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2021年3月14日〜2021年3月20日


3月14日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2021年3月14日】
 1月からかかるはずだった作業にようやく本格的に着手。しかし、延期、閉鎖、撤退、前倒しといった話が続いていて、暗雲は立ち込めたまま。関係あるのかないのか、どうもなんだか、胸のあたりがすっきりしない。深呼吸が足りていない。

 通勤読書は、常盤新平『片隅の人たち』。翻訳者についての評伝、列伝と思って、手にしたのだけど、小説だった。翻訳者として、駆け出しの頃、結婚前後のほのぼのとしたやりとりが描かれているけれど、全体的なトーンはうらぶれていて、とてもやるせない。登場する翻訳者たちが訳していたハードボイルド小説に共振していたのだろうか。「あなたのお友だちってみんな変な人。(中略)あなたもそうだけど、世をはばかって生きてるみたい」。

 スポーツ記者としてのポール・ギャリコに触れたエピソードも出てきた。1932年10月10日(土)、ヤンキース対カブス、ワールドシリーズ第3戦をスコアをつけながらラジオ中継を聞いていたひとと話す場面(P.125)。ベーブ・ルースのホームラン予告は中継では触れられなかった、翌日の新聞でもポール・ギャリコだけが書いていた、と。ギャリコについて最初スポーツ記者だと思っていた、と話したら、笑われたことがあった。でも最初に名を認識したのが常盤さんのエッセイだったのでしかたがない。どこでだったか思い出せないけれど、このときの会話が反映されていたかもしれない。

 歌や音楽について触れられていると、聞いてみたくなってしまうけれど、「ニューヨーク市長が一九一〇年代かに作詞したとかいう」「四月に結婚して、十一月に別れるって歌」(P.223)について、検索してみた(調べてみたとは言わない)ものの探し当てられず。

 音楽は、本日休演『MOOD』をよく聞いていた。これまた曲はカレッジフォークみたいにほのぼのとしているのに、全体的なトーンは、不穏。ギターとコーラスが。乱入してくる。最初にぐっときたのは、インストゥルメンタルの「砂男のテーマ Midnight Desert Surfin'」と最後の「夏の日」。そこから、「全然、静かなまま」と「ロンリネス」への広がった。「何もない日」もよかった。

 木曜日、気になっていたYODO『MEMORIES』が届く。名古屋のバンド。ヨードと読む。結成17年後の2015年に発売した初作品集とのこと。

 土曜日、2021年2月14日にリリースされていた倉地久美夫さんとHowie Reevesさんのスプリットアルバム "DOUBLE RAINBOW" を、Bandcampで購入。LPも限定500枚で発売されていて、欲しいけれど、手に入れられるかどうか。これに合わせて、設定していないので出ないものだと思っていたら、これまで購入した盤のジャケを組み合わせてアイコン化したものが表示されるということで、そんな『デビルマン』のジンメンみたいな、と思って、設定した。それと、容量確保のために、iPad miniから削除したアプリも復活させた。Bandcampで購入した音だけの作品も増えてきたので、外でも聞けるように、と。

 きょうも出かけず。午後から、用事のついでに、二時間ほど歩いた。書店で、友部正人『歌を探して 友部正人自選エッセイ集』、早川義夫『たましいの場所』を購入。いつも通らない住宅街の中を気まぐれで抜けたら、知らなかったよいかんじの喫茶店があった。来週、行ってみよう。

3月15日(月)
[一回休み]
3月16日(火)
[一回休み]
3月17日(水)
[一回休み]
3月18日(木)
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3月19日(金)
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3月20日(土)
[一回休み]

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