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2020年8月23日〜2020年8月29日


8月23日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2020年8月23日】
 月曜日、先々週の金曜以来の出社。持ち帰って自宅の冷蔵庫に保管していた箸を忘れた。幸か不幸か、「お箸は要りません」と言いそびれて、受け取ってしまったコンビニ箸のストックがあるので、それでしのぐ。今回は、休暇中の停電はなく、仕事場の冷蔵庫は稼働しているということだったので、自前のマグカップの他、バリスタ用のコーヒーやパウダー、バリスタの給水部分など、飲食関係は冷蔵庫に保管していたのだが、箸をそこに混ぜるのは気が引けたのだった。(結局、仕事場用の箸を持っていったのは木曜日だった。)

 帰宅して、一段落して、そろそろ隔離部屋のパソコンでメールやツイートのチェックをしよかという段階で、老眼鏡がカバンの中に無いことに気付いた。ついにやってしもたか。電車の中でかけていた老眼鏡を、駐輪場で近眼鏡にかけかえるのだけど、そのときか。メールとツイートのチェックはしたものの、見にくいし、暑いしで、早々に引き上げたのだが、気になって、眠れない。自転車のカゴかも、と真夜中にパジャマのまま、外に出る不審者。なかった。翌朝、母から、「あんたがゴルフに行くことになったと云うて、朝早くから用意して出ていく夢を見た」と言われた。えー、ゴルフなんかせぇへんのに、とトボけたが、すみません、心当たりあります。

 翌朝、駐輪場でたずねてみたけど、届け出はないという。うーん、忘れたのが近眼鏡なら、もうボロいし、度も合ってなくて、秋になったら作り直すつもりだったので、これ幸いに、だったけど、老眼鏡はまだ使えるし、何より、仕事に差し支える。トホホな気持ちで、仕事場に着いたら、机の上に老眼鏡があった。トホホ。
 記憶をたどると、暑くて、どんよりしていて、帰りは本を読んでいなかったのだ。

 最近、何も面白いことがない、とテレビを見ていても、ネガティヴなことを言いがちな母だけど、月曜の夜、21時から放映していた『母をたずねて三千里』を見ていたら、気になったらしく、21時半に自室に引き上げる際に、「最後は母親に会えるのか」と訊くので、「会えるよ」と答えたら、安心したのか、続きを録画すると言って、セットしてから、引き上げた。なんにしても、食いついてくれて、よかった。

 マスクは、仕事中は、飲食時以外はずっとつけているのだけど、夕方になると、耳が痛くなってくる。八月に入るくらいから、耳にかけないで、紐をつけ、後ろで結ぶようにしたのだけど、休みが明けて、本格的に一日中つけるようになると、これはこれで鼻に負荷がかかっているような気がする。家と駐輪場の間の移動時は、外している。効用よりも、遵守の姿勢を示すもののようになっている気がするけれど、咳をしていなくて、ひとやひとがよく触れるものから離れていれば、マスクはしなくていい、はず。でも、そうした細かい判断は、「感染防止の姿勢があるかどうか」という判定においては無視されるのだろうな。

 木曜日、帰宅すると、無果汁団『マドロム』が届いていた。ショック太郎氏とトンCHAN氏の音楽制作チーム。以前やっていたblue marbleがとてもよかったのだけど、これからも聞いていきたいと思っていた矢先に解散してしまった。ライヴは見られず、ライヴ会場限定作品も聞いていない。その後、独立したヴォーカリストを除く制作担当の二人が無果汁団を名乗っていたものの、あくまでも制作チームとしての名だと思っていた。今回、新たなヴォーカリストを迎えて、無果汁団の名のままで、ポップソングアルバムを出されたのでした。
 実は、このアルバムのことを知ったのは、先週のピーター・バラカンさんがラジオでチューリップ『すべて君たちのせいさ』に参加したことを話されたことに絡んで、そのことに触れた以前のツイートがショック太郎氏に発見されたことから。「いいね」がついていたので、ひさしぶりに氏のツイートを見に行って、それで知ったのでした。

 『マドロム』は、しょっぱなから、トッド・ラングレンというかユートピアっぽい、折り目の多い折り紙のようなイントロで始まる。彼らの曲が好きなのは、にょきっ、とメロディが流れから逃れるように飛び出てくるところ。妙なところで息継ぎをするような突拍子のなさが楽しい。blue marbleにあったダークなファンタジーの要素はあまりなくて、流麗なエレクトリックギターで、ひとの居る賑わいを感じさせるものになっている。

 金曜日、ようやく夕方になって、雨。事務所の外に出る用事があって、空を見たら、いまにも降りそうなかんじだったので、戻ってから、離れた場所の同僚への連絡のついでに、そろそろ降りそうだ、と書いたら、5分後にものすごい雷とともに豪雨になった。帰る頃には止んでいた。夕立と言ってよいと思う。
 それで、少しは涼しくなるかと思ったのだけど、気温はたいして下がらず。夜、風は冷たかったけれど、あまり吹いていなかった。

 金曜日は、それよりも、帰り、仕事場を出て、駅まで歩いていたら、飛んだり、跳ねたり、駆けたり、躓いたりした訳ではないのに、急に右膝の内側ががくんとなり、それ以降、痛み、ふらふらになってしまった。長く歩いたあとのようなかんじで。続くようなら、病院で診てもらわないと。それにしても、また、歩くに歩けない要因ができてしまった。

 という訳で、きょうは、検討はしたが、歩く必要があるものは外して、歩くルートも外して(遠回りして)、菅原町「雲州堂」に直行。雨が降り出す前にと思って出たら、電車に乗っている間に降り出した。でも、途中、降っていないところもあった。昨日も、自宅のほうでは降っていなかったらしい。局地的な雨のようだ。
 音凪企画「夏の倉地祭り2020 倉地久美夫×原マスミ」。最初に原マスミさん。エレクトリックギターの弾き語り。いままで聞いていたよりも、ギター多めのように感じたけど、初顔合わせだという倉地さんのリハーサルに触発されたのだろうか。原さんは、声が細く、高いけど、音楽には、荒々しいパブロックの趣きがあると感じている。今回は、そこに変幻自在のギターが加わったことで、スネイクフィンガーを思い出してしまった。このウイルス感染に対する世の動きを歌にした「5月の歌」を聞きながら、いろんな風景を思った。この時期の記憶をきちんととどめておくための歌だと思った。
 倉地久美夫さんは、フレットをつまびく奏法で、歌を、ふんわりと、何かからかわすようなかんじがした。カバーが多めだったのも、いま、しっくりくる言葉が少ない、もしくは見当たらないということなのではないか、というのはまったくの当て推量なのだけど。歌もギターもとてもよかったのだけど、新しい言葉が聞きたいとも思った。
 雨には降られなかった。

 雨も降り、少しは暑さも落ち着くかと期待したけど、外に出ると、陽射しは強いし、風がやむと途端に汗が吹き出てくるし、で、実質あまり変わらず。右足の痛みもおさまらないし。暑さで、午後からしばしぐったり。

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