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2021年1月2日〜2021年1月8日
1月2日(日) | 【▼ぐりぐらメモ/2022年1月2日】
2021年の締めくくりは、福原悠介監督『Lots of Birds』を見た流れもあり、澁谷浩次さんの『Lots of Birds』。喉にかかる、すこし嗄れた発声が、(近年の)ロバート・ワイアットを思わせるのかもしれない。年内に聞き終えて、そろそろ寝床にというタイミングで、Twitterで読んでいる「百年前新聞 (@100nen_)」で、2021年が、ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』の出版百周年だったことを知った。お世話になった本なのに、わたしとしたことが。それに、割と折に触れて読み返すことがあるものの、去年はまったく開かなかった。申し訳ないので、寝床で、少し声に出して読んでみた。 2022年の最初のレコードは、(配信で、だけど)ブルー・ジーン・ティラニーの "OUT OF THE BLUE"。"Next Time Might Be Your Time" の、耳を傾けてくれた上で、「すべての過去はそのままに、求められている人生に対処すればいい」という助言をくれたという一節、お互いに耳を傾けることで、それぞれの時間をいいものにしていけるという件がとてもありがたい。 と、ブルー・ジーン・ティラニーを聞いていたら、なにか遠くでアラームが鳴っている。いつも遅くに車で帰ってくる斜め向かいの家のひとたちか、と思っていたら、母が血相変えて、飛び込んできた。携帯電話が鳴り出して、止まらないという。枕の下にやってやり過ごそうとしたけど、何度も鳴る、と。見ると、目覚ましが0時にセットされていた。前日の昼間に、わたしが送った墓参りのときの姪の写真を見ようと触っていたら、表示がおかしくなったと言うので、元に戻したのだけど、そのときに間違えてボタンを押して、設定してしまっていたらしい。ちゃんと見ておけばよかった。クリアのしかたはにわかにはわからなかったので、とりあえず、鳴らない設定にして、戻した。 そう言えば、仕事場の内線代わりの貸与携帯(折りたたみ式)は、勝手に設定が変わっていることがある。本部から操作したりアップデートしたりしているのだろうか。それにしたって、着信音をオフにすることはなかろう。職場でのささやかな楽しみとしての歩数計表示もオフにされることがある。 1日は、年賀状の作成がメインの業務(ギョーム?アポリネール?)でした。年内に必要な材料を揃える、というか、探し出すことができなくて。合わせて、三年前のパソコンバックアップデータの復旧を試みた。そこに過去の年賀状データがあるはずだから。何度か失敗したのち、なんとか復旧。前のパソコンは二年しか持たなかったんよな。保証についてはちゃんと見てない。もしかしたらデータが復旧できるかもしれんと思うと、修理に出せなくて。
夜、福原悠介監督「立町三部作」の『老人と家』を見た。yumboの2020年12月26日に行われた配信ライヴで引用されていた『家』の再編集版。掃除、猫、寝床のテレビの毎日が映し出されている。覗き見や密着の感じがないのは、派手な事件が起こらないからか。古い家の写真集の中に住んでいるような気さえしてくる。最後のほうに、打ち上げ花火の日があって、ちょっと楽しくなった。こうした映画はゆっくりとした時間がないと見られない。そうした時間を作り出すスペースとして、映画館があるのだな、と家で見ていると、改めて思います。 テレビは、映画と紀行番組ばかり。ドラマの一挙再放送もたくさんあって、最初のほうを見ていなかった『ハコヅメ』と寝落ちで見逃した回がある『名建築で昼食を』はありがたかった。『名建築で昼食を』は気付くのが遅くて、またしても第一回を見逃してしまったけれど。 |
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1月7日(金) |
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1月8日(土) | 【▼ぐりぐらメモ/2022年1月8日】
月曜日。年末の片付け途上で出てきた自作オムニバスCD-R(所謂、Mixtape CD-R)をかけながら、年賀状の返信書き。もらってから書くというのがそもそも不義理なので、だんだん少なくなってくるのは道理。年が明けてから、返事でない賀状を出すのも、今頃なんやねんとなるから、やはり年内に出さんと成り立たないのだな。と、毎年思っているのだが。 オムニバスCD-Rは、ほぼ同僚が退職するときの餞別に渡すものとしてしか作っていない。あとは何か依頼があったとき。音楽は、ひとが作ったものなので、あくまでも紹介目的に限るし、その宛先は特定の知り合い限定。不特定多数は避けるのがコピー権がない者の「私的コピー」の範囲。勝手に「リリース」する訳にはいかない。なので、手元にあるのは、作ったものの渡しそびれたか、作り直して不要になったかしたものということになる。