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2022年5月1日〜2022年5月7日


5月1日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2022年5月1日】
 今週の(震源地が京都府南部の)地震。月曜日、4月25日、13時10分。土曜日、4月30日、18時6分。

 今週の到着物。火曜日、優河『言葉のない夜に』(2022年3月23日)、『tabiji』(2015年11月28日)。日曜日、Doit Science『Information』(2012年4月11日)。
 出かけた折に店頭で、なんて考えていると、時間が経ってしまう。優河さんの新譜もそう。ドラマ『妻、小学生になる』の主題歌になっていたことも、番組を見るまで知らなかったのだけど、その「灯火」は、「松屋」でシャリアピンソースのポークソテーを食べているときに店内で流れて、おお、ヒットしてる、と実感したのでした(商店街や大衆食堂で流れて初めてヒットと言える説)。ざらっとして、はみ出していくような音が、声高でない声につなぎとめられて、「そこ」にとどまっているかんじが好きです。聞いていなかった最初のフルアルバム『tabiji』も一緒に。ライヴのたびに、一枚ずつ買ってる、と言っても、まだ2回だけだけど、これからは、気合い入れないとチケット取れないかんじになるかも。

 今回、ひさしぶりに「Amazon」に注文した。近所のスーパーの出入口の脇に、配達受け取り用の「Amazon Hubロッカー」が設置されていることに最近気がついて、試してみようと。このスーパーは、近いので、(夕方になってもなかなか割引しないと文句を言いつつ)母の担当なのだけど、入院にともなって、帰りに寄るようになって、それで気付いた次第。注文時に、届け先として、このロッカーを指定すると、到着時に認証キー(番号)とバーコードがメールで送られてきて、それをロッカーに読み取らせると、配達物を入れた扉が自動的に開くという仕組み。コンビニ受け取りは、店にとっては、おまけの業務であり、申し訳ない気持ちがあったので、気は楽です。コンビニ受け取りの際は、いっしょに何か買うことにしているけれど。

 火曜日、駅に着いたときには小雨で、傘をささなくてもいけるかんじだったのが、走っているうちに、どんどん雨が強くなった。なんとか傘をささずにスーパーにたどり着いたけど、買い物を終えて出たら、傘なしでは動けないくらいになっていた。もう少しで家なのに。Amazon Hubロッカーは、外だけど、もちろん自転車置き場と続きのテント屋根があるので、濡れずに受け取れて良かった。

 という訳で、ふと、ひさしぶりに名を見たDoit Science(ドイ・サイエンス)の、ライヴがあればそのときにと思っていたら10年近く経ってしまったセカンドアルバムをAmazonで見たらちょっと安くなっていたので、ロッカー指定で頼んだのでした。その後、アルバムは出ていない様子。

 金曜日の帰りに、佐々木マキバッグをどこかに落としたらしい。仕事場に忘れたと思っていたけれど、月曜日に出社しても見当たらず、帰りに思い当たるところで訊いてみたけど、届け出はなかった。
 帰宅して、夕食を取り始めたところで、呼び鈴。予期せぬ贈りもの。時間指定もしてもらっていたのでした。それまでに帰っていてよかった。開梱して、確かめて、梱包材を片付けながら、母にいきさつを話したのだけど、いくらかでも覚えていてくれるだろうか。

 月曜夜、「100分de名著」、ハイデガー『存在と時間』の最終回は、ハイデガーのナチ協力ということで見てみたけど、通りいっぺんのものに終わっていた。説明以上のものではないというか。もやもやしてしまったので、勢いで、ちょうど「GYAO!」で見られるようになっていて、見始めていたけれど、なかなか進まなかった映画『ハンナ・アーレント』を一気に見てしまった。原因や根拠を考えて理解することは、非難、批判や賛美、擁護とは別のものであるということの難しさ。説明すると、代弁しているかのようになってしまうことにはずっと気を付けているけれど、常に注意していないといけないことだと思う。ツイッターしか知らないけれど、SNS上に「表れる」意見に見られる、知らずかわざとかはわからないけれど、前提をまったく考慮しないというありかたを思うと、余計に。

