ニクターンがプロデュースした3枚目のアルバムで、これを最後にニューヨークから離れ、ワーナーとの契約も切れます。セカンドアルバムでは姿を消していたホーンセクションが復活し、メリハリの効いた音が企図されているようです。エルヴィス・プレスリーの "Tryin' To Get to You"のカバーが異色。最後を飾るのは、同郷のベテランシンガーソングライター、ガルト・マクダーモットのカバー。このアルバムのみ、何故かCD化されていません。


Kate McGarrigle: lead vocal (2, 3, 4, 6, 8, 12), squeeze box (2, 5), piano (2, 3, 4, 6, 9, 11, 12), guitar (8), organ (10)
Anna McGarrigle: lead vocal (1, 2, 5, 7, 10, 11), piano (1, 5, 7, 10), squeeze box (2)

Bass: Tony Levin (1, 11, 12), Gordon Edwards (2), Pat Donaldson (3, 9), Michael Moore (4, 6, 8, 10), Freebo (5), Bob Glaub (7)
Drums, percussion: Stephen Gadd (1, 11, 12), Susan Evans (1), Bernard Purdie (2), George Deven (2, 5, 7, 12), Gary Mallaber (3, 9), Grady Tate (4, 8), Gary Mure (5, 7), Victor Feldman (7)
Guitar: David Spinozza (1), Jeff Mironov (1, 7, 11), Jon Sholle (2, 4, 8, 12), David Nichtern (2, 3, 10), Jerry Donahue (3, 9), Scot Lang (5, 7), Richard Resnicoff (12)
Piano: Kenny "Disco Stu" Pearson (12)
Organ: Kenny "Disco Stu" Pearson (1, 5, 7, 9)
Clavinet: Kenny "Disco Stu" Pearson (2)
Mandolin: Chaim Tannenbaum (5)
Saxophone: David Woodford (2, 8), Bryan Cumming (8)
Tuba: Freebo (4)
Clarinet: George Young (6) 
Harmonica: Chaim Tannenbaum (5, 8, 10)
Fiddle: "Kenny" Kosek (2, 7)
Marimba: George Deven (1, 12) 
Vocals & chorus: Kate & Anna McGarrigle, Chaim Tannenbaum, Peter Weldon, Dane Lanken (all)

Horn arrangement: Howard Johnson (2)
Strings arrangement: David Campbell (3), Walter Raim (6, 10)
Woodwinds arrangement: Walter Raim (6)

Produced by David Nichtern, assisted by Dan Barrett
Recorded at Sunset Sound Recorders (L.A.), A & R Studios (NYC), Automated Sound Studios (NYC), Redwing Sound (L.A.).
Engineered by Elliot Scheiner, Arthur Friedman, Tony Sciarrotta, Tom Seufert
Mixed by Elliot Scheiner (Studio 55, L.A.), Peter Granet (Wally Heider's, L.A.)

 
 


ENTRE LAJEUNESSE ET LA SAGESSE (FRENCH RECORD) album (Kebec-Disc KD 990 / Hannibal HN 1302)
1980年発売
Side One:
1. Entre Lajeunesse Et La Sagesse (words: Phillipe Tatartcheff, music: Kate McGarrigle)  (4:23)
2. Complainte Pour Ste. Catherine (words: Phillipe Tatartcheff, music: Anna McGarrigle)  (2:45)
3. Mais Quand Tu Danses (words: Phillipe Tatartcheff & music: Anna McGarrigle)  (3:40)
4. Cheminant A La Ville (On My Way To Town) (words: Phillipe Tatartcheff & Kate McGarrigle, music: Kate McGarrigle)  (2:10)
5. Excursion A Venise (words: Phillipe Tatartcheff & music: Anna McGarrigle)  (4:20)

