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2021年1月3日〜2021年1月9日


1月3日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2021年1月3日】
 郊外でなければ、と書いてから、郊内でもそれなりにか、と思い直したが、にぎやかな場所に出かけることも考えたのだろうけど、郊外暮らしでは、にぎやかな場所に出かけるために、鉄道を利用しなければならないので、ブレーキがかかる。この三日間は、買い物以外には出かけなかった。いつものあてなきうろうろ行も、途中で休む場所のこと、ヘタに運動して風邪を引く可能性を考えて、やめた。
 ただ、三日間しかないにもかかわらず、出かけるという選択肢がなかったために、比較的穏やかに過ごすことができた。やらないといけないこともあまりできなかったけれど。

 12月31日の最後と1月1日の最初は、三村京子さんの『岸辺にて』を聞いた。
 1月1日のラジオで楽しみにしていた「発掘アーカイヴス」の特番での『ブンとフン』の放送は、冒頭部分のみで残念だった。他のコーナーも、ちゃちゃを入れながらの細切れで物足らない。正月番組としてはしかたないか。
 見に行ったオオルタイチさんの活動20周年記念コンサートの映像を配信で見た。投げ銭は400円からの設定で、見に行ったしなぁとせこいことも考えたが、投げ銭をすると、ライヴ録音が入手できるということなので、もう少し。あ、これが2021年の最初の入手「レコード」になるか。『OORUTAICHI SPECIAL BAND Live at UNIVERSE』、2020年1月18日、大阪「味園ユニバース」での録音。

 通販生活については、ちょっと解決しなければならないことがあって、年末の大掃除・片付けはその準備でもあったのだけど、さて、解決するかどうか。解決しなくても、当面は続けられるけど、落ち着かなくて。

 落ち着かないと言えば、Apple関係の「アカウント」も、年末から入れ直したり何したりで、落ち着かなかった。詐欺メールではなく、iCloudにアクセスしたら、アカウントを停止中と出て。認証のために、「最初に見た映画」「好きな絵本」「最初に買ったアルバム」という質問に答えなければならないのだが、正直に答えたつもりだけど、はじかれてしまった。どのように設定したかメモを残していないので、焦った。カタカナなのか英文字なのかといったことはあるにしても、なんでやろ。何度か試しているうちに、質問をリセットすることができるというので、やってみた。携帯電話番号を登録して、そこにパスが送られるという仕組みで、リセットして、なんとか確認がとれた。今度はメモしておいた。
 そもそも「質問」に答えなければならなかったのは、確認用のメールアドレスが、プロバイダの都合で使えなくなった古いものだったからだ。いまのうちに変更しておかなければ、と思ったのだけど、アカウントにしている今のアドレスは指定できない、という。携帯電話のメールアドレスもダメ。iPad miniで設定したAppleのメールアドレスも、アカウントのサブなのでダメ。メールアドレスを三つも持っているのに、まだ足りないという。そんな。

 iPad miniから、Twitterアプリを外したことを、2020年の出来事として書いておくのを忘れていた。もともと、パソコンの調子が一時的に悪くなったことで、一時的な代替機として導入したiPad miniだけど、通信環境もその頃からましになって、Twitterも同時に始めることにしたのだった。しばらくは、モバイルルーターではなかったので、外でアクセスするのは、緊急の用事があるときに、コンビニなどのフリーWi Fiを探してアクセスしていたのだけど、充電式のモバイルルーターに変わってからは、いつでも見られるようになった。見られるようになると、気になるもので、昼休みや通勤時間も見るようになっていた。アプリを外したのは、そのことの是非とは関係なく、メモリがいっぱいいっぱいだったからだけど、外そうと決める際には、外で見るのはやめようという気持ちもあった。パソコンを隔離部屋に移してからは、就寝時、起床時にチェックするのもやめた。おかげで、出社前、帰宅後にわらわらと読むことになってしまったけれど、外で本を読んだり、文をぽちぽちする時間はとれるようになった。
 と、ええような話をしておいて、なんだけど、あかんなーと思うのは、Facebook同様、閲覧用に登録して、何も発信していないInstagram。こっちはお知らせもあるので、アプリも残している。フォローは限られているのだけど、そのうちのひとつが、アイドルの谷口蘭さん情報確保のための所属事務所。モデル事務所をフォローしていることで、おすすめにファッション関係が多い。これはTwitterでも、検索をかけるからか、同じ。エロを含むおっさん向けの宣伝が来なくていいや、と思っているのだけど、こんなにも自身の容姿容貌を公開しているひとたちが居るのだ、ということに少し、しんどくなっている。プロのモデルや俳優なら、わからなくもないのだけど。でも、そんなかんじで眺めていても、気になる顔立ち、佇まいのひとは居るもので、つい追いかけて見てしまったりして。在原みゆ紀さんの表情はいいな、とか。

