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2024年3月24日〜2024年3月30日


3月24日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2024年3月24日】
 片付けは、「手当たり次第」なのだけど、L誌でCD紹介を書いていたときのサンプル盤を固めた。プレスリリースも別途固めていっているので、一緒にしておかないと。サンプル盤を見ると、いつも申し訳ない気持ちが蘇る。買わずに、発売日よりも先に、手にしていたから。仕事とは言え。その一環で、ライヴに「ゲストリスト」で行ったことがあるのだけど、そのときも居たたまれなかった。サンプル盤を「先に」手にするのは、発売日よりも前に情報を出したいという意向があるからで、編集期間、印刷期間、配送期間を考慮して、それよりも前に記事を書く必要があるからです。その必要がなければ、先に手にすることの正当性がない。そのことを思い出すから、申し訳ない気持ちが蘇るのだ。

 少し前から見かけていて、もやもやさせられていること。ある音楽評論家が、来日したミュージシャンへのインタビュー記事について、新作についてなど訊いてほしい(読みたい)ことを訊いておらず、いまさら訊かなくてもいいことを訊いていると批判した。インタビュアーであるベテラン音楽評論家に対するものであると同時に、人選など雑誌編集部に対するものでもある、と読んで思った。そのインタビュー記事を読んでいなかったので、批判の妥当性については保留していたのだけど、その批判について、ベテラン音楽評論家への悪口であると非難する、ある音楽家の投稿を見かけた。そこから、音楽評論家に対する批評も必要だ、自分はその評論家について書く、と。なんでそうなるの。きっかけは、ベテラン音楽評論家の仕事への理由付き批判だから、「音楽評論家に対する批評」ではないか。

 悪口と見做すことを不審に思ったので、過去ツイートを見てみたら、聞きようによっては良く聞こえるというような軽い扱いの投稿をされたと憤慨していた(当の音楽評論家にサンプル盤とプレスリリースを送ったのに無視されたということも、この件についてのインタビューで語っている)。その音楽評論家に対して、容姿を罵り、関係のないツイートをひっぱってきて、ミーハーと嘲り、自分は過去には気に入らないと暴れることもあったと脅すようなことを言っていた。なのに、音楽評論家はどうあるべきか、女性が声をあげたように音楽家も音楽評論家に声をあげよう、というたいそうな話になっている。評論家による音楽家へのパワハラだって。音楽評論家に権力があるなんて思い込みではないか。気になる音楽家であったし、買おうかなと思っていた作品もあったし、機会があればライヴを見てみたいと思っていたけれど、容姿への嘲笑や暴力を匂わせる脅しに萎えてしまった。

 ポッドキャストをときどき聞いている桜林直子さんが、文脈はわからないけれど、こんなことを呟いていらした(2023年3月22日、13時55分)。「誰かを怒らせてしまったことと怒りをぶつけられたことは分けて考える。後者はもともとその人の中に怒りがあり、たまたまぶつける対象になってしまっただけなので受け取らなくてよいと思っている。相手の問題でしかないので引き受けられないし、ぶつけていいと思われたら困る。」ひとごとでしかないけれど、まさにこれではないか。もともとあった怒りがたまたま音楽評論家にぶつけられただけではないか。

 以上、厄払いでした。

 今週は、月曜日の午後、木曜日の昼前、木曜日の夕方と、母の通院が続いた。月曜日は弟にも手伝ってもらって。春分の日の水曜日は、彼岸イベントに家族を代表して参加。行く途中で、嵐に見舞われた。今週は、曇りがちで、雨も多かった。部屋干しの日々。
 「話を逸らす」こと、「まともに答えない」ことが必要なのだけど、むずかしい。説明責任がある、追求される側の議員さんを参考にすればええかな、と思って、答弁を見てみたけど、とてもあんな風に「答えない」ことはできそうにない。

 今週の音楽関係。●スティーヴ・ハーレイ Steve Harley の訃報。わたしにとって「初めての(スタジオ録音の)新譜」だったので、ソロ第1作の "HOBO WITH A GRIN" が印象深いのだけど、どうも当人は気に入っていないらしい。東芝は、奇妙な邦題をつけるなどして、コックニー・レベルに力を入れていたと思うけれど、NHK-FM「ヤング・ジョッキー」で紹介されたとき、日本盤が出ないかもしれないと話していたのが記憶に残っている。実際に出なかったと思う。●月曜日の夜、なかなか眠れなくて、いろいろ聞いた中で、ベイルートの "HADSEL" に改めてぐっときたのだけど、盤はもう取り寄せになっていた。●3月16日放送のKBS京都ラジオ、松永良平さんの番組でかかっていた Mort Garson の "Our Day Will Come" がよかったので、発注したものが届いた。"MUSIC FROM PATCH CORD PRODUCTIONS"。未発表曲や入手困難曲を集めたものらしい。"Our Day Will Come" は、The Electric Blues Society 名義になっている。●土曜日、昼の開催ということで、母の了解も得て、東向日「Second Rooms」での『つながるおと vol.2』に。はじめての、知らない場所で、あまり知らないひとたちの音楽をこっそり聞きたいという希望があり。主宰のゆきこさんと那(な)なみきさんのデュオ、ゴリラ祭ーズ、バンド編成の那なみきさん、いつもは弾き語りだそうだけど、バンド編成のゆきこさん。那なみきさんはゴリラ祭ーズのサポートをされているとのことだけど(未見)、この日のバンドはゴリラ祭ーズの古賀さんとやはりゴリラ祭ーズのサポートドラマーのひととのこと。ゆきこさんの演奏にも参加されて、with ゴリラ祭ーズという趣きでした。那なみきさんの歌は、半径1mへの視点を保ち続けるかんじで、保ち続けるところに力強いユーモアを感じた。ゴリラ祭ーズは、この日はいつものかんじと話されていたけど、ライヴを見るのは初めてなので、よかったかもしれない。ギターとリコーダーと鍵盤ハーモニカで、クールにわちゃわちゃできるのが面白かった。ゆきこさんの歌は、来るまでの冷たい雨が春雨になるようなかんじでした。●土曜日、Vince Guaraldi "IT'S THE GREAT PUMPKIN, CHARLIE BROWN"、すずめのティアーズ『Sparrow’s Arrows Fly so High』が届いた。ガラルディの発掘録音集は出た頃に注文したもののキャンセルされて、配信で聞いたら、あまり音がよくなかったので、それきりにしてたもの。2020年に、ピーナッツ70周年記念盤として、廉価盤が出ていて、まだ手に入るようなので、頼みました。すずめのティアーズは、噂に聞いていたけど、Tokyo FM『トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ』で聞いて、感激して。●配信にあがっていた謎のスティーヴ・ヒレッジのアルバム "Uk Fm Broadcast Paris Theatre London 4th December 1976" を聞いたことから、1977年と1979年のBBC録音を収録したCD "BBC RADIO 1 LIVE IN CONCERT" についての誤解を知った。30年目にして。詳しいことは「note」に書いた。30年前に使っていたCDプレイヤーとの相性が悪くて、音飛びしていただけなのに、杜撰な編集と思っていたのだ。ああああ。でも、あれこれ聞き直しているうちに、他にも不明な点が。うーん。

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