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2020年11月15日〜2020年11月21日
11月15日(日) | 【▼ぐりぐらメモ/2020年11月15日】
買い物に行く途中で見かける自治会の掲示板には、「2020年までに南海トラフ地震」という見出しの新聞記事の切り抜きがずっと貼られている。2020年が過ぎたら、その可能性がなくなる訳ではまったくないのだけれど、頭の中で、「2020年もあと少し」と呟いていたりする。というか、もう11月半ば。 月曜日、月一回の通院のため早めに帰宅したのだけど、ひとでいっぱいで断念した。翌日、健康診断とはしか抗体検査の結果を受け取ったので、結果としてはよかったのだけど。診断・検査結果を持って、少し遅めに行ったら、誰も居なかった。 診察を終えて、帰宅したら、母が好きな「警視庁鑑識班19」をやっているのに気付き、チャンネルを回した(慣用表現)。このごろテレビが面白くないとぼやくので、居るときは、アシストに努める。好きな番組に前もって合わせておく。きらいなタレントが出ていたらチャンネルを変えたり、母が知らないタレントで、そんなにわるくないひとのときは、良い点を指摘したり。知らないひとだと、それだけで、ネガティヴな評価になりがちだから。「警視庁鑑識班19」も、この回はよい回だった。林隆三扮するベテラン刑事が、自分がかかわった、警察犬の落ち度とされた過去の事件との関連を疑い、執着だと周囲に非難されながら、現場に出されなくなった犬とともに捜査にあたる。警察犬のせいで事故にあったとされた少年も、実はその犬に助けられたと思っていたが、口に出せずにいたのだった、という話。
さて、その後、寝落ちしてしまった。気が付いたら、0時を回っている。しかし、Wi Fiルーターの充電をしなければならない。なんとか起き出して、二階の隔離部屋に。PCも点けて、メールをチェックすると、日曜日の夜にがんばって英文で書いたリチャード&リンダ・トンプソン "HARD LUCK STORIES 1972-1982" の不良盤についての問い合わせへの返事が来ていた。クレジットの誤記についても書いたのだけど、それには触れられず、事務的に、交換ディスクを希望される場合はサイトで登録してくださいとあり、音声ファイルのダウンロードサイトの案内があった。朝、出てからのツイターの書き込みを辿るということもあったので、さっそくエラーを音飛びがするディスクのファイルをダウンロードし始めるも…混んでいるのかなかなか終わらない。布団に戻るのがえらく遅くなってしまった。 で、布団に戻って、radikoで、ラジオを点けたら、DNAがかかっていて、驚いた。一瞬、「ラジオ深夜便」の「ロマンティックコンサート」コーナーでNO NEW YORK特集がなどとわかっていつつ、想像してしまったのだけど、J-WAVEの「TOKYO M.A.A.D SPIN」という番組だった。ロックバンドの意匠をあしらったグッズを制作・販売している東京の「VIVA Strange Boutique」のひとがゲストで、提携しているバンドの曲をかけていたのだった。そう言えば、東瀬戸さんのリツイートでそんな話を読んだような。VIVAでStrange Boutique、ということで、ジャーマンロックとポストパンクが中心。その後も、ワイヤー、ドゥルッティ・コラムやモノクローム・セット、カンやジャパンドルフなどがかかっていた。 水曜日の朝、通勤途上で、「TOKYO
M.A.A.D SPIN」の前日の回を最初から聞いた。イーノ "Third Uncle" がかかっていて、笑ってしまった。というのは、前日の朝も、"Thrid
Uncle" を聞いていたから。「カンの遺伝子」関連で、と言いながら、ムックのそのページには載っていないのだけど、"Third
Uncle" のパーカッションは、カンっぽいな、と思い起こして。