 年賀状の返事を書きながら、『逃げるは恥だが役に立つ』、本編その後の2019年から2020年の出来事を描いた番外編を見る。いちいち考えて、突拍子もないことを言い出す二人は面白い。
 年賀状の返事を出すついでに、ローカル駅の駅前書店に。前に、イ・ランさんの『アヒル命名会議』が小説棚のいちばん上に面出しされているのを見て、ここで買おうと思っていたのでした。一緒に買おうと思っていた「100分de名著 ブルデュー ディスタンクシオン」がなかった(その前の「伊勢物語」の回はあった)ので迷ったけれど、せっかくなので、2021年の最初の一冊として。

1月4日(月)
[一回休み]
1月5日(火)
[一回休み]
1月6日(水)
[一回休み]
1月7日(木)
[一回休み]
1月8日(金)
[一回休み]
1月9日(土) 【▼ぐりぐらメモ/2021年1月9日】
 先週の日曜日に、郊外暮らしは、電車に乗ることがブレーキになって、現状、にぎやかな場所に行きにくい、と書いたのだけど、月曜日、用事というか、ちょっとしたアクシデントが発生して、朝から電車に乗って、出かけることになってしまった。新年早々…。
 で、玄関を出ると、家の前の溝に、宅配便の不在連絡票が落ちていた。届け先も送り主もメモ書きされていない。配達は12月30日で、郵便受けに挟んだものの風で飛ばされたか、取り込んだときにチラシの束から漏れて落としたかわからないけれど、届け先に伝わっていない可能性がある。心当たりはなかったけれど、うち宛の可能性もなくもない。まだ早かったので、そのまま駅に向かい、電車に乗って、目的地に行って、それからドライバーに連絡を入れた。帰宅してから、宅配便の配達があったか訊ねたけど、なかった。うちではなかったらしい。

 さて、用事はすぐに片付いたというか、確認できたのだが、せっかく出てきてしまったので、そのまま帰るのもなんなんで、見たかった映画で、昼間やっていて、その時間から間に合うのがないか探すことに。iPad miniでのWeb閲覧はすぐに固まってしまったりして、ナンギしたけど、「京都みなみ会館」での『ようこそ映画音響の世界へ』を見ることにした。移転して、復活してからの「京都みなみ会館」は初めてということもあり。
 場所は、JR「東寺駅」前の通りの北側で、南側にあったときよりも近い。今回は、地下鉄「九条駅」から少し歩いた。このあたりは、前の「みなみ会館」に来たときにいろいろ歩いているので、見覚えがある景色も多い。それでも、前の「みなみ会館」があった場所となると心許ない。近辺は、建物が新しくなっているところも結構あった。このあと、九条駅まで戻り、京都駅経由で、烏丸駅まで歩いたのだけど、ホテルが多いことを実感した。言うても、京都駅近くなので、もともと多かったのかもしれないけれど、老朽化にともなって、ホテルにするからと立ち退くことになった店もあったのではないか。

 『ようこそ映画音響の世界へ』は、映画の音響スタッフに焦点を当てたドキュメンタリー。たくさんの過去の作品を実例にとり、メイキング映像も駆使して、スタッフたちへのインタビュー内容を後付けるので、証言が続いて退屈するということがなかった。音響といっても、さまざまな分担があり、それぞれに職人が居て、まとめる役割もあり、緻密さと目配りしなければならないことの多さ、広さに気が遠くなりそうだった。『地獄の黙示録』で、それぞれの音別に担当を分けていたという話に恐れ入ってしまった。
 映画につける音について、「なければないほうがいい、音が多くなったら映画が下品になる」と言われたことがあり、あとから振り返れば、それが分岐点になって、ちょっとやってられへんなとなった、なんて昔々の話を思い出したりした。

 もう一本見られるかなと思いながら、京都駅に向かったのだけど、京都駅に近い映画館の場所が思い出せなかった。それで、先日、NHKで放映されていた「駅ピアノ」京都編の実物を見に行くことにした。場所そのものも行ったことがなかった場所なので、よかった。J-POPのピアノは「でろれんでろれん」しているところが苦手だ、などと思いながら。そこそこひとが居たので、触る気にはなれなかったです。単音で、ムソルグスキー「古城」をなぞるくらいがせいぜいなので。

 歩いて、烏丸四条へ。途中でも、書店に出くわすたびに、「100分de名著 ブルデュー "ディスコンタクシオン"」を探してみたのだけど、どこもことごとく「伊勢物語」はあるのに、「ディスコンタクシオン」は無い。やっと、「くまざわ書店」で見つけることができた。あと、棚を見てまわっていて、目についてしまい、『大人のためのかぎ針編みの帽子』を。いや、その、表情が気になっている在原みゆ紀さんがモデルをつとめているので、ミーハーとして。谷口蘭本とともに、本棚の謎の一角になりそうな。

