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2024年7月21日〜2024年7月27日


7月21日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2024年7月21日】
 祝日の月曜は、ひさしぶりに、音凪企画の雲州堂ライヴ、sekifu『矢川』リリースツアー最終日に。『矢川』の版元、「現実レコーズ」主宰のyumbo澁谷さんも、今回、サポートアクトとしてソロで出演。昼の開催ということで、楽しみにしていたのだけど、7月に入ってから、母の体調不良が続いて、なかなか予約が入れられなかった。ひとりにしておいても、しばらくは大丈夫そうなので、留守番をお願いできるか二日前から訊いてみて、OKをもらってから、予約を入れた。わたしが出かけずに世話をしていることを、母は気兼ねしていて、「いつでも行ってや」と常々言ってはいる、でも、OKしたことを覚えているとは限らないし、母がそのつもりでも実際はそうでもなかったりするので、見極めがむずかしい。

 という訳で、朝から前倒し進行で動いていたのだけど、洗濯物は雨の予報が出ていたので出る前に家の中に取り入れる必要があったし、母の昼食(好物の弁当)を買いに行ったスーパーが一割引デーで大混雑、レジは長行列で時間がかかってしまった。母は、食卓までは出てこられるようになったけれど、やることをできるだけ減らすため、弁当は食卓に置いていくことに。洗濯物と弁当のため、出る時刻はぎりぎりまでひっぱることになった。ま、前日ほどではないにしても、腰は依然として痛かったので、早めに出て歩き回って何処かに寄ることは考えていなかったけれど。
 しかし…駅に着いたら、「運転再開しました」との貼り紙。事故で止まっていたらしい。もう動いています、とのことだったけど、ダイヤグラムは乱れていて、時間が読めない。実際には「遅れてきたもの」に乗ってスムーズに乗り継げて、ちょっとだけ早めに着いた。近くの公園で休憩してから、「雲州堂」に向かったけれど、いちばんのりだった。

 「雲州堂」では、前日、冬支度企画「靴音までメロウに56」が行われていて(これもいいなと思っていたのだけど、セーブしました)、冬支度の斎藤さんが豚の角煮定食がメニューにあることを報告されていたのを読んで、とても楽しみにしていたのだけど、この日はなくて、少し残念。キーマカレーにしました。

 sekifuは、前身のキヌタパンはCD『地続きの島を恐れるな』で聞いていたし、参加メンバーのそれぞれの音楽は聞いていたけれど、sekifuとしては断片的にしか耳にしていなかった。そもそもセキフと読むことも知らず、頭の中でセキフーと伸ばしていた。活動20年にして初のスタジオ録音作品『矢川』は、発売当時、通販を申し込んだ…つもりだったのだけど、失敗していて、届かず。機を改めてと思っているうちに、この日になった。いくつか作られている販促映像も、このライヴの開催を知ってからは見ないようにしていた。そんなかんじで、初見のこころもちで臨んだのだけど、メンバーの半分である管楽器奏者それぞれの活動に通じるやわらかなアンサンブルがありつつ、歌が入ると、1950年代後半の日本映画の登場人物たちを思わせる、少し翳りのある快活さを感じた。感極まったかのように、びりびりとした演奏になる場面もあった。演奏者の表情や話す様子を見ながら聞けて、ほんとうによかった。

 話が前後するけれど、最初に澁谷浩次さんソロ。ピアノと歌。「石が降る」から。「小さな穴」など初期の歌は、sekifuの20年と関係しての選曲かな。後半、「スズメバチ」「鬼火」「悪魔の歌」が続いた。何度も歌っている歌は自分の歌でも飽きているのか練習していると眠りそうになるとの話。演奏しながら眠くなることがあるのかと思ったが、文章を書きながら眠くなることはよくあるので、音楽家のひとにとっては、と思い直す。

 話が遡るけれど、着いてすぐに、sekifu『矢川』と、20周年記念冊子「sekifu Two Decades」、それと、メンバーに沼田佳命子さんがおられるので、もしかしたらと期待していた(ので財布も多めに補充していた)tailのCD『道草』『Atelier』も物販に出ていたので、買った。買えて、よかった。終演後は、澁谷さんと少し話をしてからすぐに帰ったのだけど、『sekifu Two Decades』を電車で読んでいて、「この話は永遠に続くのではないか」と思ってしまった。エポックメイキングな出来事として、2000年の難波ベアーズでのマヘル・シャラル・ハシュ・バズのライヴとそれを巡るBBS文化が語られていて、面白かった。わたしはGeographicからのレコードを買ってたくらいでライヴには行かなかったのだけど、記憶に甦るものがありました。

 母は無事に弁当も食べていて、大事なく、よかった。行きの電車の中で、箸を並べておかなかったことに気付いて、心配していたのだけど。夜に出なくなったのは、帰ってこない、誰も居ないということから、外に出て探し回ったりしないかという主にメンタル面への憂慮からだったけど、いまは、歩くのが困難になって、外に出る心配はあまりないものの、あれこれできなかったり、転倒しないかというフィジカル面への憂慮が大きい。今週はだいぶ回復してきたと思うのだけど。

 水曜日午前中、介護認定調査。つい口を挟んでしまう。夕方、母のも自分のも薬が切れるということで、「僕も行くから」と説得して、近所の診療所へ車椅子を押して行くが、満員。水曜日は午前の診療がないということもあるけれど、新型コロナウイルスやインフルエンザが流行しているのだ。その疑いの会話もちらほら。外で待っていたら、先生が出てこられたとき、「薬は出すから、お母さんは帰ってもらっていいよ」と言ってもらって、いったん戻って、再度。結局19時までかかってしまった。

 母のデイ日。火曜日は、母の保険証を受け取りに郵便局本局へ。ついでに市の中心部でぶらぶら。木曜日は、隣市のシネコンでリュ・スンワン監督『密輸1970』。鈴木則文監督の東映アクション映画の趣き。洒落にならん状況だけど、少し、笑えて、身を乗り出すこともできて、よかった。土曜日は、調達の用事もあり、ひさしぶりに少し離れたショッピングモールに行ってみたけれど、夏休みに入った土曜であることをすっかりうっかり失念していて、家族連れの波にアップアップしてしまった。それにしても、暑い。夜中に豪雨ということはあったけど、まだ梅雨が明けていなかったとは(きょうの午前中に梅雨明け発表)。

 今週のその他の音楽。●7月9日に「発送しました。8月20日到着予定です」とメールが来ていたスチュワート・モクサム Stuart Moxham の発掘録音集 "fabstract" が7月17日に届いた。解説・歌詞ブックレット(ご本人署名入り)"Stuart Moxham 2024" とオマケCD "Kit Hill" 付き。再結成YMG用デモではスチュワートさん歌唱でジストっぽかった "Shark Attacks" が娘さん歌唱でぐっとYMGっぽくなってる、とか、アコースティックギターのみの "Blue Loop" がCSNYに影響を受けたイギリスのフォークロックバンドみたい、とか。オルガンによる断片もおもしろい。おまけCDで思わぬ名前に再会。アザリア・スネイル Azalia Snail。"Precious Together" に[Azalia Snail]とあるのは彼女のカバーということなのだろうか。●「KEXP」のライヴで知ったビーイング・デッド Being Dead が面白かった。60年代後半のアメリカのポップスの感触が散りばめられているのに、曲構成が妙なかんじ。少年ナイフっぽいものも感じた。

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