木曜日、「DOMMUNE」で、あがた森魚引退会見なる番組。寝落ちしないよう「ソーイングビー2」を見たりしながら、開始を待った。2011年以降続いているリリースは2020年で終了するということは以前から伝えられていたけれど、それが「あがた森魚としての最後のアルバム」になり、その発売記念ワンマンライヴのチケットが一万円だったことからか、「引退」というニュースが出回って。なんかおかしいなと思って、その話には乗らなかったのだけど、本人出演の番組でそのようなタイトルになっているとは、と見てみることにした。公式サイトでは「DOMMUNE」への出演を含めて、そのようには書かれていなかったのだが。結果は案の定。でも、自主的に、「あがた森魚」という看板で作品をリリースすることを難しく感じているのではないか、持て余しているのではないかとも感じた。経済的要因もあるかもしれない。一万円ワンマンライヴは、単純に、人数を半分にしたから、料金を倍にしたのではないかと邪推している。意欲のあるプロデューサーが、あがたさんがやる気になる企画と資金を用意したら、復活するような気がする。自主的に、資金が限られていても、新しい曲を作ってしまえるところが怖いところなのだけど。 金曜日、ケーブルが断線してiPad miniが充電できなくなったので、帰りに、隣の駅まで歩いて、電器量販店に寄り、新調した。同じショッピングモールにある書店は、品揃えや展開のしかたが合わないのだけど、「レコードコレクターズ」の大貫妙子特集はあったので、買った。特集は前にもあったっけ。覚えていない…。 土曜日、午後から、外出。去年の夏まで事務所があった場所を見に行く感傷旅行。少し前に帰りに寄ってみたけど、日が落ちてからだったので、明るいうちに見ておこう。事務所があった建物もなくなり、構内はほぼ更地になりつつあった。前にも書いたけど、駅とその事業場の間の途中にあって、よく歓送迎会で利用した沖縄料理店が閉店して、がらんとなっているのを見ると、やはり少し寂しくなった。 夜は、天神橋筋1丁目に。いつも用事の時刻の少し前に寄って、30分くらいしか見られない古本屋に、早めに行って、じっくり見ようと思って行ったのだけど、見始めたら、奥から「ああ」と嘆くような声が聞こえた。テレビでも見ているのかと思って、そのまま棚を見続けていたら、店のひとが出てきて、いま整理中だからとやんわり追い出された。閉めるなり、貼り紙するなりしておいてもらえたらよかったのに。予定外に時間が空いてしまった。天神橋筋商店街に戻って、書店を見てまわったりした。(喫茶店で時間をつぶすという選択肢がない)。 「音凪」で、畑下マユさん、長野友美さん、津山篤さんのライヴ。ひさしく長野さんの歌を直に聞いていないな、というのと、少し前に、犬伏さんらが「FUTURO」でやった「第二回
大阪カセットテープ奨励会緊急会合」での津山さんの「1966年から1974年までのロックマニア向け弾き語り余興演奏」が気になっていたのと、聞いたことがないと思う畑下マユさんの演奏が気になって。いや、津山さんと長野さんなら、ブリティッシュトラディショナルフォークのカバーもあるのではという期待もありましたが。
大阪府の感染者が増加しているので、きょうはおとなしく。大阪府知事は感染者数が「右肩上がり」と会見で語っていた。成績などグラフにして増加することがよいとされるものについて使われる慣用句なのに。そのうち「うなぎのぼり」と言い出すのではないか。言葉を知らないというよりも、厳しい状況を前にして、かっこつけることに頭が行ってることに嘆息しかない。
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11月21日(土) | 【▼ぐりぐらメモ/2020年11月21日】