Side Two:
6. En Filant Ma Quenouille (traditional, arranged by Kate & Anna McGarrigle)  (1:55)
7. La Belle S'est Etourdie (Kate & Anna McGarrigle)  (3:22)
8. Naufragee Du Tendre (re-recorded version) (words: Phillipe Tatartcheff, music: Anna McGarrigle)  (3:37)
9. Avant La Guerre (words: Phillipe Tatartcheff, music: Anna McGarrigle)  (3:58)
10. A Boire (words: Phillipe Tatartcheff, music: Anna McGarrigle)  (2:28)
11. Prends Ton Manteau (words: Phillipe Tatartcheff, music: Kate & Anna McGarrigle)  (2:51)
 
 
全曲フランス語曲によるアルバムで、"ENTRE LAJEUNESSE ET LA SAGESSE" のタイトルでカナダで発売されたのち、イギリスのハンニバルレコードから "FRENCH RECORD" のタイトル(そのまんまやん)で発売されました。故郷のカナダに戻り、制作された初のセルフプロデュース作品でもあります。オリジナルのカナダ盤のジャケットは、イギリス盤では裏に掲載されている二人の着色写真をあしらったもの。カナダ盤に添付されたポスター(裏に歌詞を掲載)の写真を表にもってきたイギリス盤のほうがよいと思います・・・でなかったら、まえがきにも書いたようにひょっとしたら出会い損ねたかもしれません(2003年?に再発されたカナダ盤CDはイギリス盤に準じています)。
"Complainte Pour Ste. Catherine" は、デビューアルバム "KATE & ANNA McGARRIGLE" からの再録。ライナーノートには、60年代からの友人という Philipe Tatartcheff との初めての共作と記されています。セカンドアルバム "DANCER WITH BRUISED KNEES" に収録されていた "Naufragee Du Tendre" は、このアルバムのための再録音バージョンです。また、1978年に録音されていた未発表録音 "Prends Ton Manteau" は、サードアルバム "PRONTO MONTO" 表題曲の別バージョン。"Cheminant A La Ville" は、英語バージョン "On My Way To Town" がのちにアルバム "LOVE OVER AND OVER"(1982年)で発表されます。


Kate McGarrigle: vocals (3, 4, 5, 6, 7, 8, 10, 11), accordion (3, 4, 11), guitar (4), banjo (5, 6), piano (7, 8), organ (10)
Anna McGarrigle: vocals (1, 3, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11), piano (3, 5, 9, 10, 11), accordion (6, 7, 9)

Bass: Pat Donaldson (1, 3, 4, 5, 7, 8, 9), Freebo (11)
Drums, percussion: Jean-Paul Robichaud (1, 5, 7, 8), Graham Chambers (3), Jerry Conway (4, 9), Gary More (11), George Devens (11)
Tambourine: Andrew Cowan (3)
Guitar: Scot Lang (1, 4, 5, 7, 8, 11), Andrew Cowan (3, 9), Alun Davies (3, 9), Jorn Reissner (7)
Banjo: Peter Weldon (5, 6)
Piano: Kenny Pearson (9)
Organ: Jane McGarrigle (1), Kenny Pearson (3, 7, 11)
Mandolin: Chaim Tannenbaum (9, 11), Andrew Cowan (10)
Trumpet: Roger Walls (1)
Sax: Carlyle Miller (1)
Trombone: Gary Nagels (1)
Bag Pipes: Ken Mackenzie (5)
Harmonica: Chaim Tannenbaum (6, 7, 11)
Violin: Gilles Losier (5, 6)
Vocals & chorus: Jane McGarrigle (1, 5), Chaim Tannenbaum (6, 7, 11), Dane Lanken (6, 11), Pat Donaldson (7)

On "Complainte Pour Ste-Catherine" (2)  produced by Joe Boyd & Greg Prestopino
Vocal: Anna McGarrigle
Bass: Tony Levin
Drums, percussion: Stephen Gadd, Densil Lang
Guitar: David Spinoza, Greg Prestopino, Andrew Gold
Piano: Anna McGarrigle
Button accordion: Kate McGarrigle
Harmonica: Joel Tepp, Chaim Tannenbaum
Fiddle: Jay Unger, Floyd Gibeau
Horns: George Bohanon (9)
Vocal Harmony: Anna & Kate McGarrigle

