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2022年6月12日〜2022年6月18日


6月12日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2022年6月12日】
 月曜日早朝、radikoで「TOKYO FM」土曜日21時からの30分番組「THE COMMITMENTS」6月5日放送分をタイムフリーで聞く。実は、前夜、灯りを消し、横になって、聞き始めたのだけど、途中で眠ってしまって。覚えているところまで戻ったら、最初の5分しか聞いていなかった。おやすみ5分。
 再開するにあたって、いままで出なかったメッセージが出た。位置情報を有効にせよ、と。radikoは接続の関係だと思うけど、うちはずっと東京ということになっていて、関西の放送を聞くために有料会員になったというところもあったのだけど、ニセ関東(例)人リスナーの存在が運営側に知られるようになって、厳しくなったのかもしれない。

 ところで、その番組を聞いたのは、在原みゆ紀さんがゲストだったからです。趣味の古着について。モデルなので、容姿や表情から「入った」のだけど、さばけた話しぶりも面白い。好きなもんについて紹介されているけれど、インフルエンサー的なふるまいを感じない。対象外だからかもしれないが。そうしたパーソナリティをオモテに出すことが、モデルにとって、どんな位置づけになっているのか気になっています。

 容姿からではなく、まったく趣味のほうから気になって「フォロー」しているモデルさんに、miu(みゆ)さんというひとが居る。先日紹介していた「お風呂あがりに聴きたいプレイリスト・自宅のお風呂編」が面白かった。アイコンだけでも、ドゥルッティ・コラム、ギルガメッシュ、プロパガンダ、ペーター・バウマン、である。他にもミヒャエル・ローター(大好きな "Silberstreif" だ)とかエッセンシャル・ロジックとか。ただ、親近感は確かにめちゃくちゃあるものの、若いモデルさんがこんな曲を、というところで喜んでいる訳ではなくて、こうした選曲なら、知らない曲が混じっていたら、面白いのではないかと期待できる、そういうところが面白い。

 番組でかかっていたMei Semonesの "Ippo" という曲が面白かったので、メモした。ジャズっぽい入り組んだかんじの曲で、歌詞が日本語。Ippoは一歩。アメリカを拠点にしているひとらしいけど、母親が日本人もしくは日系人らしく、それで日本語が使えるみたい。ミュージックビデオを見ると、過剰にファンシーで、ちょっと引いてしまったけれど、曲は面白い。いまのところ、配信のみなのかな。

 月曜日、火曜日と、また雨の予報が出ていたこともあり、母の通院と訪問看護とデイケアの調整。その日ごとの段取りを朝書いて渡しているけれど、どうなったら、誰に連絡するかという条件文が、かかわっているひとが多いので、簡単にまとめることができず、伝わりにくい。最初のインプットからなかなか抜けられないことがわかってきたので、話す順番に注意するようにしているけれど、むずかしい。

 火曜日、朝、なんとなく点けているテレビ、NHK-BS『自転車旅 ユーロヴェロ90000キロ』でベルベット・アンダーグラウンド "Ride Into The Sun" のアウトテイク版が流れていて、びっくり。テーマ曲がペンギン・カフェ・オーケストラ "Air A Dace" なので、おー、となっていたのだけど。ペンギン・カフェは、テーマ曲以外にもいろんな曲がちょくちょくかかる。

 仕事場構内の売店で取り寄せを頼んでいたGao Yan『緑の歌 収集群風』上巻、到着。読みながら、帰った。電車の中で、(紙の)漫画本を読むサラリーマン。帰宅して、下巻を読み始めて、その日のうちに読み終えてしまった。
 冊子版は、音楽に対する心情を描いたエッセイのようなかんじだったけど、漫画版は、音楽に対する心情を媒介とした、ひととの関係を描いた物語になっていた。読みながら、台湾の音楽を聞くことができる場所を思い浮かべていた。

