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2022年9月25日〜2022年10月1日


9月25日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2022年9月25日】
 月曜日、台風接近に備えて、午前中に買い物を済ませる。訪問看護士さんも休み。午後になって、まだ明るいうちに、物干し棹や周辺の小物を中に入れ、自転車を倒し、雨戸を閉めた。いや、でも、風呂の残り湯は流してしもてたな。その日は、休浴日だったので、つい、うっかり。

 夕方近くになっても、風は強いものの、雨は降っていなかったので、買い忘れたものがあるというので、近くのスーパーに。帰ったら、そのスーパーの入り口に設置してある通販ロッカーに頼んだものが届いたというメールが来ていたのだけど、さすがに再度出る口実は思いつかなかった。
 夜遅くには、風はきつく、雨の音も時折していたけれど、激しいというほどではなかった。朝には収まっていて、利用している交通機関も始発から動いていた。

 という訳で、まず通販ロッカーで引き取り。映画 "I START COUNTING" のBD。ふと検索をかけてみて、出ていることに気付いて。何がきっかけだったか忘れてしまったのだけど、サディスタ・シスターズのことが急に気になって、調べていたら、"I START COUNTING"の挿入歌 "Homemade Aeroplane" のジャッキー・テイラー Jackie Taylor がサディスタ・シスターズのメンバーだったことがわかって。"Homemade Aeroplane" はいい曲なのだけど、単独でレコードは出ていないみたいだし、発掘サントラにも入っていない。BDが出ているなら、それだけでも、と。
 (ところで、"Homemade Aeroplane" の作詞は、Paul Ryanというひとなのだけど、兄弟のBarry Ryanとデュオで活動したのち、裏方にまわり、Barry Ryanでヒットを出している。と調べていたら、土曜日の真夜中、地震で目が覚めて、そのまま起きてたらテレビにBarry Ryanが出てきて、びっくりした。)

 そう言えば、母から、「スーパーの入り口のとこの自動販売機の横にある青い箱は何」と訊かれた。通販の受け取りボックスらしいよとひとごとのように説明した。「あんた、使ったことあんの」とは訊かれなかったけれど、また思い出したように訊かれて、そのときは追求があるかもしれない。

 帰りに、通勤路途中のコンビニで、引き取りその2。モダーン・ネイチャー "ISLAND OF NOISE" とオディセイ&オラクルの "CROCORAMA"。どうも、クーポンのお知らせが来ると、ダメ元で頼むというクセがついてしまっている。クーポンを使うことに若干の抵抗がある、と言いながら、もったいないので、使うか使わないかを運任せにしているのだろう。モダーン・ネイチャーは、去年暮れに出ているのに、今年の何月だったっけ、知ったときには既に取り寄せ対象だった。オディセイ&オラクルは前作で知って気に入ったのだけど、このアルバムが一昨年に出ていることを知ったのはしばらく経ってからで、やはり既に取り寄せ対象になっていた。定額制配信では聞けたのだけど。
 モダーン・ネイチャーは、歌詞とカバーイラストの生物たちの名称一覧を載せたブックレットがうれしかったけど、オディセイ&オラクルは、ブックレットなしで、歌詞はウェブ参照だったので、少しがっかり。

 その日、風呂の準備をしようとしたら、フタが途中で裂けてしまった。

 仕事に、ロシアのウクライナ侵攻の影響が、はっきりした形で、出始めた。保留になっていたものが、長引いていることで、決定に。準備していた資料をどんどん削除する。準備に結構時間がかかったんやけどなぁ。

 仕事と言えば(ついでか)、先週、窓口の長のかたが退職されることになり、業務の見直しが行われ、その打ち合わせがあったらしい件については進展聞こえず。潮時感が日に日に。個人的な引継作業は、忙しかったこともあって4月以降、中断していたのだけど、再開した。個人的なと言うのは、引継はしなくていいと言われているから。

 木曜日の夜、ひさしぶりに「喫茶アオツキ」での「円盤のレコード寄席」に。三連休は台風で家に張り付いていたし、翌日休みだったので「遅くなってもいい?」と確認をとって。ちょっと用事もあり。仕事終わりで向かうのも、やっぱりひさしぶり過ぎて、どれくらい時間がかかるかすっかり忘れていた。一時間弱。