On "Prends Ton Manteau" (11)  produced by David Nichtern
Vocal: Anna McGarrigle
Bass: Freebo
Drums, percussion: Gary More, George Devens
Guitar: Scot Lang
Piano: Anna McGarrigle
Accordion: Kate McGarrigle
Organ: Kenny Pearson
Mandolin: Chaim Tannenbaum
Harmonica: Chaim Tannenbaum
Vocals & chorus: Kate & Anna McGarrigle, Dane Lanken, Chaim Tannenbaum

Produced by Kate & Anna McGarrigle except 2 & 11
Executive Producer: Jane McGarrigle
Recorded by Chuck Gray (Sutdio Six), except 2, 8, 11

 


LOVE OVER AND OVER album (Canada Polydor 2424 240)
1983年発売
Side One:
1. Move Over Moon (Kate McGarrigle)  (3:11)
2. Sun, Son (Shining On The Water) (Anna McGarrigle)  (4:03)
3. I Cried For Us (Kate McGarrigle)  (3:23)
4. Love Over And Over (Kate & Anna McGarrigle)  (4:07)
5. Star Cab Co. (Anna McGarrigle) (3:30)
6. Tu Vas M'accompagner (You'll Accompany Me) (Bob Seger / loose translation by Anna McGarrigle)  (3:56)

Side Two:
7. On My Way To Town (Kate McGarrigle)  (2:17)
8. Jesus Lifeline (words based on Jesus Lover Of My Soul)(Anna McGarrigle)  (3:01)
9. The Work Song (Kate McGarrigle)  (3:49)
10. St. Valentine's Day 1978 (Anna McGarrigle)  (3:17)
11. Midnight Flight (Kate McGarrigle)  (5:42)

Additional tracks for CD
12. A Place In Your Heart (Kate & Anna McGarrigle, Pat Donaldson, Dane Lanken)  (3:04)
taken from the omnibus album "FEED THE FOLK: A CHARITY ALBUM" (Temple FTP01), 1985
13. Babies If I Didn't Have You (Kate McGarrigle)  (3:20)
B side of "Love Over And Over" single (Canada Polydor 2141 504), 1983
 
3年ぶりのアルバムは、イギリスのエレクトリック・フォークのミュージシャンが再び参加、タイトル曲でのダイア・ストレイツのマーク・ノップラーの参加が話題になりました。冒頭の "Move Over Moon" でのトーキングモジュレイターの使用や、タイトル曲でのテクノポップを思わせないこともないシンプルなリズムセクションなど随所にモダンな試みがなされていますが、ゆったりとした時間が流れるアルバムの印象はこれまでと同じで揺るぎません。
のちに発売されたCDには、イギリスのミュージシャンとの交流を示すオムニバスアルバム "FEED THE FOLK" 提供曲 "A Place In Your Heart" とシングル "Love Over And Over" のB面曲 "Babies If I Didn't Have You" が収録されています(最初に出たCDは "A Place In Your Heart" のみ収録)。子供の気持ちを歌った "A Place In Your Heart" では、当時12歳のルーファスと9歳のマーサが一緒に歌っています。二人のレコードデビュー?!


Kate McGarrigle: Lead vocal (1, 3, 4, 7, 9, 11), piano (1, 3, 9, 11), accordeon (1, 7), fiddle (6), guitar (7), backing vocals (1, 2, 4, 5, 6, 8, 10, 11), Hums (7)
Anna McGarrigle: Lead vocal (2, 4, 5, 6, 8, 10), piano (2, 4, 5, 6, 8), accordeon (2, 11), backing vocal (1, 2, 4, 5, 8, 10, 11), Hums (7)

