目次に戻る

2020年10月18日〜2020年10月24日


10月18日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2020年10月18日】
 本日も出かけるつもりにしていたけれど、出られる時刻が遅くなってしまい、遠出はあきらめた。せっかく出るのなら、ハシゴしたいので。代わりに、居住市の中心街に出かけたが、同じビルにドトールがあるので、いつも本を買ってからそこでざっと読みをしたり、メモをとったりしていた大きめの書店にまず寄ったら、もぬけの殻…と言うのは語弊があるが、閉店してしまっていた。いま調べたら、8月に閉店し、近くに移転とのことだった。貼り紙しといてよ。残りの2店を回るも、買ったのは雑誌一冊。コーヒー飲みに寄ることなく、帰宅。そろそろ衣替えしやんとあかんかな。

 リチャード&リンダ・トンプソン "HARD LUCK STORIES 1972-1982"。擦り傷はない、と書いたけど、音飛びしたり、トレイから異音がする盤を改めて見たら、小さな傷らしきものがあった。それが原因かどうかわからないけれど。
 書き忘れ。ブライアン・パテンの曲について、ウエストブルックのクレジットが抜けていると書いたけれど、他にもちょこちょこ作者表記がない曲がある。もしかしたら、上記と同じ、ということかと思ったものの、どうもよくわからない。

 Disc 5は、"THE MADNESS OF LOVE" と題されたライヴ録音集。1975年4月25日、クイーン・エリザベス・ホールでの二人だけの演奏が6曲、1977年5月1日、シアター・ロイヤルでのバンド演奏が5曲。リチャード・トンプソンのソロはあまり詳しくないので、どうなのかわからないけれど、デュオのレコードでは見当たらない曲がいくつか。"The Dark End Of The Street" はジェイムズ・カーのカバーだけど、"(guitar, vocal)" で発表済なので、すっかり彼らの曲のひとつとして受け取っていた。"A Bird in Gods Garden" はフレンチ・フリス・カイザー&トンプソンの1枚目に入っていたけど、持ってない2008年版CDには "Madness Of Love" のライヴ録音が収められているらしい。"If I Were A Woman And You Were A Man"、"The King Of Love" はわからない。曲そのものが初出なのかどうか。(あ、このあたり、まだブックレットの解説をちゃんと読めてないので覚書です)。
 後半のバンド演奏は、既に79年 "SUNNYVISTA" のファンキーなかんじになっている。

 Disc 6、"FIRST LIGHT"。クリサリスからの2枚にはあまりなじみがない。曲そのものは編集盤などであれこれ聞いていたものの。アルバムのためのデモ7曲が追加されている。"Drunk" と "The Dust Of Your Road" は未発表だった曲のよう。"First Light" は、"DREAMS FLY AWAY" で発掘されていたもの。

 Disc 7、"SUNNYVISTA"は、ケイト&アンナ・マッギャリグルが参加していることで聞いたけど、脱フォークロックというか、ザディコなどのさまざまな音楽を吸収して生かしている様子がうかがえた。追加曲は、シングル "Civilisation" のB面 "Georgie On A Spree" の他、3曲のデモ(今回のボックスが初出。"Traces Of My Love" 以外は未発表曲のよう)、棚上げされたジェリー・ラファティとのセッションから3曲。ジェリー・ラファティセッションの3曲は "WATCHING THE DARK" で発掘されたもの、なのだけど、悲報その二。この3曲にも音飛び症状が。