 この日は沖縄編。マルフクレコードの最初から、ディスクアカバナーでの知名定男の復活にたどりつくまでの群像劇。ネーネーズで知った「いかをゥう」のオリジナルを初めて聞いた。改めて調べてみたけど、復刻が出ていないのが不思議。移民の歌で始まり、移民の歌でひと区切り。田口史人さんのレコブック『沖縄はレコードの島』は読んで、聞けるものは聞いていたけれど、「レコード寄席」は、話を聞き、順番に聞きながら、聞く耳を準備して、実際に音を聞くことで、確かめるというか、「ああ」と腑に落ちる経験ができるので、行ってよかった。やはり遅くなってはしまったけれど。22時45分まで。

 ひと気のない自宅最寄駅前の風景はひさしぶりでした。日をまたぐことはなかったけれど、風呂に入るのはあきらめた。

 物販コーナーは、終了後に見ようと思っていたけれど、失敗。ひとが溜まっていて、なかなか空きそうにない。あきらめて帰宅した、のだけど、実は、始まる前に、「アオツキ」の棚を見ていて、買いそびれていたレコードを発見した。浮『三度見る』。元は2枚組CD(EP)で出ていたものだけど、知ったときには販売終了していて、それをアナログ化したものも「音凪」でのライヴを見たときには持ってきたものがツアー途中で売り切れたのだったか、もう版元にもないという話だったか。それと、なんとなくタイミングを逃し続けて幾星霜のかりきりんのCD-R『かりきりん』。

 金曜日、母はデイケアの日だったので、出かけてもよかったのだけど、昼過ぎまで雨が降っていたので、結局、(買い物以外は)出かけず。「GYAO!」で映画など。

 土曜日、午前中、買い物ついでに、自転車で15分ほどのホームセンターに行き、風呂のフタを調達。75 x 110 cm。
 午後から、「雲州堂」での「音凪」企画「晩夏の倉地祭り」に。途中、乗換駅で、少し前にできたカフェでポチポチ。「モーニングセット」の小倉あんトーストの仕様が変わっていた。切らずに一枚、あんも最初から塗られていた。前はカットされており、あんは別容器に入っていて、適宜、塗るようになっていた。

 少しだけ早く着いたので、中之島の公園でひと休み。少し離れたところに居たひとが、ウクレレを弾き出したので、びっくり。さらさらとした、練習というかんじの演奏で、10分もしないうちにやめて、発たれてしまったけれど。

 「雲州堂」に。いつものように、後ろの端っこに座っていたのだけど、同じテーブルに、よく話すひとたちが来たので、密になるし、幕間を含めて心静かにしていたいので、移ることにしたら、前のほうになってしまった。おかげで見るのもじっくりできたけれど。
 今回の「倉地祭り」は、とうめいロボさんと坂本弘道さんを迎えて。坂本さんは、とうめいロボさん、倉地さんそれぞれとのデュオということだったけど、間に少しソロコーナーもあった。

 とうめいロボさん、数年前に絵は見に行ったけど、演奏を聞くのはひさしぶり。どれくらいひさしぶりかというと、トークでも話されていた、倉地さんと一緒のイベントのときで、2009年。13年前。うう。「soda ball」や「雪」をひさしぶりに聞いて、すぐにざわっとかんじを思い出したけど、パフォーマンスは、録音よりもすごかった、と思う。表情も間近ではっきりと見ることができたのはよかった。坂本弘道さんのチェロも、とても麗しい音から、激しいノイズまで、さまざまな音を出していた。目を奪われないように、耳をすませるようにしていました。

 倉地さんは、初めて聞く歌も多かった(「マンションが安い」「デイリーホテル」「水戸岡鋭治のはからい」)。演劇的な展開は抑えめで、ポップな展開も抑えめで、渋めの歌が続いた。アコースティックギターで演奏した2曲は音もフレーズもとてもきれいだった。坂本弘道さんのチェロは、沿うのでも包むのでもない、倉地さんの動きに反応しているようなかんじがした。

 帰りに、とうめいロボ&内橋和久『荒野のおむすび』を(やっと)買えた。

 きょうは午後から、Gao Yanさんの個展「塩と西瓜」を見に、出町柳「トランスポップギャラリー」に。すっとしたコケティッシュなかんじの連作がよかった。イラスト集には入ってなかったので見送ったけど。それから、「ホホホ座」か「誠文社」に寄ろうかと思ったのだけど、「出町座」の書店と隣の古書店を覗いてから、ふらふらと歩いて、そのまま三条まで。歩くつもりはなかったのだけど。「10000t」「ワークショップレコード」「JETSET」と寄ったけど、何も買わず。