 夜、「DOMMUNE」で、京都での展覧会に寄せて、ブライアン・イーノの番組「BRIAN ENO: AMBIENT THE WORLD」。この時間は、帰宅して、母と話をしたり、夕食をとったり、風呂に入ったりする時間と重なっているので、いつも途中からで、間もちょくちょく抜けるのだけど。"MUSIC FOR AIRPORTS" が出たときに、何なんだかわからなかった、現地でも当時不評だったという話をされていたけれど、それはまったく実感がない。言うても、「rock magazine」を読んでいたからかなー、と思う。Obscure Recordsにしても、現代音楽にしても、聞けてた訳ではないけれど、なんやろ、わかった気になってたと言ったら奢ってたみたいだけど、文字からたくさん想像していたのだ。
 継続して聞けるようになったので、後日、聞き逃したところを聞いたけど、寝る前に聞き始めて、第1部は補完できたけど、途中で眠ってしまった第2部が、朝起きてもまだやっていたのには驚いた。

 水曜日、コレット・マニーを聞こうと、定額制配信にあがっているものと『魂の形式』掲載のディスコグラフィを照らし合わせた。驚くべきことに、10枚組CDセットが全曲聞けるようになっていた。91とタイトルに含まれていたので、最終作だと思って、"INEDITS 91" を収録したDisc 10を聞きながら、曲目を眺めていたのだけど、配信上のタイトルが1958-1997になっているので、なんでやろと思ったら、91年に限定されない未発表録音集なんやね。配信なので、詳しいことはわからないけれど、『魂の形式』を読み進めたら、出てくるかもしれない。それにしても、またも、未発表録音から聞いてしまうという失策を。この未発表録音集もとてもよかったけれど。

 木曜日、通勤時に1枚目のCBS時代集成を聞きながら、第1章を読んだ。わかりやすすぎるやりかただけど、よかった。かっこええなと思ったキーボードはジョルジュ・アルヴァニタスだった。
 帰宅すると、三村京子『河を渡る』、届いていた。

 金曜日、母のための「ボレロ」シングルカセット作りに着手するも、古いCDラジカセが扱いづらく、てこずった。録音のしかたそのものも最初わからなかったけれど、なんとかやってみたら、オートリバースで片面まで行ってしまうし、録音レベルの調整もわからない。B面をやり直したものの、聞き直すと、失敗して録音してしまった音も残っていて、二重露光のように重なっていた。消磁しないとあかんか。

 ブランクテープ探しをしていて、ケイト・ブッシュ "THE KICK INSIDE" (78.2.17)とパティ・スミス・グループ "EASTER" (78.3.3)の抜粋をAB面にしたエアチェックテープがあったはず、と探したら、とっくの昔に「つぶし」てた。でも、これ、A面の最後に、NHK総合『GO ツトム・ヤマシタ ロックの旅』で、ひところ抜粋のyoutube映像が話題になっていたパティ・スミスのインタビューを入れていたのだ。つぶすときに、それ覚えてたかな。

[A] Till Victory / Babelogue / Rock N Roll Nigger / Easter / High on Rebellion
[B] Moving / Kite / The Man with the Child in His Eyes / Wuthering Heights
 実際につぶしたのは、80年代半ばくらいのバッド・フィンガー特集。こうしたことはあまり思い返されないけれど、その頃、彼らのレコードはほとんど廃盤になっていた。80年代末にEdselとRhinoがワーナー期の編集盤を出したとき、ようやくという感慨があった。つぶしてしまったテープには、再結成後の "Hold On" が入っているのがよかった。ラジオ番組のことはすっかり忘れてしまっているけれど。
[A] Come And Get It / Baby Blue / Icicles / Hold On / No Matter What
[B] Day After Day / Maybe Tomorrow /Apple Of My Eye / Carry On Till Tomorrow


 カセット作りをしながら、NHK『21世紀のBUG男 大竹伸朗』を見た。1977年、イギリスで、たまたま見た美術大学の卒業展で、ラッセル・ミルズ作品と出会ったことが転機になったことが語られていた。そのときのミルズ作品として、"Cindy Tells Me"が映し出されていたけれど、"MORE DARK THAN SHARK" に掲載されているものよりも、描き込まれたものだった。大竹さんが遭遇したのは、どのような状態のものだったのだろう。