Bass: Pat Donaldson (1, 2, 4, 5, 6, 7, 9, 10, 11)
Drums, percussion: Gerry Conway (1, 2, 4, 5, 6, 7, 9, 10, 11), Jean-Paul Robichaud (6)
Guitar: Andrew Cowan (1, 2, 5, 6, 10, 11), Alun Davies (1, 2, 4, 9), Scot Lang (2, 7), Mark Knopfler (4)
Banjo: Chaim Tannenbaum (9), Dane Lanken (9)
Piano: Kenny Pearson (2), Jane McGarrigle (6)
Organ: Kenny Pearson (6, 8, 9)
Tack piano: Kenny Pearson (8)
Mandolin: Chaim Tannenbaum (2)
Harmonica: Chaim Tannenbaum (6)
Sax: Chaim Tannenbaum (11)
Fiddle: Gilles Losier (6)
Vocals & chorus: Jane McGarrigle (1), Chaim Tannenbaum (1), Paul Samwell-Smith (1), Alun Davies (1), Pat Donaldson (5)
Strings arranged and conducted: Don Stephen (3)

On "A Place In Your Heart" produced by Kate McGarrigle:
Bass: Pat Donaldson
Drums, percussion: Al deBueno, Pat Donaldson
Guitar: Kate McGarrigle
Vocals: Kate & Anna McGarrigle, Rufus & Martha Wainwright, Sylvan & Lily Lanken

Produced by Kate, Anna & Jane McGarrigle
Executive Producer: Jane McGarrigle

Mixed by Nick Blagona & Paul Northfield (Studio Morin Heights, Quebec)
Recorded by Nick Blagona & Paul Northfield (Studio Morin Heights, Quebec), Chuck Gray (Studio Six, Montreal), Bill Gill (Chelsa Studio & Polydor Studios, London), David Moore (Polydor Studios, London), Tim Hewling (Son Quebec, Montreal), Jean Sauvageau (Sauvageau Studio, Montreal), Neil Dorfsman (Power Station, New York).

 


HEARTBEATS ACCELERATING album (Private Music 2070-2)
1990年発売
1. Heartbeats Accelerating (Anna McGarrigle)  (3:38)
2. I Eat Dinner (Kate McGarrigle)  (4:54)
3. Rainbow Ride (words: Phillipe Tatartcheff, music: Anna McGarrigle)  (4:38)
4. Mother Mother (Kate McGarrigle)  (4:20)
5. Love Is (Kate, Anna & Jane McGarrigle)  (4:40)
6. D.J. Serenade (Phillipe Tatartcheff)  (4:10)
7. I'm Losing You (Kate McGarrigle)  (3:49)
8. Hit And Run Love (Anna McGarrigle)  (4:08)
9. Leave Me Be (Kate & Anna McGarrigle)  (5:17)
10. St. James Hospital (Cowboy's Lament) (Doc Watson)  (2:59)
 
 
7年ぶりのアルバムは、ドイツのシンセサイザー奏者ペーター・バウマンが設立したニューエイジミュージック志向のレーベル、Private Music からの異色作になりました。ダイエル・ラノワ作品への参加やサラ・マクラクランの "SOLACE" を始めとする諸作で注目されることになるカナダ・ケベック州出身のピエール・マルシャンの初プロデュース作品で、マルシャンは演奏でも、シンセサイザーや打ち込みドラムで活躍しています。発売当初は、いかにもニューエイジ・ミュージック風のアンビエントな淡いシンセサイザーやアフリカ風の打ち込みドラム、に、ピーター・ガブリエルの "SO" あたりを連想し、違和感を持ったものですが、いま聴くと、それほどでもありません。

Kate McGarrigle: vocals (1, 3, 4, 5, 6, 7, 9), piano (1, 7, 9), accordion (1, 3, 10), keyboard (4, 9), guitar (5, 9), banjo (6, 7)
Anna McGarrigle: vocals (1, 2, 3, 4, 5, 6, 8, 9, 10), keyboards (3, 6, 9), B-3 (3), drum (5), piano (10)