9月26日(月)
[一回休み]
9月27日(火)
[一回休み]
9月28日(水)
[一回休み]
9月29日(木)
[一回休み]
9月30日(金) 【▼ぐりぐらメモ/2022年9月30日】
 月曜日、仕事で、uをoに訂正するかどうか確認をとるも、どうするどうするという話になり、帰り間際に45分の電話。この訂正は、4月初めにリリースされたものの誤りがあったのですぐに指摘し、8月初めにやっと訂正版のドラフトが固まった、のに、二か月経っても正式リリースされていない指定文の一部。ささいな改善でも、勝手にやったと問題視されたことがあるので、手続きを踏んだのだけど、週末になっても、どうするか決まらなかった。こうしたことからはなれたい気持ちが日増しに。

 火曜日。雨の予報が出ていたので、折りたたみ傘ではなく、ビニール傘を持って出たのだけど、駅のベンチに、忘れてしまった。置き忘れている場合は、駅の置き傘に寄付します、というシールを貼っておいたら、そのように取り計らってくれるだろうか。
 午後、激しい雷雨。止んだからと買い物に出て、雨に降られると困るので、母に、帰りにスーパーに寄るので買い物は無理しないでとメールを入れる。母は、もう、見えにくいので、メールも読めないと言っているけれど、事前にそれらしいことを言っておけば、メールが入っているだけで「そう言えば、なんか言うてたな」と合点するかもしれないと思って。

 昼間に行われていたイベントについては、どんよりした気持ちしかない。殺害の原因を含めた「氏」の所業の検証の妨げになること、原因への反省とは真逆になることなど思っていることは先に呟いていたので、当日だからとて、付け加えることはなかった。行政の恩恵に与った者だけ、与ったと信じている者だけが行政の対象である「国民」であって、そこから漏れているために不備を訴えたり文句を言う者はそうではないという思想を露わにしたイベントだった。しょうもない。
 書こうと思いつつ、なかなか書けないでいたこと。「氏」と問題になった悪質な経済活動を行っている団体との関係を知ったのは、2005年頃の人権擁護法案反対運動のとき。当時の日記に「ジンケンハマモラレナケレバナラナイガと前置きしたうえで、擁護法案のおかしな点をより目的に沿ったかたちになるように批判・提案しないで、言論が弾圧される!ということばかり強調するのはヘン」と書いている。小泉内閣で提出されたものだけど、問題点を指摘する側に、現在に至るおかしな「保守」派が多かった。自民党が提出したものだからだろうか、「反体制」派にも同調する動きがあった。知人にもそうしたひとがいて、問題点をまとめたサイトを紹介されたのだけど、読んでみて、「ヘン」な点に気付き、そのサイトについて調べていて、運営者が、「氏」の応援をしていること、問題の団体と関係があることに気付いた。そこで改めて、つながりを再認識した。金銭、協力の話ではなく、思想の。ああ、そうかと合点した。

 知人には「ヘン」な点を指摘して、広めないほうがいいと忠告した。けれど、「よくまとまっているから」と取り合ってもらえなかった。知人とはそれがきっかけで疎遠になってしまった。掲示板に集うひとたちにも、いまで言うところの「ネトウヨ」のようなひとが現れていた。ブログはときどき読んでいたけれど、体調を崩し、2013年2月、「なんか黙ったままだと死んだと思われる可能性も出てきたので、簡単に現状報告でも」と書かれたものを最後に途絶えた。その間に一度、手打ちにしませんかと連絡をもらったのだけど、もともと反骨精神が激しくて、面倒くさくて、わたしが参加していた掲示板に「乱入」して、つまらない書き込みに対して要らんことを言うといったこともあり(言っていることはまちがっていなかったが、放っておけばいいと思っていた)、応じなかった。この仲違いの背景に「氏」が居た。

 夜、見たいドラマがないと母が言うので、録画したものを見てもいいかと訊いてから、二回の台風による延期を経てやっと放送された『あなたのブツが、ここに』(月〜木、5週、全24回)の再放送分を見始めたのだけど、母は早々に部屋に引き上げてしまった。わかりやすい事件と言うてはなんだけど、警察沙汰の事件が起こるドラマとちゃうからかな。

 ドラマは、最初から、新型コロナウイルス禍によって、どうしたらいいのかわからないという状況に追いつめられた主人公・亜子(仁村紗和)が泣いている場面から始まっていた。番組宣伝で、キャバ嬢から宅配ドライバーに転身した主人公が、配送先でおかしなひとたちと遭遇するところが使われていたため、コメディだと思って、最初は見ていなかった。見始めたのは、第2週の途中からで、配送先の人々とのやりとりから、荷物の切実さに気付き、不器用に向き合い始めた頃からなので、最初、先輩ドライバー・武田がヤなかんじでめちゃくちゃきつく当たっていることに驚いた。見始めた頃は、もう、おおやっとるなというかんじの視線も見られたから。

