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2020年1月26日〜2020年2月1日


1月26日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2020年1月26日】
 フランク・ザッパ"THE HOT RATS SESSIONS" 6枚組は、セッション集のようだったので、何度も聞くことがなさそうだからと気乗りしないでいたのだけど、定額制配信で聞けるものだから、つい、試聴だと言い聞かせて聞いてみたら…1枚目1曲目の "Piano Music (Section 1)" に驚いた。"The Little House I Used To Live In" のイントロのピアノやん。ライヴ録音だとばかりと思ってた、騙された…って、今頃ですが、内側に載せられた写真と終わってからの拍手に演奏場面を思い浮かべて聞いていたので、わかってはいても。続けて、2曲目 "Piano Music (Section 3)" は、おおっ、"Peaces En Regalia" となるメロディが聞けたと思いきや、これは… "Aybe Sea"。たぶん、音の一部は、そのまま使ってる。うわー、これ、もっとかなあかんやつちゃうんと、目の前が真っ暗に。"HOT RATS" だけだとまぁええかだけど、"BURNT WEENY SANDWICH" 関係ということになると、話が変わる、から。1枚目はその後は "Peaches En Regalia" のリハーサルが延々続く。途中で止められて、やり直したり、ちょっと変えたり(かけっぱなしにして寝たら、ろくに弾けないで演奏を中断させてバンマスに怒られる夢を見てしまった)。最後に収められている "Arabesque" は、"WEASELS RIPPED MY FLESH" の中でも特に好きな "Toads Of The Short Forest" だ。"WEASELS RIPPED MY FLESH" 関係でもあるのか。最後の "Dame Margret's Son To Be A Bride" は、"Piano Music (Section 3)" からの発展のようなかんじだけど、"STUDIO TAN" の""Lemme Take You To The Beach" のメロディが含まれている。このへん、どことなく、トッド・ラングレンを思わせることが気になっている。

 2枚目は "It Must Be A Camel"、"Little Umbrellas" の原曲 "Natasha"、"Willie The Pimp" のリハーサルを収録。"It Must Be A Camel" のドラムとか、"Willie The Pimp" のギターの試行錯誤がおもしろいというか、胃が痛くなるというか。"Bognor Regis" は、"The Little House I Used To Live In" を思わせるヴァイオリンをフィーチャーしたややブルージーなジャム曲。特に際立ったメロディがあるわけではないけれど、どこかで使われているのかもしれない。

 3枚目はジャジーなしっとりゆったりした曲 "Transition" が中心。これは…"CHUNGA'S REVENGE" の "Twenty Small Cigars" に化けたのかな。"Directly From My Heart To You" は "WEASELS RIPPED MY FLESH" の全長、かどうかはわからないけど、ロングバージョン。ほいでもって、最後に入っている "Another Waltz" は、"The Little House I Used To Live In" やんか。なんてこったい。途中の "Lil’ Clanton Shuffle" は軽めのセッション曲。

 4枚目は前述の"Dame Margret's Son To Be A Bride" 再挑戦(テンポが速くなっている。ドラムとベースのみの)ののち、"Son Of Mr. Green Genes" と "Big Legs" と題された "The Gumbo Variations" リハーサルを収録。リハーサルといっても、ジャム曲なので、そのまま使われているところもありそう。その後、"It Must Be A Camel"、"Arabesque"(Toads Of The Short Forest)、"Transition"(Twenty Small Cigars)、"Piano Music (Section 3)"(Peaches En Regalia + Aybe Sea)の付加録音が収められている。

 5枚目は "HOT RATS" の1987年ミックス…うちにもあるRykodisc版がそのまま入っている。残りは、"Peaches En Regalia" と "Little Umbrellas" のシングルバージョンとかラジオ広告とか資料集の趣き。最後の6枚目も、没ミックスとか、部分抜粋といった参考編。"Little Umbrellas" の初期バージョンにびっくり。

 …と聞きながらさらっとメモをとっていたのは、曲単位で買えるのなら、抜粋盤が作れないか、と。途中まででやり直しさせられてるリハーサルテイクが悩ましい。ええとこどりして、完走するバージョンを作ってくれたらいいのに。

1月27日(月)
[一回休み]
1月28日(火)
[一回休み]
1月29日(水)
[一回休み]
1月30日(木)
[一回休み]
1月31日(金)
[一回休み]
2月1日(土) 【▼ぐりぐらメモ/2020年2月1日】
 今週はそんなに忙しくないはずだったのだけど、あれ、念タメだけど、大丈夫ですよね、と確認したら大丈夫じゃなかったということが続いて、進んでいないのに、不安な気持ちで待たされて、焦りから疲れだけがたまるという困った状況に。そこに輪をかけて、もともと何を確かめないといけないのかもわかってなかった丸出投げ夫さんが大丈夫じゃないことがわかって対策に追われているひとたちを、確認に便乗して非難するということがあり、気持ちが荒む一方だった。
 わかってなさそうだけど、気を遣って、わかっているというテイでトボケた訊ねかたをすると、やはりわかっていなかった、のはいいとしても、自分で訊けばよいものを、わたしの投げかけをそのまま他のひとに回すので、こっちまでわかってない風になってしまうから困る。なんなん、と呟くことしきり、でした。