ほんとなら、と言うか、例年、長期課題に勤しんでいる時期なのだけど、世知辛い問題で、ペンディングになっているので…暇です。しかし、何もしないでいる訳にもいかないので、ほんとにやることがなくなったら手を着けるつもりだった過去の資料のアーカイヴ化を始めた。12年前にスキャナーが支給されるまでは、提出書類の控えを紙コピーで残していたのだけど、去年、事務所が移転する際に、もう捨ててええんとちゃうかと思って、打診したら、捨てる前にスキャンしてください、と指令が出て。合間見て進めます、と言いながら、後ろ向きな作業なので、優先順位を落としていたら、まったく手を着けられなかった。実のところ、定年退職するまでにやったらええかと、思ってたのでした。でも、世知辛い世の中なので、いつ状況が変わらないとも限らない、ので、許してもらえるかな、と。 それにしても、書類上には懐かしい名前や思い出したくもない事件が封じ込められていて、溜息。整理しながら、忘れてしまっていることをメールを掘り出して確認しては、また溜息。同じことしかやってない、のだが、編集も担当している業務で参照する資料は5倍の量に膨れ上がっている。それでも、業務の所要時間は減ってるのとちゃうかな。テクノロジーと折衝と要領と工夫で。効率化だの改善だのとは言わせない。 今週も、月曜日から、寝落ちの後、夜中に起き出すということを続けてしまった。隔離部屋生活を続けているのだけど、帰宅してから、母が部屋に引き上げるまでは、できるだけ居間にいて、話を聞いたり、話をしたりしようと思っていて、それで一緒にテレビを見たりしているうちに…寝落ちするのだ。母が部屋に引き上げるのはだいたい21時半。寝落ちしなければ、それから隔離部屋に移動して、パソコンを点けて、Wi-Fiルーターの充電と同時に、朝出てからその時点までのツイターの書き込みを一時間くらいかけて読むということを始めるのだけど、寝落ちすると、0時を過ぎてからなので、とにかく読み終えるのでせいいっぱいになってしまう。リアクションもなにもできない。朝の書き込みに対して、夜中にリアクションされても、ということもある。 隔離部屋から寝床に引き上げてからは、radikoでラジオを聞いたり、定額制配信で好きなもんを聞いたりすることが多いのだけど、昼間、録画しておいたテレビ番組を点けることもある。今週は、日曜日に放映されたNHKのドラマ『一億円のさようなら』の最終回を何回も見てた。母が好きな上川隆也主演だし、サスペンスみたいだったので、勧められるかなと思って見始めたのだけど、現在と過去をいったりきたりする構成に、これは母には受け付けられないだろうと勧めるのは諦めた。ただ、自分で見る分には、気になるところがあったので、見続けていた。
水曜日、風疹抗体検査の結果を受けて、居住市からのクーポンで、ワクチンの接種。三日経ったけど、いまのところ、異常ないので、大丈夫なのだろう。何を心配しているのか、だけど。 木曜日の朝、荷物が届く予定があったので、母に、時間が未定なので特に待っててもらわなくてもいいけど、30cm四方の平べったい段ボール箱が届いたら、頼んだやつだから受け取っといて、と言い置いて、会社に。帰宅すると、郵便受けに不在票が入っていた。15時20分。その時間やったら、ここに居たのに、と母は言うのだけど、うとうとしていたのかもしれない。市の本局に引き取りに行くのだけど、いままでは21時半まで開いていた窓口が、ウイルス感染状況を受けて、19時までとある。本局は駅から遠いし、金曜は雨の予報が出ていたので、「土曜日やな」と諦めた。 金曜日、お預けの形になってしまったけれど、もうひとつ、ずいぶん前に頼んで、ずいぶん前に発売されたはずなのだけど、なかなか届かなかったものがようやく届いた。ロバート・ワイアットとアルフィー・ベンジの詩集
"SIDE BY SIDE: Selected Lyrics"。「ふたりならんで」といったところかな。発刊を知ったのが、2月のウイルス禍が始まった頃。注文できるようになった6月頃は、イギリスは感染拡大防止対策としてロックダウン中。9月18日に予定どおり発売されたとして発送されるのか危ぶんでいた。その時期に版元サイトを見ると、無事に予定どおり出たらしいことはわかったけれど、到着予定日は延びていた。無事届いてよかった。
きょうは、朝からはりきって動いたけれど、午後からすぐに出ることはできず、ちょっと居眠りしてしまったりして、昼下がりに郵便局の居住市本局へ。自転車で15分くらい。ここは駅からも離れていて、歩いてやはり10分そこそこはかかる。無事、木曜日に配達されたものを受け取った。