誰に向けて作ったものだったか。あたりまえだけど、好きな曲ばかりです。 年賀状を出すついでに、自宅近所のコンビニに寄って、通販で注文したニュー・エイジ・ステッパーズ The New Age Steppers のコンパクトディスク5枚組 "STEPPING INTO A NEW AGE 1980-2012" を受け取った。「Rolling Stone」誌のウェブサイトに掲載された柳樂光隆さんによるKishi Yamamotoさんインタビュー「80年代のUK音楽シーン最先端を目撃した、日本人フォトジャーナリストの知られざる物語」(2021年12月29日)を読んで、2021年3月に出ていたのに知らなかったこのセットを知り、注文したのだ。ニュー・エイジ・ステッパーズのアルバムは、2011年に最初の3枚をまとめた "ON-U TRIFECTA" を持っているのだけど、今回は、そこに含まれていない2012年発表の "LOVE FOREVER" と、2021年発表のレアトラック集 "AVANT GARDENING" が追加されており、価格もその2枚を新譜で買ったと思えばというものだったので、思い切った。 で、いつものことながら、注文してから気付いたのが、レアトラック集 "AVANT GARDENING" に収録の10曲のうち、7曲が "ON-U TRIFECTA" に収められた最初の3枚の2004年の日本での復刻盤に追加されていたボーナストラックであったこと。2004年の段階では、その前に出たCDを持っていたので、見送ったのだけど、"TRIFECTA" が安かったので、買い直したのだった(持っていた旧版はレゲエ好きの同僚にあげた)。 "AVANT GARDENING" 初出曲は3曲。このセットのブックレットには、きちんと出典が記されているのでありがたい。"TRIFECTA"
のときは、セットには大鷹俊一氏の例によって仮想敵相手の妙な状況論を述べた文は付いているものの、個々のアルバムについての解説はウェブに掲載するとあった。のだが、記されたURLにアクセスしても、そこには何もなかった。それで、そこに書いてあったかもしれないボーナストラックについての詳細もわからなかったのだ。
"Izalize"、"Singing Love"、"Avante
Gardening"、"May I Version" は、2004年版 "NEW AGE STEPPERS" のボーナストラック。"Izalize"
は、アフリカン・ヘッドチャージ "ENVIRONMENTAL STUDIES" に収められていた
"Snakeskin Tracksuit" のダブ。"Singing Love" は "Love Forever" のDJ版。問題の、どう聞いても、マーク・スチュワートがうなっている
"May I Version" は、マーク・スチュワート+マフィアの前身、Sid Slave &
The Captives による録音のダブで、原曲は、現在は、"LEARNING TO COPE WITH
COWARDICE" のDX版(そぐわないかんじだけど)に含まれている "LOST TAPES"
に入っているらしい。
あと、"STEPPING INTO A NEW AGE 1980-2012" は、ジャケ裏が曲目のみなのがいただけない。その点でも、"TRIFECTA" を手放すことに躊躇している。"TRIFECTA" は、他のON-U作品でもいろいろ出てたんやね。気になるものもありそうだけど、確認したら欲しくなりそうなので、確認しないで自制。 夜、「Bandcamp」で、加藤秀樹 & Plastic Spoon "PLASTIC SPOON - SINGLES IN MONO" の音声ファイルデータを購入。加藤秀樹(bass, guitar)、カレン・マントラー(vocal, harmonica)、ダグ・ウィーゼルマン(guitar)、シャーザッド・イスマイリー(drums)のカルテットで、デイヴィッド・ガーランドのラジオ番組「Spinning On Air」のためのライヴ映像(2011.6)を見て、感銘を受けた。スタジオ録音の配信が2019年10月から始まって、2020年5月まで毎月25日に1曲ずつ、計8曲が発表された。アルバムとしてまとまったら買おうと思っていたのだけど、盤にはならず、2020年11月5日に、発表された8曲に、2曲をリミックスして作られたイントロとアウトロを足して、音声ファイルデータのみでリリースされた。盤になるのを待ちながら、定額制配信で聞いていたのだけど、Instagramでやってる2/5計画で紹介(誰にという訳ではなく、自分が見たいものを見たいように合成しているだけだけど)しようと思って、盤が出るのを待つのは諦めて、データ購入することにしたのだ。ザ・バード・アンド・ザ・ビーのクリスマスアルバム "PUT UP THE LIGHT" と同じ経緯。アメリカの状況を批判的に描写した歌が多い。Bandcampでは、歌詞を見ることもできるけど、見られなくなったときのために、コピー&ペーストして、控えをとっておかないと。 