Bass: Daniel Gigon (1, 3), Marc Langis (3, 6), Norman Barsalo (5), Pat Donaldson (9)
Synth bass: Pierre Marchand (4, 6)
Drums, percussion: Yves Gigon (1, 3, 5, 9), Michel Dupirre (2, 9), Alain Lamontagne (Feet on 6, )
Drum programming: Pierre Marchand (4, 6)
Guitar: Michael Breen (1, 2, 7), Bill Dillon (2, 3, 4, 5, 6, 9), Jason Lang (3, 8), Richard Mischook (6, 8), Pat Donaldson (9)
Keyboards: Pierre Marchand (1, 2, 3, )
Accordion: Pierre Marchand (4, 5)
B-3: Pierre Marchand (5)
Violin: Joel Zifkin (1, 7, 9), Bill Dillon (6)
Everything except vocal & guitars: Pierre Marchand (8)
Vocals & chorus: Rufus Wainwright (7), Pierre Marchand (7)

Produced & recorded by Pierre Marchand
Executive Producer: Jane McGarrigle
Additional engineering: Rob Heaney

Recorded at Studio Nomade, Jean-Talon Street East, Montreal
Mixed at Garden Court in Gaby's living room, St-Sauveur-des-Monts, Quebec

 
 


MATAPEDIA album (Hannibal/Rykodisc HNCD 1394)
1996年発売
1. Matapedia (Kate & Anna McGarrigle)  (4:53)
2. Goin' Back To Harlan (Anna McGarrigle)  (5:09)
3. I Don't Know (Kate McGarrigle)  (4:22)
4. Hang Out Your Heart (words: Kate McGarrigle, Anna McGarrigle, Phillipe Tatartcheff & Chaim Tannenbaum, music: Kate McGarrigle)  (4:23)
5. Arbre (words: Phillipe Tatartcheff, music: Anna McGarrigle)  (3:11)
6. Jacques et Gilles (Kate McGarrigle)  (4:27)
7. Why Must We Die? (words: Anna McGarrigle, Kate McGarrigle & Joel Zifkin, music: Anna McGarrigle & Kate McGarrigle)  (5:23)
8. Song For Gaby (Anna McGarrigle)  (2:55)
9. Talk About It (words: Kate McGarrigle, music: Kate McGarrigle & Anna McGarrigle)  (5:50)
10. The Bike Song (Anna McGarrigle)  (3:55)
 
 
ハンニバルレコードから、ワーナー時代の3枚のアルバム復刻に続いて発売された6年ぶりのアルバム。17歳のマーサを若き日のケイトと見間違える昔のボーイフレンドとの思い出を歌ったタイトル曲(Matapedia はケベック州の地名)、1994年5月に亡くなった二人の母親 Gaby への追悼曲など、老いと若さ、生と死をあらためて意識したような作品が並んでいます。前作に続いて、ピエール・マルシャンが参加していますが、シンセサイザーはほとんど使っておらず、落ち着いた味わいの演奏を聴くことができます。ハードな印象の "Hang Out Your Heart" もよいです。 

Kate McGarrigle: vocals, guitar, banjo, piano, celeste, synth
Anna McGarrigle: vocals, accordion, guitar, keyboard, clavecin, synth

Bass: Michel Pepin (1, 4, 5, 7), Pat Donaldson (9)
Drums, percussion: Michel Pepin (1, 2, 7), Sylvain Clavet (2, 4, 7), Mike DiNardo (7), Pierre Marchand (8), Gordie Adamson (9)
Guitar: Michel Pepin (1, 2, 4, 5, 7), Pat Donaldson (4, 9), Andrew Cowan (9)
Dobro: Michel Pepin (2, 7)
Keyboard: Michel Pepin (2), Pierre Marchand (6)
Accordion: Pierre Marchand (6)
Violin: Joel Zifkin (1, 2, 4, 7, 10), Gilles Losier (9)
Vocals & chorus: Martha Wainwright  (1), Lily Lanken  (1), Joel Zifkin (2), Michel Pepin (2)

Recorded by Glen Robinson (Studio Morin Heights) (1, 3, 9), Michel Pepin (Studio Frisson, Montreal) (1, 2), Michel Pepin & Rob Heaney (Studio Frisson, Montreal) (4, 7), Pierre Marchand (at his studio) (6, 8), Roma Baran & Yves Lepage (Radio-Canada studio, Montreal) (10), Maurice Apelbaum (Silent Sound) (10)
Mixed by Michel Pepin (1, 2, 4, 5, 7), Jerry Boys & Joe Boyd (3, 10), Pierre Marchand (6, 8), Glen Robinson (9).
Produced by Michel Pepin (2, 5, 7), Pierre Marchand (6, 8).



