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2023年3月5日〜2023年3月11日


3月5日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2023年3月5日】
 今週は残課題のうち、「中退共」積立分の請求がやっと完了。失業保険の給付延期は途中まで。「中退共」積立分の請求、わたしの事情で言えば、(1)金額がそんな大きくないので一括払いでも税金はかからない、(2)先に会社からの退職金が支払われている、のだが、無職を覚悟して初年度にいっぺんに税金を払うのは厳しいと考えて、分割を申し出て、初めて、総金額を聞かれて、税金かからないけどそれでもいいかという話が出た。先に会社からの退職金が支払われているのであれば、その源泉徴収票と退職所得の受給に関する申告書兼退職所得申告書が必要ということもそのとき初めて。最初に提出した退職金(解約手当金)請求書の説明にはそのあたり書かれていなかった。退職金の源泉徴収票も会社から発行されていなかった。足りないことがわかって、請求して、届くまでに時間がかかり、届いた頃にはぼんやりしてしまって、またイチから見直すかんじで、もう。喫茶店開いたり、世界一周旅行したり、家を改築したりできるような金額でもないのに。

 金曜日、そんな訳で、ようやく書類が揃ったので、退職金請求書を改めて送付。その足で、ひさしぶりに、水無瀬の「長谷川書店」に。岡島豊樹『地中海ジャズの歴史と音盤浴案内』(2023年1月、カンパニー社)、山田英生『旅人まんが 鉄道編』(2022年11月、ちくま文庫)を購入。『旅人まんが』には、今回も、うらたさんの「RANDEN」が収録されている他、表紙もうらたさんの絵が使われている。池上遼一のいわゆるトラウマ漫画「白い液体」が入っているので、最初に目にしたときはびびっと棚に戻してしまったのだが。長谷川さんと、老眼やあのひと知ってますか…知ってますよ、なひとたちの近況について、など話した。

 土曜日、肥後橋「Calo Bookshop & Cafe」に。入るなり、石川さんから「忘れないうちに」と「音沙汰通信」第2号をいただきました。「murren」vol.27(2022.9)「記録と記憶」、諏訪敦+大竹昭子『絵にしかできない』(カタリココ文庫、2022年11月)を購入。

 土佐堀川沿いに肥後橋から北浜まで歩いて移動、天神橋筋商店街2の、「音凪」からの帰りにたまに寄るコンビニの向かいにできた新しい中古盤店「熱帯夜」を覗いた。欲しいレコードはあったけれど、ここまでならの線の倍の価格で、目を閉じた。いまのところ、ジャンル分けされていないけれど、なんとなくトゥインクやピンク・フェアリーズがそこここで顔を出した印象があった。

 「雲州堂」で、延期になっていた音凪企画 NRQ『コモン』リリース記念ライヴ(NRQ、こぶね、野崎ハウス)に。Ett、泊、ふちがみとふなとの年末のライヴ以来の友人たちと遭遇。ライヴは、今回はドラム+ギターのこぶねから。ミニマルな印象はなく、ユーモアをたたえつつ、騒然としたかんじ。途中から中尾勘二さんのサックスが加わり、さらに加速してた。見事な露払い。からの、NRQ第1部という構成。山本信記さんが加わっての大原裕さんの「Newspaper」が聞けた。休憩をはさんで、野崎ハウス。ものすごい昔のレコードのような佇まいなのだけど、ナレーションにはあやしげなシンセシーケンスがぐにゅぐにゅ鳴っていて、その対比がまた面白い。ぐにゅぐにゅの登場を期待してしまう。いったん場と耳を弛めてリセットされるかんじ。きわめつけが、吉田悠樹さんのカラオケ熱唱「ホテル」。そこから、NRQ第2部へ、という作戦だったらしいけど、それは無理だった模様。NRQのひとりひとりの音は太いけど、束になると、どっしりじゃなくて、きびきびという表現が具現化されたような、軽やかで踊りたくなるものになる。アンコールは、NRQに加納佐和さんと野崎ハウスのおふたりが加わって、ナレーションと歌詞付きの「台湾のおじさん」。