"OUT" は、1975年から76年にかけて制作されたポップアルバムで、パッケージデザインや試聴用カセットテープまで用意されながら、発売が中止になった「幻のアルバム」。1997年にVoiceprintが録音テープを発掘、復刻に漕ぎ着けたものの、オリジナルのデザインではなく、曲順が異なっていたり、誤記があったりと不備があるものだった。そのあたりは、「オリジナル盤もどき調理法」でくどくどと書いた。今回、Drag Cityが不備をクリアして、LPで再復刻すると聞いたときは、うれしかった。のだが、LPのみという点は手放しでは喜べなかった。CDに比べて、また、かつてに比べて、高価であり、生産枚数も多くない。通販も、心配ないとは言え、できれば店頭から抱えて帰りたいが、ウイルス禍やなんやかんやで輸送にも問題がありそうだ。通販サイトで、"OUT" を検索してみると、案の定、高価なものだった。そんなところに、日本でのみ、同じ仕様でCDが出ることを知った。しかたがない、とCDを予約した。 発売日が近づいたときに、「フォーエバーレコード」の東瀬戸さんのツイートで、LPが入荷した旨、告知があった。それも、穏便価格。例によって、寝落ち後の真夜中タイムライン追跡中だったけど、あわてて階下にクレジットカードを取りに行き、注文を入れた。告知から半日以上経っていたけど、通ったみたいだった。そのLPが翌々日には配達されていたのだ。すぐに送ってもらったのに申し訳ない気持ちに。CDは、その東瀬戸さんが解説を書かれている。そのことを知ったのは、注文を入れたあとだったけど、そらそうやな、そうでないとなと思ったし、内容も楽しみだった。このアルバムは、阿木譲氏が「ロックマガジン」誌上で紹介していたことで知ったのだけど、今回の復刻が、その阿木譲アーカイヴに残されていたカバー見本が元になっていることは、東瀬戸さんから聞いていた。話を聞いたときも思ったし、話にも出たけど、「意外とない」ということが不思議でしかたがない。しかし…またやってしまった、受け取り指定を通勤途上の乗換駅近くのコンビニにしていたら、これまた到着が土曜日。連休明けの火曜日まで…待てん。 ともあれ、そんな訳で、きょう、東奔西走して、LPとCDを同時に手にすることになったのでした。LPは、「FOREVER RECORDS」のビンテージな袋に入っていたことに地味に上気してしまった。見本刷をレタッチして再現したオリジナルジャケ、裏は一旦文字を消した上で乗せ直していて(元とLPとCDで位置が微妙に異なる)、また地味に上気。てまひまがかかっている。ロゴやラベルはもちろんDrag Cityのものだけど、添付されているプレスリリースにはしっかりVirgin Recordsのマークが入っている。CDの解説は、期待どおり、アンソニー・ムーアさんと交流のある東瀬戸さんがたぶん直接訊ねて得られた回答が活かされた、至れり尽くせりの内容。「3ちゃんロック」創刊号での豊田誠司さんのレビューにあった名言「唯一の欠点はこのアルバムが発売されなかったことである」の引用に始まり、録音に参加した布陣の謎、76年の発売中止、97年発掘盤の不備への本人の思いなど。歌詞と訳が掲載されているのもうれしい。各曲に邦題までついている。 帰宅すると、郵便受けに、頼んでいたCDが届いていた。重なるときには重なる(1枚は我が家の事情だけど)。江草啓太と彼のグループによる「宇野誠一郎ソングブック」シリーズの番外編、『リトルソングス』。このシリーズにも追い付けていないけれど、今回は子供のための音楽を中心にした選曲になっていて、とりわけ『ムーミン』の劇伴音楽が収められていることから聞きたかった。好きな音楽がたくさんあるのだけど、正式なサントラば出ておらず、挿入歌集にそれらしいものが入っていそうだけど望んでいるものかどうかわからず、もやもやしていたのだ。他に別役実作詞の不条理な歌「空にはお月さま」、「アイアイ」、CMソング、「一休さん」関連の曲など。 |
2020 Kijima, Hebon-shiki