 ひさしぶりに、水無瀬「長谷川書店」にも途中下車して。年末に行くつもりだったのだけど、タイミングが合わなくて行けずじまいだった。気になっていた本もあるにはあったのだけど、店頭で初めて見て気になった新しめの本ばかり三冊。マーク・チャンギージー(中山宥訳)『<脳と文明>の暗号 言語と音楽、驚異の起源』(ハヤカワ文庫NF)、メアリ・ノリス(有好宏文訳)『カンマの女王 「ニューヨーカー」校正係のここだけの話』(柏書房)、乗金健郎『コーヒーソングの名盤案内』(いなほ書房)。レジから見えないように、こそこそと移動しながら棚を眺めていたのだけど、店内BGMが冬支度『こんな風に』になって、あ、バレた、となりました。
 「長谷川書店」に寄るときは、同じ並びのパン屋でパンを買って、駅のホームで、パンを食べながら、買った本を眺めて、電車を待つのが常なのだけど、残念ながら、まだ開いていなかった。思わぬ外出になったけれど、そのつもりでは出にくい中、休みらしい休みになって、よかった。

 今週は、前倒しの仕事が2件あり、まあまあ、締まったかんじのスタートになったように思います。というのは、仕事場で共有しているExcelシートで作っている予定表の翌年1月以降の日付の「年」が、入力した年、つまり前年になっていることが多いので、こっそりと直すのが年末恒例の作業になっていたのだけど、今回は、予定があまり入力されておらず、直しもあまり必要なかったので、厳しさを痛感していたから。前倒しになった、ということは、後のが無くなったということなので、喜べはしないのだけれど。先月は、2月に予定されていたものを急にやることになったりしたもんなぁ。その前に、先方からの通達が誤解を招きそうなものだったので、確認しておいてくれるよう連絡したのに放置された件で、案の定何人ものひとが誤解して、おかしなことになっていたことですったもんだしたのに、すったもんだにかかった時間を請求したら、説明を求められたりして、溜息をついたり。

 木曜日の朝、当日の放送を年が明けてからだと勘違いして聞きそびれ、聞き逃し配信も聞かないとと思いながら、聞けていなかったNHK-FM「栗屋敷2020」の聴取期限がその日の午前10時までと知り、あわてて、あがた森魚+栗コーダーカルテットの部を聞きながら出勤した。夜は、KBS京都「26回のホら話」を聞きながら帰宅。点けると、オクノ修さんが流れていた。ゲストコーナーのおかえり姉妹は知らなかったひとたちだったけど、三味線による長唄のデュオと言いながら、イベントのために作ったという話の背景でかかっていたキーボードによる音楽が面白くて、気になった。さらに、渡辺勝さん、松倉如子さん、関島岳郎さんを交えた演奏で、『じゃりン子チエ』の「バケツのおひさんつかまえた」をやってるのが聞けて、びっくりした。

 帰宅後は、やはり、寝落ちしたり、ぼんやりしたりで、あれこれ進まず。ウイルス感染拡大傾向はひどくなるばかりで、関東で緊急事態が宣言(発出か、発令かといった些末な話があったけど、そもそも緊急事態を宣言、ではないの)されたことで、間借りしている構内でもそれに準ずるような話が出てきて、また状況が厳しくなった。土曜日は、2021年のライヴ初めとして、「雲州堂」でのpainfulとよしこストンペアのライヴを予定していたのだけど、昼に家の用事もあり、前日まで迷ったのだけど、現地に行くのは見送って、配信を見ることにした。

 周りのSpotifyをやってるひとが、2020年の年間再生回数にもとづく個人ランキングを発表していたのだけど、Apple Musicにもあったことをカタリカタリ河合さんのツイートで知った。アプリからはわからなくて、ウェブで検索して見つけた。曲単位だと、曽我部恵一「永久ミント機関 (Short version)」、橋野桃子『23』、寺尾紗穂『北へ向かう』、フランク・ザッパ "HOT RATS SESSIONS"、アクサク・マブール "FIGURES"、ザ・バード・アンド・ザ・ビー "PUT UP THE LIGHTS" などからの曲が並んでいた。アルバム別では、橋野桃子『23』、フランク・ザッパ "HOT RATS SESSIONS"、寺尾紗穂『北へ向かう』のベスト3のあと、『心の傷を癒すということ』サントラ、リンダ・コーエン "LEDA" と意外なところが続き、アクサク・マブール "FIGURES"。そのあとがまたこれかいっな『親バカ青春白書』サントラ。あとは、ハニー・カット "COASTING"、ザ・バード・アンド・ザ・ビー "PUT UP THE LIGHTS"、角銅真実『oar』と見に覚えがあるところが並んだ。ひと別だと、デイヴィッド・ボウイ、フランク・ザッパ、ジョニ・ミッチェル、橋野桃子、寺尾紗穂がベスト5。ザッパさんとジョニさんは、普段から聞いていることも確かだけど、長尺のボックスセットが含まれていることもあるかな。ボウイさんは意外。6位にはイギーさんが入っていて、それも意外だった。とは言え、実は昨日も聞いていたのだけど。
 ちなみに、ここには、たぶん、iCloudに送って、疑似配信状態で聞いているものは含まれていないし、そもそも利用がほぼ外出時限定なので、他にもたくさん聞いているものはある、と思う。いちいちチェックしていないけど…。それでも、2020年に913のミュージシャン/バンド、944枚のアルバムを聞きました、という数字は面白かった。

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2021 Kijima, Hebon-shiki