10月19日(月)
[一回休み]
10月20日(火)
[一回休み]
10月21日(水)
[一回休み]
10月22日(木)
[一回休み]
10月23日(金) 【▼ぐりぐらメモ/2020年10月23日】
 リチャード&リンダ・トンプソン8枚組について調べていて、リンジー・クーパーの参加作品を見ていたら、去年、リンジー・クーパーとジョージー・ボーンが参加したカンパニーの発掘録音が発売されていたことを知った。1981年にBBCラジオで放送されたものを元にした "COMPANY 1981" で、トリスタン・ホンジンガー、ジェイミー・ミューア、近藤等則の名前もあった。気になったので、通販サイトで見てみたけれど、アナログ盤のみの発売で、即興やジャズのアナログ盤を扱っているところは軒並み売り切れになっていた。そりゃそうか。アナログ盤は早くに売り切れる傾向があるから。ひどいものだと、予約の段階でアウト(いや、洒落てはいないです)だったりする。アナログ盤だからと買うひとがいるのではないかと邪推している。価格も高価なのに。

 先週日曜日の夜、近藤等則さんの訃報が伝わってきた。熱心に追いかけてはいなかったけれど、ヨーロッパのひとたちによる即興を聞くなら、耳に入ってこないはずがない存在だった。体育会系、武闘派というと語弊があるかもしれないけれど、スタイリッシュと言えなくもなく、そのせいか、いっとき、タレント的な扱いすらあった。でも、浮ついたかんじはなかった。即興について、理屈から入っていなかっただけで。知らなかっただけか。
 すぐに、改めて、検索をかけたら、まだ在庫があるところを見つけた。大手すぎて、端から検索をかけていなかったところだった。灯台下暗し。それに、価格も穏当な二枚組の価格。ともかく発注した。追悼というよりも、後押しされたようなものだと思う。

 水曜日に、カンパニー "COMPANY 1981" がもう届いた。えらく大きな箱に入っていたけれど、イートインコーナーは18時には閉じられているので、証拠隠滅が図れない。1981年6月29日にBBCで放送されたセット(A面、C面)は、デレク・ベイリーの他、トリスタン・ホンジンガー、クリスティン・ジェフリィ、チャーリー・モロウ、デイヴィッド・トゥープ、近藤等則が参加。同年7月7日放送分(B面、D面)は、デレク・ベイリーの他、マールテン・アルテナ、ジョージー・ボーン、リンジー・クーパー、スティーヴ・レイシー、ラドゥ・マルファッティ、ジェイミー・ミューアが参加。BBCの「Radio Times 1923-2009」という恐ろしいサイトによれば、Radio 3の毎週月曜日22時30分からの30分番組「Jazz in Britain」(司会 チャールズ・フォックス)で放送されたもので、6月29日が1回目、7月6日が2回目。でも、メンツが全く異なるので、同じ日の演奏を二回に分けて放送したということではないような気がする。7月7日との記述は誤記のようです。

 一緒に、ある勘違いからDVD化を知った『さらば映画の友よ』のDVDも頼んだ。追加映像はないけれど、パンフレットの縮小版が付録になっているのはありがたし。雑やなーと思うところも多々あるのだけど、なんでか憎めない。1968年を彩るヒット曲が流れることがキャッチコピーとしてピックアップされているけれど、登場する映画についてピックアップしたほうがよいような気がします。

 火曜日、村上巨樹『刻まれた音楽とノイズ ミャンマーのレコード事情』が届く。レコードの歴史とミャンマーにおける展開が簡便に語られた小冊子だけど、著者によるミャンマーのレコードのオムニバスが付録で付いている。

 木曜日は、健康診断。朝食抜き。会場は、通勤先ではなく、市内で、朝イチから早めに。検査手順は粛々とこなしたけれど、ウイルス対策、が若干言い訳のようなかんじもするけれど、健康的とはいえない生活を続けているので、憂鬱だった。水曜の夜は、寝床でひさしぶりに胃が痛くなってしまった。