 帰りに、中尾勘二さんのCD-Rシリーズから『OVER DUBBING LIFE 2019-2022』を購入。残1とステージで話されていて、これはもう無いなと思っていた野崎ハウス『わしらの唄じゃけえ ベストビデオ特選集』が残っていたので、いただきました。帰り道々、友人たちと、大原裕さんの曲、よかったねー等々の話をしながら駅まで。
 帰宅は22時過ぎ。ライヴで遅くなった夜は、なんも考えられなくて、ほげーとしていることが多いのだけど、ハードディスク容量確保のために、録画した番組を見なければと、『東京の雪男』最終回を見始めるも途中で眠ってしまった。夜中に起きて、『南海トラフ巨大地震 第1部前編』を見ようとするも、それも途中まで。結局、翌朝、続けて見た。

 きょうは出かける予定にしていなかったのだけど、老母から「きょうも帰り遅くなるって言ってなかったか」と訊かれたので、お言葉に甘えて、そうさせてもらおうかなと、うっすら候補にあげていたライヴに行くことにした。神戸・花隈「Louie Louie」での「dat kids presents "parks" #11」。出演は、順に ミー・ガー・ルー、みのようへいと明明後日、dat kids。みのようへいと明明後日をナマで見たいと思っていたのだけど、しばらく活動休止されるということなので、思い切って。知らない場所、他の客の誰もこちらを知らない場所に行ってみたいという気持ちもあった。
 「Louie Louie」はハンバーガーショップなのだけど、奥にスタジオのようなスペースがあって、そこで演奏が行われた。スタジオライヴ、である。これもなかなかないかんじで楽しい。ミー・ガー・ルーは、ガレージパンクの趣きのあるトリオ。ひさしぶりの(ノイズでない)爆音のロックンロール。みのようへいと明明後日は、一見、まったりとした流れを作り出しながら、ぐいぐいとくいこんでくる重さがありました。主宰のdat kidsは、UKロックが好きと話されていたけれど、ソリッドな曲とギターのフレーズが初期のトーキングヘッズを思わせた。イベント名のparksは、モトコー周辺の再開発で公園がなくなったことへの表明からとのこと。確かに、ひさしぶりに来てみて、噂には聞いていたけれど、まったく閉じられてしまった区間、既に通りを横断した店舗に改装された場所などがあり、なんとも言えない気持ちになった。「Louie Louie」も、現店舗は3月末までだそう。
 イベントは17時からで、19時45分には終了。呑みの時間のため、早めに設定しているとのことだったけど、みのようへいと明々後日『どすけべ大阪湾』を買って、おいとました。若いひとたちのイベントだったので、申し訳ないことになっていなければよいのだけど。

 今週は片付けはあまり進まなかったけれど、押し入れから、古新聞、どこにしまったか忘れてしまっていた漫画本、ラジオ聴取ノート、小中高時代の学校関連物を発掘。古新聞の取捨選択が主。音楽関係、漫画関係、その他の記事に分類。教科書や参考書は捨てる。文集は残しておこうか。押し入れには、子供時代のものや学校関連、弟の残していったものを固めて、戻すつもり。レコード帯の束も出てきて、ここにあったのかと。机の引き出しに入れていたはずが見当たらなかったので、捨ててしまったかと思っていたのだけど。これはレコード棚の近くに置いておくことにした。ポスターもいろいろ出てきたので、この際、折ってしまおうと心に決めたのだけど、原田知世さんをはじめとして、女の人のポスターは折れませなんだ。

