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2021年11月28日〜2021年12月4日


11月28日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2021年11月28日】
 先週に続いて、午前中に外出…と書きかけて、先週の日曜日じゃなかった、火曜日だったと思いとどまった。出かけるのは土日なので、つい。茨木市の「茨木神社」での「ヒト×モノ×ミライ市」に、増家真美×水田十夢×Veneトリオの演奏を聞きに。少し早めに出て、出演時刻前に、通勤路途中のコンビニまで行って、通販物を受け取って、折り返した。休みの日に、通販物が届く「あるある」。

 「ヒト×モノ×ミライ市」はお祭りでした。ちょうど七五三と重なっていて、七五三でお参りに来られたひとたちにとってはどうなのだろうとも思ったけれど、にぎやかだった。シングル盤1枚100円の箱があるハンバーガーのブースがあったけど、レコードがどこから来てるか知ってるのでスルーしました(以前、棚を全部チェックして、傾向と値付けを把握済み)。増家真美×水田十夢×Veneトリオは11時40分から。ドラムのVeneさんが元茨木市住民という縁での出演だそう。増家さんの歌をフィーチャーしたものかと思いきや、1曲目「星めぐりの歌」は水田さんヴォーカル。2曲目は増家さんがウイルス自粛期間に嵌まったというBTSの日本語の語りを交えたカバー。3曲目はVeneさんのオリジナルでヴォーカルもVeneさん、と三者三様。最後は増家さんの「ターミナル」。日差しも暖かくて、よいかんじで聞けました。

 通販物は、またしても割引クーポン期限切れの知らせに、どうしようかなと思っていたものを発注するシリーズ。ムーディー・ブルース "IN SEARCH OF THE LOST CHORD" と "CAUGHT LIVE +5"。"IN SEARCH OF THE LOST CHORD" は、2008年発売の9曲追加版を2016年に紙ジャケ仕様で再発したものらしい。ほとんど興味がなかったので、覚束ないこと甚だしいけど、追加曲には、『ロンドン大追跡』に挿入曲として使われていて気に入った "Dr. Livingston, I Presume" のBBCセッション版が含まれているので、それで十分としよう、と。このアルバムは、日本では最初「青空に祈りを」という邦題で発売、「失われたコードを求めて」は副題だったらしい。2008年発売時のブックレットが付いていることに加えて、その全文翻訳が添付されているのがありがたい。早速、"Dr. Livingstone, I Presume" について読んでみると、「シリアスな曲の揃ったアルバムの中で、ちょっと愉快なナンバー」との作者のレイ・トーマスの発言が引用されている。どうも異色の曲という位置づけらしい。

 "CAUGHT LIVE +5" は1977年発売のライヴアルバムで、彼らのレコードで最初にフルで聞いたもの(FM大阪「BEAT ON PLAZA」で、だけど)。発掘ライヴ録音であることは理解していたと思うけど、なんせよく知らない状態で、どんなんかなというかんじで聞いたので、それほどぐっと来なかったという印象だけで、そのままにしていた。「+5」は、まるでCD化されたときに曲が追加されていることを示すかのようだけど、元から付いている。A面からC面までの1969年12月12日、「ロイヤル・アルバート・ホール」でのライヴ録音に加えて、D面に収録された当時未発表だった5曲を指している。1977年当時は気にしていなかったけれど、1969年であれば、1968年7月発売の "IN SEARCH OF THE CHORD" 以降、"ON THE THRESHOLD OF A DREAM"、"TO OUR CHILDREN'S CHILDREN'S CHILDREN" を続けて発表した勢いがあった時期のものだし、"Dr. Livingstone, I Presume" も入っている。定額制配信に無かったので、聞けないかと思っていたら、ちょうど9月に廉価盤が出たばかりだった。タイミングに弱い…。
 それにしても、添付されている1996年執筆の日本語解説で、5曲の未発表録音を1977年録音としているのはどうしたことか。オリジナルLPにも録音日は記されているのに。"What Am I Doing Here?" は、68年11月17日録音と記されているけれど、"IN SEARCH OF THE LOST CHORD" の解説には68年1月28日録音とある。"King And Queen"(68年2月13日)、"Gimme A Little Somethin'"(68年3月17日録音)も "IN SEARCH OF THE LOST CHORD" 制作時のお蔵入り曲ということになる。残りの2曲は、67年5月と6月の録音なので、"DAYS OF FUTURE PASSED" 制作時の録音だけど、オーケストラは入っていないので、アルバムとは別の企画だったのかもしれない。ところで、興味なかったなりに昔からの疑問なのだけど、"CAUGHT LIVE" って熟語か何かなのではないか。アルバムカバーには、釣り糸にかかった鱒が描かれているけれど、生け捕りとかそういう意味では、と。日本語解説には何も触れられていないけれど。