Kate McGarrigle / Anna McGarrigle / Emmylou Harris / Loudon Wainwright / Linda Ronstadt /
Rufus Wainwright / Martha Wainwright / Chaim Tannenbaum /Jane McGarrigle / Lily Lanken
THE McGARRIGLE HOUR album (Hannibal/Rykodisc HNCD 1417)
1998年発売
1. Schooldays [Kate, Anna, Rufus, Martha, Loudon, Chaim] (Loudon Wainwright)  (2:52)
2. Skip Rope Song [Anna, Emmylou] (Jesse Winchester)  (2:34)
3. Gentle Annie [Kate, Linda] (Stephen Foster, P.D., arranged by Kate McGarrigle)  (2:59)
4. Alice Blue Gown  [Lily] (McCarthy & Tierney)  (2:39)
5. La Porte En Arriere  [Emmylou, Kate, Anna] (D.L. Menard)  (3:05)
6. What'll I Do [Rufus, Martha, Loudon, Kate] (Irving Berlin)  (3:37)
7. Dig My Grave [Chaim] (traditional, arranged by Tannenbaum, McGarrigle & Lanken)  (2:38)
8. Cool River [Anna] (Anna McGarrigle & Audrey Bean)  (3:32)
9. Heartburn [Rufus] (Rufus Wainwright)  (2:28)
10. NaCl (Sodium Chloride) [Kate] (Kate McGarrigle)  (2:30)
11. Bon Voyage [Jane] (J. Laure / Small)  (3:25)
12. Allez-Vous-En [Martha] (Cole Porter)  (3:43)
13. Green Green Rocky Road [Emmylou, Kate, Anna, Loudon] (traditional, arranged by Kate & Anna McGarrigle)  (3:54)
14. Young Love [Chaim] (Cartey & Joyner)  (3:23)
15. Year Of The Dragon [Martha] (Martha Wainwright)  (5:20)
16. Forever And The Same [Anna] (words: Phillipe Tatartcheff, music: Anna McGarrigle)  (3:29)
17. Talk To Me Of Mendocino [Kate] (Kate McGarrigle)  (2:58)
18. Baltimore Fire [Loudon, Anna, Chaim] (traditinal, arranged by Kate & Anna McGarrigle)  (3:15)
19. Johnny's Gone To Hilo [Kate, Martha, Lily] (traditinal, arranged by Kate & Anna McGarrigle)  (3:09)
20. Time On My Hands [Chaim] (Chaim Tannenbaum)  (4:14)
21. Goodnight Sweetheart [Rufus, Martha] (Campbell, Connelly & Noble)  (2:09)

Vocals:
 Track No.
1
2
3
4
5
6
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8
9
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12
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21
Kate McGarrigle
 
 
     
   
     
 
   
Anna McGarrigle
   
   
       
   
 
     
Emmylou Harris        
             
               
Loudon Wainwright
       
           
       
     
Linda Ronstadt    
                                   
Rufus Wainwright
       
   
                     