 土曜日、雨の予報が出ていたので、それまでにできるだけのことを、と朝からあくせく。予定していたことはなんとか。雨もそんなに、だったので、午後少し遅くなってから、外出した。本町「Chignitta」での「北澤平祐のおしごと展」に。電車に乗る頃には、雨が降り出していたので、できるだけ雨の中を歩かないようにと、「堺筋本町」まで乗って、「船場センタービル」を4号館から10号館まで歩いた。
 北澤平祐さんの展示は、本の表紙やパッケージなどの「仕事」を集めたもので、原画の販売もあった。関西では見られない「洋菓子フランセ」箱を見ることもできた。依頼仕事ということもあってか、「可愛いもの」が多かったけれど、独特の入り乱れ、散りばめられたかんじのものもたくさん見ることができた。「Chignitta」は、たぶん初めてだけど、レコードと本もあるし、店のひともあっけらかんと明るく、気持ちよい空間でした。

 北上して、「Calo Bookshop & Cafe」に。開催中の「インドネシアインディープレスブックフェア」に関連して紹介されていた金悠進さんのハリー・ルスリについてのブックレット『越境する<発火点> インドネシア・ミュージシャンの表現世界 』(風響社、2020年10月)が気になって。本はどんなかんじか見てみないと、買うかどうか決められないもので。他にも気になるものがいろいろあったけど、この日はこれだけにした。その後に、買う予定のものがあったこともあり。
 でも、買う予定のものは「タワーレコード茶屋町NU店」では見つけられなかった。E.D.P.S.とNSPの間にはあると思っていたのだけど。たいそうな理由ではなくて、今回の特典は持て余しそうだったので、終了を待っていて、間に合わなかったということにしておこう、なんてことも考えていた。面白いけど、必要はなくて、そして、捨てにくい、と予想できたから。あれば、一緒に買おうと思っていたものも見送り。
 階下の「VOX MUSIC」で、シングルを1枚。千紗子と純太「こんなん」。いまどきにしては穏当な価格と思ったら、片面シングルなんやね。

 帰りに、金曜日にピックアップするのをすっかり忘れていた通販物を引き取りに途中下車。ジョン・ダグラス John Douglas "CRACK IN THE WORLD" とブライアン・ガスコーニュ Brian Gascoigne "PHASE IV" をカップリングしたサントラCD。パニック映画という点を除いて、映画としても、音楽としても、接点がない取り合わせで、困惑するけど、"PHASE IV" のサントラが聞けるということで。ブライアン・ガスコーニュは、70年代半ばのツトム・ヤマシタのバンドのメンバーで、このサントラにも、ヤマシタ氏がMontage Music担当で参加している。他にElectronic Music担当として、ガスコーニュの他にデイヴイッド・ヴォーハウスが参加しているので、サントラがあればいいなと思っていた。パティ・スミスのインタビューの件と、もうすぐツトム・ヤマシタのボックスセットが出るということで気になって、検索かけて、2015年にアナログ盤で、ついで2016年にこのCDが発売されていたことを知った。アナログのほうは当然のように入手困難になっていたけれど、CDはまだいけそうだったので、ダメ元で発注したのだ。早くに届いて、びっくりしたくらい。Discogsの記載によれば、遺族の承認を受けて発売されたアナログ盤と、パラマウントのロゴが入ったCDでは、「音源」が別ルートらしいけど、ともかく手にすることができて、よかった。でも、取り合わせも妙だけど、オリジナルのポスターらしいジャケットも、ほんとにソウル・バスがOKしたのかと思えるような、おどろおどろしいもの。アナログ盤のほうが上品な仕上がり。作り直したい…。

 家に着く前にも、近所のスーパーに置かれた宅配ボックスで引き取り。Geeta Dayal著 "33 1/3: ANOTHER GREEN WORLD" (2009)。イーノ再燃で、いろいろ検索かけてたら、出ていることを知って、つい。このシリーズの場合、著者や内容はどうかわからないけれど、好きなレコードなら、持っておこうかという気になるから、困る。読めてない本がまだたくさんあるのに。

 きょうは、いつもの日曜日。午前中に用事をして、ちょっと休んでから、夕方近くに、図書館と書店と家電量販店。Bluetooth対応のラジカセを買ってしまつた。Bluetoothで飛ばした音もカセットに録音できるというので。「ボレロ」だけでなく、また音楽を楽しんでくれればいいのだけど。

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