 ムーディー・ブルースにピンとこなかったのは、「プログレッシヴ・ロック」と言われていたけど、そう聞いて期待したものとは違っていたということで、サイモン・デュプリー&ザ・ビッグ・サウンドのように、サイケデリック時代を通過したポップロックとして聞けばよかったのかもしれない。

 さて。月曜日は、間借先が年休取得推進日ということで、事実上休みのようなもので、いつ何があるかわからないとは言え、待機モードの現在、一緒に休ませてもらうことにした。ちょうど休みを取らないとできない家の用事も発生していたので。用事は、老母の付き添いのはずだったのだけど、朝から雨が酷く、タクシーもつかまらない(いつになるかわからない)というので、単独行となった。これで一段落つけばよいのだけど。

 用事を終えて戻ったら、通販したものが届いていた。無果汁団『うみねこゲイザー』(CD-R「カメラ・パースペクティブ」付き)とGOFISH『光の速さで佇んで』。

 日曜日の夜になんとか更新できたので、再開を連絡しようと思って改めて見てみたら、内部リンクがことごとく切れていた。htmlファイルのリンク部分が何故か書き換わっていて、結局、ひとつひとつ修正し直した。何故書き換わったのかわかっていないのだけど、ひとまず直った。そういうことが多い、パソコン関連は。
 リンクを見直していて、リンク集ページに記していたサイトのほとんどが行方不明になったり、古いままになっていることがわかった。うらたさんのページがいまもそのままだったことにはほっとしたけれど。でも、検索の時代にはリンク集はもう役目を終えているように思えたので、閉じることにした。Where have all the flowers gone?

 火曜日。ひさしぶりに大阪市内に。「雲州堂」での冬支度企画「靴音までメロウに Vol.40」(出演:yojikとwanda、冬支度)。「雲州堂」で見るつもりだったライヴが立て続けに延期になったこともあり、ほんとにひさしぶり。
 開演は13時。最初に、冬支度。大津光央さんのカバーで始まったのだけど、佇んだり、ひとりごちたり、物思いにふけりながら歩くようなかんじの歌が多い中にあって、目が覚めるような疾走感にはっとさせられた。今回は、オルガン、ピアノの北里修さんが加わったカルテット編成。北里さんのキーボードは、落ちたものをそっと拾って元に戻すかんじがあって、控え目だけど、ほっとさせられるものがあります。途中から、yojikさんが加わって、ヴァイオリンを披露したり、ヴォーカルをとったり。ひさしぶりだったので、冬支度にもいろいろ変化があったと思うのだけど、yojikさん参加にさらわれた感がありました。
 yojikとwanda。配信EPは、ちょこちょこ聞いていて、フェルトのパッチワークを思わせる音作りが印象的なものなど、宅録ならではの作品と思っていたけれど、この日聞けたyojikとwandaは、冬支度の部でも披露されたヴァイオリンの他、yojikさんがギターを抱えたり、wandaさんがサックスを吹いたり、電子音をミックスしたりと、宅録以上に新しい試みを実践していて、楽しかった。それぞれが寄っていくのではなくて、それぞれの方向で試みをして、それを合わせてみて、どうだ、というような。こうした冒険的な演奏に接すると、録音しておいて、ちゃんと聞き直したいと思う。

 「雲州堂」に行くのに、天神橋筋六丁目から一丁目まで歩いて、ライヴが終わったあとも、そこから梅田まで歩いたのだけど、どうもそのあたりで、足にだいぶ疲労が来ていることを自覚。じっとしていた後で、また歩いたからからか。梅田には着いたものの、あまり歩き回れず、思たもんも見つからずで、何も買わずに帰宅。先週から続けていた朝のジョギングも、やむなくあえなく一週間で中止した。