Martha Wainwright                  
   
       
Chaim Tannenbaum                                  
Jane McGarrigle                    
                   
Lily Lanken      
                               

 
二人の子供、その父であり元夫であるラウドン・ウェインライト(ここではIII世の表記なし)、姉、古くからの友人が集ったファミリーアルバム。マクギャリグル姉妹の作品を歌っているリンダ・ロンシュタットとエミルー・ハリスがゲスト参加しています。ブックレットに掲載された写真からホームパーティのような雰囲気が伝わってきます。演奏されている曲も、姉妹のルーツをうかがわせるようなフォスターの歌曲や古いスタンダード曲、伝承歌が多く選ばれています。ルーファスやマーサ、チャイム・タンネンバウムらのソロ曲、"Na Cl" や "Cool River"、"Talk To Me Of Mendocino" といった曲の再演もあり、思い出をたどり、子供たちの成長を祝う様子がうかがえますが、演奏そのものは、ラフなセッション風ではなく、1曲1曲ていねいに仕上げられています。同名のビデオは未見ですが、機会があれば見てみたいと思います。


Kate McGarrigle: vocals, banjo, guitar, piano, accordeon, piano effect
Anna McGarrigle: vocals, guitar, accordeon, piano, bass

Bass: Michel Pepin (1, 2, 5, 10, 13, 14, 16, 17)
Drums, percussion: John McColgan (1, 2, 5, 10, 13, 14, 16), Michel Peppin (15), 
Guitar: Loudon Wainwright (1, 18), Michel Pepin (1, 2, 5), Martha Wainwright (15), 
Mandolin: Michel Pepin (5, 13), Chaim Tannenbaum (18)
Piano: Jane McGarrigle (3, 4, 6, 11), Rufus Wainwright (9), Tom Mennier (12, 20, 21), 
Violin: Joel Zifkin (2, 4, 5, 10, 13, 14, 15, 16)
Recitation: Philippe Tatartcheff (16)
Vocals & chorus: Rufus Wainwright (4, 17, 18, 19), Dane Lanken (7, 19), Lily Lanken (8, 14, 15), Martha Wainwright (8, 17, 18, 19), Chris Tannenbaum (10, 19), Sylvan Lanken (19)

RProduced by Joe Boyd
Recorded by John Wood (Studio Morin Heights, Monrin Heights QC & Studio Frission, Montreal QC)
Mixed by John Wood (2-12, 14-21), Michel Peppin (1, 13) (Studio Frission, Montreal QC)

 
 

●カバー

Heart Like A Wheel (Anna McGarrigle)
▼McKendree Spring "McKENDREE SPRING 3", 1972
▼Linda Ronstadt "HEART LIKE A WHEEL" lp, 1974.12.
▽Kate & Anna McGarrigle "KATE & ANNA McGARRIGLE" lp, 1975
▼Dolores Keane "DOLORES KEANE" lp, 1988
▼Billy Bragg "YOU WOKE UP MY NEIGHBOURHOOD" 12" ep, 1991.8. (later appeared on "REACHING TO THE CONVERTED" lp, 1999.8.)
▼Heidi Berry  "HEIDI BERRY" lp, 1993.7.5.

The Work Song (Kate McGarrigle)
▼Maria Muldaur "MARIA MULDAUR" lp, 1973
▽Kate & Anna McGarrigle "LOVE OVER AND OVER" lp, 1983

Cool River (Audrey Bean / Anna McGarrigle)
▼Maria Muldaur "WAITRESS IN A DONUT SHOP" lp, 1974
▽Kate & Anna McGarrigle "THE McGARRIGLE HOUR" lp, 1998

You Tell Me That I'm Falling Down (Anna McGarrigle & C.S. Holland)
▼Linda Ronstadt "PRISONER IN DISGUISE" lp, 1975.9.

Kiss And Say Goodbye (Kate McGarrigle)
▽Kate & Anna McGarrigle "KATE & ANNA McGARRIGLE" lp, 1975
▼Phil Campbell "THE LIGHT BEYOND THE WOODS" lp, 1992

(Talk To Me Of) Mendocino (Kate McGarrigle)
▽Kate & Anna McGarrigle "KATE & ANNA McGARRIGLE" lp, 1975
▼Linda Ronstadt "GET CLOSER" lp, 1982.9.