 解決しないまま時間切れとなった火曜日の帰り、むしゃくしゃしていたので…フランク・ザッパ "THE HOT RATS SESSIONS" 6枚組の抜粋盤があるとしたらというお題で、選曲を始めてしまった。駅の休憩コーナーで。定額制配信で音は全部聞ける。それを聞きながら、タイトルと所要時間をぽちぽちと手打ちでメモして、それを元に並べ替える。当初は、"HOT RATS"編と "BURNT WEENY SANDWICH"、"WEASELS RIPPED MY FLESH" といった落ち穂拾い盤の元ネタ編の2枚で考えていたのだけど、書き出すと、収まらなかったので、参考のためのボーナストラックとして考えていた完成品に近い別ミックス集を独立させて、3枚組になってしまった。なってしまった、って、実際には存在しないのだが。

DISC 1 46.42
<1969 MIX OUTTAKE>
6-11 PEACHES EN REGALIA 1969 Rhythm Track Mix 4.24
6-7 WILLIE THE PIMP 1969 Quick Mix 14.29
6-4 SON OF Mr. GREEN GENES 1969 Mix Outtake 10.39
6-2 LITTLE UMBERELLAS 1969 Mix Outtake 3.10
6-3 IT MUST BE A CAMEL 1969 Mix Outtake 5.23
<MONO SINGLE MASTER>
5-9 PEACHES EN REGALIA 1969 Mono Single Master 3.32
5-11 LITTLE UMBERELLAS 1969 Mono Single Master 3.05
<BONUS TRACK>
6-1 LITTLE UMBERELLAS Cucamonga Version 2.00

DISC 2 76.23
1-5 PEACHES EN REGALIA Section 1, Master Take 2.05
1-6 PEACHES EN REGALIA Jam - Part 1 6.28
1-9 PEACHES EN REGALIA Section 3, Master Take 2.07
2-2 IT MUST BE A CAMEL Part 1, Master Take 2.17
2-4 IT MUST BE A CAMEL Intercut, Master Take 4.02
2-6 NATASHA (LITTLE UMBRELLAS) Master Take 3.12
2-9 WILLIE THE PIMP Unedited Master Take 15.14
4-2 SON OF Mr. GREEN GENES Take 1 8.16
4-4 BIG LEGS (THE GUMBO VARIATIONS) Unedited Master Take 32.42

DISC 3 74.56
4-8 PIANO MUSIC (Section 3) (AYBE SEA) Od version 5.41
1-1 PIANO MUSIC (Section 1) (THE LITTLE HOUSE I USED TO LIVE IN) 2.13
3-9 ANOTHER WALTZ (THE LITTLE HOUSE I USED TO LIVE IN) Unedited Master 27.56
2-7 BOGNOR REGIS Unedited Master 10.59
6-14 ARABESQUE (TOADS OF THE SHORT FOREST) Guitar Tracks 6.57
3-8 DIRECTLY FROM MY HEART TO YOU Unedited Master 10.18
4-7 TRANSITION (TWENTY SMALL CIGARS) Full version 6.22
1-12 DAME MARGRET'S SON TO BE A BRIDE (LEMME TAKE YOU TO THE BEACH) In session 4.30


 そんな訳で、水曜日もずるずると時間が過ぎる午後だったのだけど、もうあかんなと思っていたところへ、明日に改めて協議するとの連絡があり、無罪放免というか執行猶予、仮釈放のようなかんじで、定刻すぎに仕事場を出ることができた。京都・伏見「Annie's Cafe」へ。開演時刻には、最寄駅に着くのがやっと。ライヴイベントは、できるだけ最初から最後まで居たいと思うのだけど、間に合わないのは申し訳なく思いつつ。…と、最初の出演者の演奏には間に合わなかった、ということにしておこうか。

 伏見「Annie's Cafe」へ、佐藤幸雄さんの歌とオクノ修さんの歌を聞きに。「Annie's Cafe」は声がよく響く、といつも思う。佐藤さんの歌は、呟きのような問いかけではもはやなく、明確に、「話している」かんじなのだけど、ギターやエフェクトの音がざわざわとあたりをならすというか、地引網をゆっくりと引くように流れて、そこに残って跳ねるもののように、明瞭に言葉が置かれていた。場所、相手によって変わる、変わらざるを得ないもののように改めて思った。オクノさんは、歌い出すと、ギターを弾いて、歌うのが好きで止まらないかんじで、どんどん歌われるのだけど、たちこめるものを振り払って、そこのところだけぽっかりとちがう空気に包まれているようなかんじで乾いたギターと力強い声が響いていた。次の日も仕事だったので、急いで帰る必要があったけれど、できれば混んだ特急列車ではなく、空いた各駅停車で思い返しながら帰りたかった。例によって、ポケットには小銭だけ、iPad miniの充電は残り数パーセントという状態だったけど、仕事場を出たときとはちがって、晴れやかな気持ちになっていた。

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2020 Kijima, Hebon-shiki