  週の後半は、更新できなかった間の記録をまとめておりました。ウェブ日記なもので、ややこしいことは初めからボカして書いているけれど、それでもかなり記憶の代わりになっているので、もうこの二か月半の記憶はぼんやりしてしまっていて。という訳で、今日から通常(と言っても、たぶん週一ですが)更新。二か月半分のメモは、先週の再放送にて。いや、ほんとにただのメモなので、自分のためでしかないので、告知しなくてもよいのですが。

11月29日(月)
[一回休み]
11月30日(火)
[一回休み]
12月1日(水)
[一回休み]
12月2日(木)
[一回休み]
12月3日(金)
[一回休み]
12月4日(土) 【▼ぐりぐらメモ/2021年12月4日】
 今週は、ようやく仕事らしい仕事がひとつやって来たけれど(実はもうちょっと先と思っていた)、延び延びになっている仕事はまたも延びてしまった。そして、帰宅後の21時から24時までのもっともゆっくりできる時間帯が知らないうちに失われる怪現象が連日続くことに。忙しくはないけれど、気持ちがくたびれてしまっている。
 月曜日は、『トキワ荘の青春』をテレビで放映していたので、見ていたのだ。見ていたのだが、途中で寝落ちしてしまった。つげ義春氏が「もう来ないよ」と言い残して帰っていったあたりまでは覚えている。石森氏のお姉さん役の安部聡子さんを確認。「スペースベンゲッド」で『恋のたそがれ』を見て気になったのだけど、その後の活動を知ることがなく。『嵐電』でひさしぶりに見て、それで『トキワ荘の青春』に出てらしたことを知り、見直したいと思っていたのでした。 

 結末を思い出したくないかのように、思い出しては途中でふっと消えていくエピソードの連なり。アレポスの二人が音楽を担当していることもすっかり忘れていたけれど、音楽については、当時ラジオから流れていたであろう歌が、強い印象を残した。「しあわせの歌」が流れることは忘れていたけれど、ああ、その時代だったのだということを思い起こさせた。 

 月曜日、「ホホホ座」になかなか行けないことから通販したものが届いた。山川直人『夜更かしの愉しみ 「雲遊天下」表紙イラスト集』(サイコロ社、2021年10月)、植本一子『ある日突然、目が覚めて』(2021年10月)、矢萩多聞・吉田亮人『はたらく1 本屋』(アムブックス、2019年10月)。シリーズ「はたらく」は、水無瀬の「長谷川書店」に取材した写真絵本。

 新調してから表示されるようになったiPad miniの使用状況。先週より50%減少しました、と。そりゃそうやな。同時に、Instagramで薦められるままモデルさんの画像を眺めるブームも終了。
 モデルさんが映えアイテムとして17インチのレコードと一緒に映っているものをよろこんで探していたら、ようやくレコードを掲げたひとたちを薦めてくるようになったけど、それはちゃうねんな。だいたい背景にぎっしり詰まった棚が映っていたりするし。映えアイテム扱いは、店からすれば、迷惑だと思うけど、たまたま面白いレコードが映っているのが楽しかったのだ。もちろん、中には、このひと音楽好きやねんなとわかる場合もあり、それはそれでええなと思う。それでフォローしたモデルさんも居る。「別冊奇想天外・SFマンガ大全集」の書影をあげていて、たぶん大友克洋ファンなのだと思うけど、音楽についてもESGもどきTシャツを着ていたり、サイキックTVやキング・クリムゾンについてあげていたりして、面白くて。
 やんごとなきひとがアングラなものが好きらしい、ということで話題になっていたけど、騒ぐ気持ちはわからない。公言しない(できない)から、影響もなく、「次の発信」もない。好きなものを発信しているひとが面白いのは、「次の発信」に期待できるからだし、本業や他の分野との連携に興味が湧くからだ。興味がつながらないと、面白くない。

 火曜日。11月終わり。スマフォの最初の一か月で、使用通信量は0.2GBだった。それも、契約時にWi-Fiではできない作業があるとて、docomoショップ側の操作でかかったもの。スマフォは生き馬の目を抜くところ、アプリを見れば、通信量泥棒と思えと言い聞かされていたので、ビビり過ぎて、何をどうすればどれくらい通信量がかかるのかもわからない。