 火曜日は、母のデイケア本格利用の初日。リハビリと風呂が主目的。おやつを楽しみにしていたみたいだけど、月曜日に書類にあった代金を見たら、そんなにたいしたものは出ないはずなので、あまり期待しないようにと言おうと思って、忘れていた。やっぱりちょっとがっかりしたみたい。
 水曜日、退院後、最初の診察。経過良好、ただまだ一か月はかかりそうとのこと。訪問看護も、保険の扱いを変えて、継続。そのために手紙を書いたり、手続きしたり。十分にはわからないところもあるのだけど、「ご本人」がやらなあかんところをやってるかんじです。

 今週の訃報。水曜日、上田知華さんの訃報。弦楽四重奏+ピアノと歌という編成でポップスをやっていた上田知華とKARYOBINは、「パーブル・モンスーン」で知って、よく聞いていました。4枚目のアルバムのポスターをレコード店でもらって、壁に貼っていたこともあった。どこがラフトレード小僧やねん、だけど。木曜日、クラウス・シュルツェさんの訃報。電子音楽への関心は、早々にのちのテクノポップ的な音のほうに向いてしまったので、流れとうねりを主にしたシュルツェ作品にはあまり入れ込むことはなかったけれど。金曜日、小坂忠さんの訃報。教会の創立記念コンサートに潜り込んだことを思い出す。2000年代半ばは、過去の曲は「ほうろう」と「機関車」しかほとんどやっていなくて、思うところがあったのだろうと思っていたのだけど、その後、『HORO』をまるごとリメイクされたり、全曲ライヴをされたりするようになった。『HORO』を知ったのは、矢野顕子『いろはにこんぺいとう』経由なので、『HORO』に続けて、聞いた。そう言えば、昔、NHKでやっていた「細野晴臣作曲講座」で、小坂忠さんの「しらけちまうぜ」がかかったとき、聞き手役の遠藤京子さんが、歌詞カードのタイトルが「しらけちまうで」になっていることを指摘していたことを記憶していたのだけど、今回、youtubeに番組があがっているのを聞いてみて、記憶ちがいに気付いた。正しくは、1984年1月の「細野晴臣作曲講座」ではなく、同年8月の「松本隆作詞講座」で、でした。この誤植盤をずっと探していたものの見つけられないでいるのだけど、どうも1980年に出た再発盤らしい。いまとなっては、洒落で入手するような価格ではなくなってしまったけれど。

 水曜日の夜は、上田知華さんも聞いたのだけど、ソニック・ユースケさんがムーンライダーズ『Bizarre Music For You』(1996年)が定額制配信にないことをツイートされていたので、ひっぱり出して聞いていました。発売されたのは、博多で仕事をしているとき。ライヴにも行った。ナーヴ・カッツェのふたりがコーラスで参加していたな、と思い出しながら、検索をかけて、一昨年、ナーヴ・カッツェ作品が配信で聞けるようになっていたことを知った。配信を機に開設されたツイッターや公式サイトで、その『Bizarre Music For You』や「予期せぬ音楽の贈りものツアー」への参加についてもご本人たちが書かれていて、活動していた頃のこともいろいろ書かれていて、うれしかった。翌日の行き帰りに聞きながら、読んだ。

 金曜日、祝日。母はデイケアだったけど、土砂降りだったので、その間に出かけてやるつもりにしていたことはできず。急に寒くなって、褞袍復活。母の帰りに、理学療法士の方が来られて、自宅の導線確認。

 土曜日、午前中の用事が片付いたので、母の訪問看護と時間が被ってしまったけれど、すんません、と外出。淀川河川敷公園枚方地区での「MEMORIES OF THE FUTURE 14」に、painfulが7人編成で出演するというので、右ひざのリハビリを兼ねて、行ってきた。前日の雨と寒さが嘘のように、晴れて、暖かくなった。スロンチャのメンバーが合流して、ベース、キーボード、トロンボーンが加わったpainfulは、トリオでのソリッドな感触に、厚みのある音が加わって、勢いを増していた。painfulの演奏が終わってから、近くの「枚方凍氷」に行き、ひさしぶりにかき氷を。近くといっても、歩いて数分かかるので、戻る頃にはほとんど食べ終わってしまったけれど。続く、青木拓人さんの演奏を後方に設置された椅子でのんびりしながら聞いた。駐輪場が17時に閉まるので、次のジャムバンドっぽいThe High Cheersが1曲終わったくらいの16時45分に、離れた。駐輪場までも5、6分かかるのだけど、もう閉めるぞアナウンスが始まっていて、焦った。