Complainte Pour Ste. Catherine (Phillipe Tatartcheff & Anna McGarrigle)
▽Kate & Anna McGarrigle "KATE & ANNA McGARRIGLE" lp, 1975
▼Kirsty MacColl  "KITE" lp (bonus track for CD version), 1989

Go Leave (Kate McGarrigle)
▽Kate & Anna McGarrigle "KATE & ANNA McGARRIGLE" lp, 1975
▼Anne Sofie von Otter & Elvis Costello "FOR THE STARS" lp, 2001.4.

Dead Weight (Anna McGarrigle)
▽Kate & Anna McGarrigle "PRONTO MONTO" lp, 1977
▼Julie Covington "JULIE COVINGTON" lp, 1978

I've Had Enough (Kate McGarrigle)
▼Dolly Parton, Linda Ronstadt, Emmylou Harris "TRIO" lp, 1987.3.2.

Heartbeats Accelerating (Anna McGarrigle)
▽Kate & Anna McGarrigle "HEARTBEATS ACCELERATING" lp, 1990
▼Linda Ronstadt "WINTER LIGHT" lp, 1993.11.

Goin' Back To Harlan (Anna McGarrigle)
▼Emmylou Harris "WRECKING BALL" lp, 1995
▽Kate & Anna McGarrigle "MATAPEDIA" lp, 1996

All I Left Behind (Emmylou Harris, Kate & Anna McGarrigle)
▼Linda Ronstadt & Emmylou Harris "WESTERN WALL: THE TUCSON SESSIONS" lp, 1999.8.24.
 
 


●メモ

■オムニバスアルバム参加

"FEED THE FOLK: A CHARITY ALBUM" lp, 1985
- "A Place in Your Heart"

"CBC RADIO: VARIETY RECORDINGS 3" lp, 1990
- "As Fast As My Feet"
- "The Wild Goose" (Kate & Anna McGarrigle & Chaim Tannenbaum)
- "Talk About It"
- "My Mother Is The Oceatn Sea"

"SONGS FROM THE CIVIL WAR" lp, 1991

"TIL THEIR EYES SHINE: THE LULLABY ALBUM" lp, 1992
- "Lullaby For A Doll"

"COOL CHRISTMAS" lp, 1993
- "Blanche Comme La Neige"

"THE FOLK SCENE COLLECTION: FROM THE HEART OF STUDIO A (KPFK-FM)" lp, 1998
- "Goin' Back To Harlan" (studio live)

"BBC: THE BEST OF THE CAMBRIDGE FOLK FESTIVAL" lp, 1998
- "First Born" (live 1995)

"THE SONGS OF PETE SEEGER VOL.2 / IF I HAD A SONG..." lp, 2002
- "Little Boxes" (Malvina Reynolds)
 
 

■セッション参加

Kate & Anna McGarrigle

Maria Muldaur "WAITRESS IN A DONUT SHOP" lp, 1974
- "Cool River", "Travelin' Shoes"

Loudon Wainwright III "UNREQUITED" lp, 1975
- "Over The Hill"

Terry & Gay Woods "TENDERHOOKS" lp, 1978

Richard & Linda Thompson "SUNNYVISTA" lp, 1979.9.
- "Sisters", "Traces Of My Love", "You're Going To Need Somebody"

Roger Glover "MASK" lp, 1984

Orealis "OREALIS" lp, 1990

The Chieftains "THE BELLS OF DUBLIN" lp, 1991
- "Il Est Ne / Ca Berger"

Emmylou Harris "WRECKING BALL" lp, 1995

Joan Baez "RING THE BELLS" lp, 1995.9.
- "Willie Moore"

Geoff Muldaur "PASSWORD" lp, 2001
 - "Wait Till I Put Down My Robe"

Lou Reed "RAVEN" lp, 2003
- "Balloon"
 

Kate McGarrigle

Albion Band "RISE UP LIKE THE SUN" lp, 1978
- "Poor Old Horse", "Lay Me Low", "House in the Country"

Emmylou Harris "RED DIRT GIRL" lp, 2000.9.
 
 
 
 


 
 

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