 見始めたきっかけは、テレビを点けっぱなしにしていて、ふと見たら、見覚えのある場所がいくつか映っていたから。尼崎が舞台と言うてたもんな、と思ってGoogleストリートビューで確認していたのだけど、とりわけ、つい喜んでしまったのは、勤務先である「マルカ運輸」が、北加賀屋・名村造船所跡の「クリエイティブセンター大阪」だったこと。それと、音楽がよかった。生き生きとしたにぎやかなブラスを中心とした音楽と日常の底にある清浄だったり不穏だったりする静けさを表す音楽が、物語の進行にではなく、登場人物たちの心の動きに沿っていたと思う。第3週を終えて、関西でだけ一挙再放送がある(延期になったけど)というタイミングで、サントラが出ていることを知った。音楽は森優太、演奏は、たぶんにぎやかなほうが湯浅佳代子バンド、静かなほうが波多野敦子さん率いるTriola Ensembleだった。月曜日にだけ流れるエンディングのウルフルズ「バカサバイバー」も、出演者によるアテブリとダンスが楽しかった。なにより、場所が、「クリエイティブセンター大阪」の中!サントラのカバー写真も、そこを背景に、最後に出演者たちが後ろに隠れて残る段ボール箱の山(タイトルが描かれている)。テレビドラマのサントラのジャケは、出演者の写真が使われているとややこしいからかロゴだけというものが多いけど、箱の後ろに出演者たちが隠れていそうでよいかんじ。
 ドラマは木曜日が最終回。これも、実質的には水曜日で区切りがついており、木曜日は後日譚になっていた。しんどい話が多かったけど、解決している訳でもないけれど、続けていかんとね、という物語だった。

 そう言えば、時期を示すものとして、"朝の連続テレビ小説" を見ている場面があり、『おちょやん』が映っているのを見て、はた、と。亜子の娘、咲妃を演じた毎田暖乃(まいだ のの)さんは、『おちょやん』の子やん。それに、そのときの父親役は、「バカサバイバー」のウルフルズ・トータス松本やん。と思うと、音楽のかんじも、『おちょやん』のかんじを思わせる。ちゃんと見ていないけど、スタッフが同じかもしれない。

 水曜日、夜、母のシルバーカーのたたみかた、もどしかたがわからない、というか、デイケアの担当のひとも迷っていたのを見たことがあるので、確認して、写真を撮って、簡単な説明書を作った。

 木曜日、帰りに通販物の引き取り。チャールズ・ステップニー Charles Stepney "STEP ON STEP" は、1976年に若くして亡くなったソウル、ブルーズのプロデューサー、アレンジャーが残していた未発表宅録デモの発掘盤。先行配信された "Step On Step" を聞いて、ビブラフォンによるトッド・ラングレンを連想した静かなソウル曲に感激して、1曲だけ?盤は?となった。ステップニーがかかわった作品を熱心に聞いていた訳ではなく、名前を知ってるくらいだったのだけど、曲も演奏も音も好きなものだった。もう一枚、アメリカのシンガーソングライター、フォンテイン Fonteyn の "TRIP THE LIGHT FANTASTIC"。これもトッド・ラングレンの線と言えなくもない。"キャロル・キング、ローラ・ニーロを意識したトッド・ラングレン"感のある曲がいくつかある。でも、決め手になったのは、"PET SOUNDS" を思わせた "Things To Make You Feel Better"。

 夜、「GYAO!」で、ドラマ『お耳に合いましたら。』が配信されていることに気付いた。これも、途中から見たドラマで、最初の成り行きを知らなかったので、よかった。終わると次々に流れていたのだけど、第4話まで見終わったところで眠ってしまった。期間内に、見始めたところまでは見ないと。

 金曜日、わたしが担当している業務について、「今後は外には委託しない」と言っていた部署から、資料の問い合わせがあった。へなへな。原典確認を兼ねて、古いデータの掘り起こしをしていたら、15年前の、父が亡くなる前の四日間、毎日書き直していた「急に休んだときの申し送り事項」が出てきた。理由については何も書いていなくて、ただ、どの書類に誰の検印をもらってどこに送るというようなことを書いていて、机に置いて帰っていた。翌日には用済みになった書類なのだけど、削除できなくて。これもそろそろ。

 夜、在原みゆ紀さんがInstagram Liveを始めていることに気付いて、横になって聞いていたら、眠ってしまった。そんなに長い間はされていなかったと思うのだけど。

10月1日(土)
[一回休み]

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2022 Kijima, Hebon-shiki