火曜日、冬休み最後の日だったけど、出かけず。元ヴァージンVSの久保田さちおさんが、Web上で、回顧録を発表されていることを知る。「ヴァージンVS過去・現在・未来」と「ヴァージンVSにたどり着くまで」の二本立て。VSの回顧録は、ライオン・メリィさんも参加されている。「たどり着くまで」で知ったのだけど、久保田さんは、"ブルース・バンド" になる前のウエスト・ロードのオリジナルメンバーだったのですね。元々フォークロック志向であった久保田さんは、ブルース志向を強めていくバンドから脱退し、田舎芝居を結成。そのあたりのことはまったく知らなかった。VSの回顧録では、初期のメンバー変遷や結成当時のあがたさんの様子(イギー・ポップになぞらえられているのは、なんとなくわかる気がする)が綴られている。 水曜日。初出。未読メールの数の少なさが、仕事の停滞状況を伝えている。電話には、例によって、居るはずないやろな時刻にかかってる非通知着信もあったけど、休みをとった12月28日に一本、通知ありの着信があった。でも番号に心当たりがない。その前の週の失敗以来、ひたひたと自信を失っているので、また何かやらかしたか、と思った。のだけど、ひととおり諸連絡を終えて一段落して、売店に昼食を買いに行ったら、謎が解けた。年末に注文したけど、届くのは年明けですね、と言われていた本が28日に届いていたのだ。和田誠『日活名画座ポスター集』(888ブックス、2021.10.7)。自分のためのお年玉、のような。高額なので贅沢な気がして躊躇していたのだけど、「和田誠展」の巡回が関西で予定されていないことがわかって、大きなサイズでは見られないのかと思うと残念で。まだ和田さんが学生だった1959年から9年間にわたって手がけられた「日活名画座」のためにシルクスクリーンで制作された宣伝ポスターのうち、現存する185枚が収録されている。ベン・シャーンの影響を感じさせる和田さんのイラストがいいし、3?4色の色使いもいい。1枚25円の大判ポストカードまとめ買いだと思えば、こんな価格になるだろう、とか言い含めながらだけど、手にすることができてよかった。 帰宅すると、福原悠介監督「立町三部作」のパンフレットが届いていた。まるで、古い家の写真集に、生身の人間が紛れ込んでいるような気すらした「老人と家」の撮影の様子や、「障子のある家」でああ確かにそこにはっとさせられたと思う場面、澁谷さんの歌詞への字幕について触れられていて、配信は1月3日までで、もう見られないのだけど、思い出しながら、読んだ。 寝床で、カタリカタリ/百景借景/しょうにゅうどうの河合さんのWebラジオ「巷のダイアログ」第2回を聞いた。ログメンは聞いたことある杉山明弘さんの音楽歴。メタルのバンドをメインにされているそうで、あまり馴染みがない方面について語られていたけど、「よくある」けれど「それだけじゃない」ものへの向き合いかたに好感を持った。各トピックについて2曲あげてもらって、そのうちの片方をかけるという構成なのだけど、かからなかった方にマディソン・カニンガムがあがっていることにも、おおっとなった。やはりかからなかった方だけど、音楽に目覚めた曲として「残った3人ジェネシス」の話をされているのも興味深かった。聞き終わってから、「クロスオーバーイレブン」で聞いて気になって、触発されて曲を作ったりしたのに曲名がわからなかった曲を定額制配信で改めて探した。どうも "Throwing It All Away" だった気がする。そのときの感銘を100%思い出した訳ではないのだけど。シングル盤を探してみよかな。 木曜日、帰宅途上で、KBS京都「26回のホら話」。「カジイノ珍道中スペシャル」として、100000tの加地猛さん、元喫茶イノの井上智恵さんの選曲による一時間だった。番組を最後まで聞くために、途中下車して、書店に寄り道。趣味の谷口蘭本(「手編みの時間」Vol.7)を購入。なんというか、自信喪失もあって、潤いが足りない気がして(という言い訳)。 金曜日、前日に確認を終えた日程未定の仕事。いつでも出せるように準備しとくとは言ったものの別の急ぎの仕事が入ってその日は準備できなかったら、ほんとに急に連休明けすぐに出すことになり、午前中にあわてて準備。こんなんばっかり。
メモ。サンテレビの毎週金曜日、午前7時からのテレビマンガ枠で、『ガンバの冒険』が始まった。定額制配信 Apple Music では、これまでキング・クリムゾンの作品は聞けなかったのだけど、公式ライヴアルバムだけ、しれっと聞けるようになっていた。 きょうは弟一家がやってきて、正月の代わりの家族行事。姪が英検4級を受けるということで、過去問題に挑戦させられた。テストを受けるということそのものがものすごくひさしぶり。35問中、33問正解でした。4級は合格する?学校の課題という縄跳びにも。こちらは全然(ダメ)。縄跳びをするのがやっぱりえらくひさしぶりだったり、ロープが短かったり、ツッカケを履いていたということがあるにせよ。でも、運動にはなるか。ひざを痛めてしまって、ジョギングは休んでいるけど、これはいいかも。問題はどこでいつやるか。 |
2021 Kijima, Hebon-shiki