 きょうは、また、前日の陽射しと暖かさが嘘のように、朝から雨で寒かったのだけど、用事を済ませて、しばらくしたら、雨が止んだので、思い立って、外出。岡本/摂津本山の「Book Cafe ULM」での『小島武イラストブック』同時多発展示会へ。うっかりしていた発売日が来ていることを南陀楼さんの投稿で知り、通販を申し込もうと思って「holo books」サイトを見て、展示会を知って。知らないところに行ってみる、ということもひさしくなかなかできていないし。そう言えば、夙川よりも西に来たのも、ウイルス蔓延以降初めて。なかなか三宮や塩屋にたどりつけない。
 「Book Cafe ULM」はマンションの一室で、(まさに)アットホームな雰囲気の店でした。京都「dddギャラリー」での展示では見なかった気がするカラーのイラストを見ることができた。ファイルに収められたものも。あと、レコードジャケットもいくつか。三宅榛名ポップ・バンド『五十億光年の子守歌』は知らなかった。聞いてみたい。『小島武イラストブック』、『平野甲賀と 2』を購入。
 店を出たあと、少し散歩。なにやらどっしゃんがっしゃんと音がするほうに引かれて行ってみたら、祭りの準備に遭遇したり(ただし、音は録音)。帰りは、どこにも寄らずにまっすぐ帰宅。
 自宅最寄駅に着いてから、買おうと思っていた雑誌を思い出し、一駅向こうの書店まで自転車で。でも、見当たらず。前は置いてたと思うんやけどなぁ。

5月2日(月)
[一回休み]
5月3日(火)
[一回休み]
5月4日(水) 【▼ぐりぐらメモ/2022年5月4日】
 月曜日は、銀行やらなにやら行くつもりにしていたのに、週末の予定変更の連絡などしているうちに、すっかり忘れてしまい、はっと気が付いたら、15時半になっていた。それから、あっという間に16時を過ぎると、もう出かける意欲をなくしてしまったのでした。子供の頃は、放課後、16時からが自由時間の始まりだったのに、長年の勤労生活で、16時はもうすぐ終わりの時刻になっているのであった。

 夕方、パソコンを点け、Instagramを開くと、在原みゆ紀さんがライヴ中継をされていた。出かけるまでの10分間、質問に答える、という。鏡の精に向かって話しているくらいの感覚で。(ファン)サービスというかんじでもないのかもしれない。実は、金曜日の朝にも同じような中継をされていた。そのときは始業前、iPad miniをオフにする前にちらっと見たら、始まっていたので、そのまま声は聞かずに、終わるまでのわずかな時間、手元で流しっぱなしにしていました。就業中にすみません…。

 夜、NHK-BS2でドキュメンタリードラマ『ふたりのウルトラマン 沖縄本土復帰50年』。のはずが、途中で眠ってしまっていたところに、地震。22時21分。震源地は京都府南部。震度3。続くなぁ。
 ドラマは、上原正三氏の視点から、金城哲夫氏の葛藤を追ったもの。TBSプロデューサー、橋本洋二氏の証言が印象的だった。『ウルトラセブン』後半から番組の担当となり、『怪奇大作戦』、間を置いて『帰ってきたウルトラマン』を担当したひとで、子供心に強い印象を残した現実路線は、このひとの仕切りだった。その現実路線が、円谷英二氏の薫陶を受けた金城さんには馴染めなかったのだという。兄貴分だった円谷一氏(青木崇高さん、熱演)が円谷プロの経営建て直しに専念せざるを得なくなったことも追い討ちをかけたと描かれていた。この頃の円谷プロの話は、情報としてはよく知っているし、金城さんの沖縄に帰ってからの活動はつらいので、見終わってから消去してしまったけれど。

 火曜日。母がデイケアに出かけるまでに、買い物を済ませようと出たのだけど、帰ったら、もう迎えが来て、出発したあとだった。思っていた出発時刻よりは早くに帰ったのだけど、寄り道したため、ちょっとだけ時間がかかってしまったのだ。休み中に届くことを考慮して指定した家の近所のコンビニに、通販物の引き取り。ルー・リード "I'M SO FREE: The 1971 RCA Demos" とワイヤー "NOT ABOUT TO DIE: Studio Demos 1977-1978"。近くに小さなレコード店は既に無く、大手チェーン店の通販という二重に主旨に反した方法で、RSD(Record Store Day)用に制作されたレコードを手にするのは気が引けるのだけど。ところで、参加している小さなレコード店が近くにあったとして、RSD対象作品の予約は可能だったのだろうか。