 水曜日。12月。Bandcampで申し込んだOtomi Chieさんのカセットアルバム『touch again』(Muzan Editions、2021年10月)が届く。Muzanは夢山。奈良のレーベルだけど、ワールドワイド仕様。申し込んだとき、限定100部の残り2部だった。残り1部だよというツイートをしたけれど、たぶん1時間経たないうちにsold outとなった。A面5曲、B面1曲の30分。Otomi Chieさんの電子音楽は、景色を訪ねるかんじがするのがよいなといつも思います。起承転結ではなく、どこかにたどり着くことなく、次々と移り変わっていくかんじ。 

 木曜日、キングジョーさんが手描きイベントフライヤーを集めた本『WHAT GOES ON』を出されるということで、出版記念インタビューを掲載した松本亀吉さんの「溺死ジャーナル」を、帰りに、乗換駅近くの「セブンイレブン」ネットプリントで出力して、折って、綴じた。取り出すときに失敗して、順番がわからなくなってしまったので、内容から推測したけど、合ってるかどうか。タイトルのいわれ、音楽にまつわる原体験、近況など。中で触れられている突然段ボールのチラシが気になる、けど、ひょっとしたら、「緑の光線」森下典子さんが名古屋で企画されたときのものだろうか。でも、話のかんじからすると、ちがうような気もする。 

 木曜日と金曜日の夜は、寝落ちのせいで、ついに、せっかく新調なったパソコンを置いている隔離部屋にも行けず。…だったのだが、木曜日の夜、真夜中に目が覚めてから、タブレットを点けたら、買いたいと思っていたレコードの受付が始まった旨のツイートがあった。あわてて、夜中に、隔離部屋に行き、申し込みメールを送った。 
 金曜日、その返事が来ていた。これも夜中に気付いた。部数が少ないので、どうかなと思っていたのだけど、受け付けてもらえたみたい。ありがたし。それで、今日振り込んでも先方に届くのは月曜日なのだけど、できるだけ早く返事をしたくて夕方振り込みに駅前まで行ったのに、銀行のカードを忘れてしまい、空振り。あああ。

 駅から戻る途中、どこかでゆっくりメモをとりたいと思ったのだけど、夕食時に近づいていたので、ファストフード店では落ち着きそうにない。このまま帰ることになるかと自転車を走らせていたら、どうもカフェのような佇まいに遭遇。何度も通っている場所だけど、気付かなかった。窓から覗くと、席もありそうだ。思い切って、入ってみることにした。先客はカウンターに二人。あとは、四人席と二人席のテーブルが空いていた。飲み物にはクッキーがひとつ付く。ケーキ類も求めやすい価格なので、ひとつ頼んだ。入ったときに、フラワー・ポットメンの "Let's Go To San Francisco" がかかっていて、おおっと思いつつ、聞いていたら、洒落たFM風だったけど、クリスマスソングをずっとかける番組のようだった。"Let's Go To San Francisco" って、クリスマスに関係あったっけ。帰るときにかかっていたのは、知らない歌と演奏だけど、曲は知ってるなと思っていたら、"I Believe In Fater Christmas" だった。(帰宅してから調べたら、どうもゲイリー・バーローというひとによるもののよう。ジェイミー・カラムやU2によるカバーも出ていた。)

 夜、新調したパソコンに「iTunes」をインストール。購入した録音物が再ダウンロードできるのはありがたい(回数制限はあるのかもしれない)。音楽作品は、ダウンロードしたら、すぐにハードディスクに転送するようにしているのだけど、いったんダウンロードフォルダに入るbandcampからのものとはちがって、iTunesのものはmusicフォルダに入るので、ついそのままにしてしまいがちで。橋野桃子さんの『23』やsumahama?のアルバムはハードディスクに保存済みだったけど、ザ・ジストの配信のみのアルバム『Retread Your Head』は保存できていなかった。購入がうまくいかなかったのにダウンロードされていたJulinozaの"Drakosha" も保存できていなかったけど、これは再度購入を試みるつもり。

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2021 Kijima, Hebon-shiki