 その他の音楽関係。●日曜日のラジオで名前が出たので、王菲を聞いていて、ふと定額制配信を覗いたら、2015年に『敷衍』というアルバムが出ていた。曲目を見ると、気に入っていた1997年の2枚のEP『玩具』と『自便』に2曲を加えたものだった。編集盤扱いになっていなかったので、再録音かと思ったけど、同じ。不思議に思って、調べてみたら、元々、アルバムとして制作されながら、当時企画中止になり、EPとしてバラで出てしまった幻のアルバムだったのだとか。知らなかった。カバー写真は、雑誌「SWITCH」のために藤代冥砂さんが撮影されたもので、よいかんじだし、欲しくなったけど、もう手に入らない。日本盤も出なかったみたい。●発掘したラジオ聴取ノートをめくって、記憶の補完。NHK-FM「ヤングジョッキー」は1978年11月19日が最終回。翌週の11月23日(木)から「サウンドストリート」(渋谷陽一氏担当)が始まるのですが、それまでの月〜水は「ヤングストリート」と題した予告編が放送されていた。●記憶の補完。BGMに「青い影」と「狂ったダイヤモンド」が使われていたNHK総合「明るい漁村」は、1977年6月13日(月)夕方の再放送。ノートには、「潜水夫、男海女?の話」とメモしてあったけど、NHKアーカイヴサイトで「海士の浜 ?愛媛県三崎町?」と確認した。●記憶の補完。いしあいひでひこさんの『ロックのしっぽをひきずって』「ジョン・レノンはそもそもは歌詞に意味を込める気なんかなかった」に、ジョン・レノン特集をやるとしたら最後に「Anytime At All」をと書かれているのを読んで、1曲目にもってきた番組のことを思い出したのだけど、ラジオ聴取ノートに記録があった。1980年3月27日(木)、NHK-FM「サウンドストリート」のジョン・レノン特集。Anytime At All(The Beatles)[2023.3.19訂正。"Ain't That A Shame" でした。Any Time At Allで始まるのは、1977年2月6日(日)のNHK-FM「ヤングジョッキー」]、Help!(The Beatles)、Mother、God、Imagine、I Want My Love to Rest Tonight(Yoko Ono)、Stand By Me。ヨーコさんの曲は、この放送のエアチェックテープが残っている。●捨ててしまったと思っていた、ローリング・ストーンズを題材に漫画を描いていたフジオプロの若者についての記事が残っていた。「サンケイ新聞」1972年2月15日(火)朝刊、「R・ストーンズのサウンドを劇画に 情念のトリコ・木村君(21)」。「スペクテイター」38号(特集・赤塚不二夫 創作の秘密)掲載のてらしまけいじさんへのインタビューでは「木村正夫」と記されていたけれど、記事では木村正男さん。「悪魔を憐れむ歌」に触発された31ページの作品を完成させたとあった。どこかに掲載されたのだろうか。●金曜日、ウィレム・アルケマ Willem Alkema 監督によるスライ・ストーンについてのドキュメンタリー『スライ・ストーン DANCE TO THE MUSIC』(2015、01:12:44)が「GYAO!」で配信されていたので、見た。消息不明だったスライを、関係者の話を取材しながら、伝記を書こうとしているマニアと共に探し出し、噂の真相を訊くというもの。後半は著作権料返還裁判の成り行き。●土曜日、「コルネッツのラジオ〜らじこる〜」。第2話「鳩」。長谷川さんによるプロモーションビデオの制作の話など。前回の最後に流れた「朝」は、デモではなく、棚谷さんによるカバーでした。〜

 その他のラテ欄。●先に気楽なほう。NHK『本日も晴天なり』第134回。1966年4月、主人公の息子は高校一年生。入学祝いに伯父さんからビートルズのLPをプレゼントされる。ジャケは "HELP!" だけど、早速自室で大音量でかけるは、"A Hard Day's Night"。やかましいロックに眉をひそめ、針をあげる両親。息子がふたたび針をおろすと、"She Loves You"。6月の武道館コンサートにも行きたいと言う息子を心配する主人公(母)に夫は、ルポライターとしてビートルズを研究してみないかと薦めるが、そのうしろで、"I Want To Hold Your Hand" が鳴り響いていた。ベストアルバム "OLDIES BUT GOODIES" ならわかるけれど、それは66年12月発売。みなツッコむやろなーと思いながら見ていた。次の回では既に秋になっており、ビートルズ熱も収まっていたよう。●水曜日、夜、NHK、「サンドウィッチマンの病院ラジオ」長野子ども病院回の音声版拡大編後編を聞いたあとで、「ETV特集 ルポ死亡退院 精神医療・闇の実態」を見て、落差になんとも言えなくなった。理由はさまざまだけど、いくらでも作り出すこともできる。理由さえあれば、ひとはどんな酷いことでもできる。ひとをひとと思わなければ。議論上の補助線のふりをした無責任な(議論の着地点を顧慮しない)放言がムードを醸成することを恐れるのは、ひとがそうした生き物だから。議論をというもっともらしい提言は、以前は多数決のゴリ押しの言い訳になっていたけれど、いまでは放言によるムード醸成の言い訳になっている。

 モトコーにも寂しい気持ちになったけれど、身近なところでも、ひさしぶりに、駅までの通勤路を通ってみると、途中にあった家が更地になっていたり、駅前商店街のケーキ店ががらんどうになっていたり(通り過ぎたあと、戻って、確認して、びっくりした)。ケーキ店は、調べると、1月末に閉店していた。駅前ということで、おみやげを買いによく行っていたのだけれど。

3月6日(月)
[一回休み]
3月7日(火)
[一回休み]
3月8日(水)
[一回休み]
3月9日(木)
[一回休み]
3月10日(金)
[一回休み]
3月11日(土)
[一回休み]

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