 バリウム検査のとき、これまでは検査着が手渡されたのが、ウイルス感染防止対策で、ジャージとTシャツを持参ということに。それは忘れずに持っていったのだけど、帰りにそれが原因でえらいことに。仕事場最寄駅に着いて、抜いた朝食を補うのと、ちょっと暖かいものを腹に入れたくて、何か食べようと思ったときに肩にかけていたトートバッグがないことに気付いた。電車の中に置き忘れた可能性が高い。ムジカ・ジャポニカのトートバッグということと、老眼鏡を一緒に入れていたので青ざめた。しばらくしてから、電鉄会社に連絡を入れると、届いているとのことでホッとしたけど、午後からの仕事は、バリウム処理でしんどいわ、見えにくいわで、へろへろだった。しかも、金曜日は休むことになっていたので、できるだけ片付けておかねばならず、でも、忘れ物は引き取りに行かねばならず。イカネバの娘。

 忘れ物を預かってもらっている駅へ。電鉄会社によっては、利用駅から保管駅までの往復運賃を出してくれるところもあるのだけど、その可能性を考慮して「どうしたらよいですか」と訊いたら、「は、なに言ってるの」というような顔で、ここまでの運賃を払って改札を出て、戻るのであれば切符を買って改めて入ってください、と言われてしまった。
 戻らずに、そのまま降りて、市内を歩いた。あまり行かない場所だったので、思わぬ副産物として、知らない道を歩くという趣味を実施することができた。あてずっぽうで歩き始めたけど、無事に大阪駅周辺にたどりついた。タワレコに寄って、出ていることを思い出した石若駿さんの「SONGBOOK」シリーズの新作『SONGBOOK V』と渚にてのシングル「ニューオーシャン NEWOCEAN」b/w「災いの星 EVIL STAR」を購入。

 今日は前述のように午前中、家の用事で、休みをとった。夜中から降り出した雨が続いていたけれど、無事用事は済んだ。午後、やはり少しうとうとしてしまって、出遅れた。それでも、せっかく休みをとったのだからと、雨が止んだこともあって、出かけた。
 去年、「レトロ印刷」での展示を見て、いいなと思った竹田明日香さんから案内状をいただいていたので、尼崎市立花の喫茶店「Te To Te」に個展「うつしみ」を見に行った。兵庫県への越境は、文の読解に難のある大阪府知事が、該当する他府県の中から抽出して名指しして往来を控えるよう唱えて以来、初。JR立花駅で降りたのは初めて。酔っ払い事故対策で、駅のベンチが、貨物線に向かって並んでいるのが、貨物線好きとして、面白かった。線路沿いを少し、大阪寄りに戻ったところに「Te To Te」がありました。今回は、立体というか人形がたくさん展示されていて、いいなと思った表情の横顔も見ることができて、とてもよかった。

 30分くらい居て、さて、ハシゴの次の目的地へというところなのだけど、出遅れていた上に、下調べもできていなくて、実は、「Te To Te」を出た時点で、次の場所の終了時刻まで1時間しか残っていなかった。歩くことを優先して、途中そのことを調べることもなく、1時間歩いて、いちど降りてみたかった阪神電鉄の武庫之荘駅に着いた。橋の上にある駅で、通過するたびに降りてみたいと思っていたのでした。駅の改札を通ったあと、やっと、調べる。あ、17時までか。しかたなく、ホームのどんつきまで行って、反対側の大阪方面ホームに移動。いや、まあ、行きたかった駅に行けたのでよしとしよう。
 前日に続いて、梅田界隈。「梅田ロフト」での「約100人のブックカバー展」を覗き、「NU茶屋町」に新しくできた「VOX RECORDS」を覗き、そこでは買うものが見つけられなかったのだけど、秋吉久美子のファーストアルバムを見かけて、秋吉久美子/樋口尚文『秋吉久美子 調書』を読もうと思っていたことを思い出して(もう店頭で見かけないと、読もう、聞こう、見ようと思っていたことも思い出せない)、「丸善ジュンク堂書店」に戻って、その『秋吉久美子 調書』となかなか見つけられないでいた村上春樹訳によるカーソン・マッカラーズ『心は孤独な狩人 The Heart Is A Lonely Hunter』を買って、財布をすっからかんにして、帰宅した。

10月24日(土)
[一回休み]

目次に戻る

2020 Kijima, Hebon-shiki