 まだ聞いていないのだけど、ルー・リードの "I'M SO FREE" は、副題のとおり、ソロデビューアルバム制作のため、1971年10月27日に録音されたデモ。 "Perfect Day"、"I'm So Free"、"New York Telephone Conversation"、"She's My Best Briend"、"Kill Your Sons" といったセカンドアルバム以降に正式録音される曲、ソロとしては正式録音されなかった "I'm Sticking With You" が含まれている。ワイヤーの "NOT ABOUT TO DIE" は、元は2008年に出た海賊盤だったものを正規盤化した Beat The Bootsもの。きちんと確認すればよかったのだけど、通販サイトで在庫ありとなっていて、"BEHIND THE CURTAIN" に入ってなかったものが入ってるなー、なんて思ったら、発注していた。よく考えてみれば、"CHAIRS MISSING" と "154" の2018年版で発掘されていた。音は比較していないけれど。…ということは、発掘音源の整理記事を改訂しなあかんということか。

 買いそびれた映画『アネット』のパンフレットを、見に行かれた際についでに買っておいてくれたNさんと落ち合い、会食とレコード店めぐり、と言っても、歩き回れないし、小さなところは無くなっていっているので、大型チェーン店2店舗のみ。話題は、『ZAPPA』と『スパークス・ブラザーズ』の話、レコード情報の入手方法など。
 CDを2枚、ひさしぶりに黄色地に赤い文字の店で購入。携帯電話の支払いで使っているカードのポイントで割引ができると店員さんが提案してくれたので、素直に引いてもらった。一枚は数か月前に発売予定を知ったものの発売される頃にはすっかり忘れていたベイルートのレアトラック集 "ARTIFACTS: The Collected EPs, Early Works & B-Sides"、もう一枚はLPを持っているのだけど、定額制配信にはないことを割と最近知ったグランド・ファンク・レイルロード "good singin' good playin'" のCD。なんで最近になって、というのは、フランク・サッパのプロデュースだから、です。買ったのは、ザッパだからではなくて、ロックの聞き始めの頃、よく聞いていて、そのとき新譜として発売されたこのアルバムも、シングルになった "Can You Do It" をラジオで聞いて、気に入っていたから。アルバムでは、最初に、始まるものの制止されてやり直すというfalse startが入っているのだけど、シングルを買ったら、false start部分がカットされていて、がっくりということがありました。

 帰りに梅田駅近くの書店に寄って、「ジャズ批評」227号(2022年5月)購入。特集=ジャズ・ヴィブラフォン、と瀬川昌久氏追悼。

 きょうは、微妙に家の用事が発生して、出られず。夜、一段落してから、気になっていたものの、忘れていたものを思い出して、注文しようと思い立った。一緒に他に頼めるものはないかと探して、Omnivore Recordingsサイトを見て、バナーで、ジュディ・ヘンスキの訃報を知った。4月30日死去、享年85歳。

 「明治大学 米沢嘉博記念図書館・現代マンガ図書館」で、2月18日から6月6日まで、4期に分けて、「樹村みのり展」が行われていることを知る。ただただ関西でも開催されるといいのに、という思いしかない。

 磯たか子さんのツイッターでの投稿で、チャールズ・ステップニーの "Step On Step" を聞いた。リズムボックスとヴィブラフォンが印象的なインストゥルメンタル。ちょっとトッド・ラングレンを思わせるかんじもある。プロデューサーやアレンジャーとして名前は知っていたけれど、本人名義の作品は初めて聞いた。ステップニー氏はもうずいぶん前に亡くなられているのだけど、この曲は、今年の3月23日に公になったばかりの未発表録音という。いまのところ、この1曲だけが配信でリリースされていて、盤にはなっていないのだけど、他にもあるのであれば、聞きたい。この曲だけBandcampで買うかどうか悩み中。

5月5日(木)
 [一回休み]
5月6日(金)
[一回休み]
5月7日(土)
[一回休み]

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2022 Kijima, Hebon-shiki