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2019年11月24日〜2019年11月30日


11月24日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2019年11月24日】
 風邪は落ち着いてきたけど、まだ喉が枯れたり、咳が出たりするので、リハビリ中。リハビリというか、様子見というか。昨日は、「みんぱく」にでも行くつもりでいたのだけど、昼の買い物&食事から帰宅後、そのまま倒れてしまった。夜中に眠れず、水曜日の夜中、寝落ちから目覚めて「あ、録画予約を忘れてた」と思ったらまだだった、が、念のために一日後の録画予約を入れた…はずの『深夜食堂』を見ようと思ったら、録れてなかったので、「餅屋デザイン」の折田さんが薦めていたドラマ『本気のしるし』をネット配信で見始めたら、止められず、30分×6回、通しで見てしまったから(説明が長い)。何事にも距離を置き、そつなく、見方によれば冷淡にこなしている男が、頼りなさげで危なっかしい謎の女を助けたことから、本気になることがない男と「そのときだけ」本気の女が深みにはまってしまう物語。

 咳き込みそうになったら、すぐに出られるフリーイイベントということで、午前中の用事を済ませてから、塚本駅周辺でのイベント「ブラボージャックパーティー2019」に。十三からバスに乗ることにした。風邪をひいてから、ふだんなら歩いたり自転車で行くところを交通機関を使っているということもあり、名古屋に行ったとき、間違えて多額のチャージをしてしまったICカードがようやく空に。それだけの交通費を使っていたのかということに戦慄もする。
 塚本駅前というバス停を降りたら、目的地の高架下のライヴハウス「エレバティ」の前だった。が、まずは、もう少し歩いたところにある駅前の塾?を借りての「シロウト中古レコード市」に。スタートから既に一時間以上過ぎているので、掘り尽くされたあとであろうとは思ったけれど、7インチを2枚。茶木みやこ「まぼろしの人」b/w「風の橋」、長谷川きよし「黒の舟唄」b/w「心ノ中ノ日本」。

 「エレバティ」では、DJと投げ銭ライヴを開催。キーボードの北里シュウさんを迎えた4人編成での冬支度、ひさしく機会がなかったあうんさん・すうじぃさんのジャグバンド、ぽこにゃんず、見たいと思いつつ先日も風邪でやめといた矢野一希さんのバンド、painfulを聞きに。松ノ葉楽団も聞いてみたかった。冬支度はレコーディング中ということもあってか、背骨の入れかたが変わってきている曲も。そこに北里さんのはらはらと舞い散るようなピアノの音や、やわらかく敷かれた…布団のようなオルガンが添えられて、がっしりしているのにほんわかしたかんじが増していたように思います。ぽこにゃんずは、すうじぃさんの古いカントリーやブルースへの志向が出たバンドで、クラリネットとウォッシュボードとのトリオ。曲目を詳しく解説したフリーペーパーも配布されていました。painfulは、ドラム、フルート、エレクトリックギターののトリオ。スタイリッシュな型に収まらないギターポップ。「水色」はええ曲や、と思います。
 最後に、ぱぱぼっくすだったのだけど、20時頃までに帰らねばならず、引き上げ。バスはしばらくなさそうだし、空気が湿っていて大丈夫そうなので、十三駅まで歩いた。

11月25日(月)
[一回休み]
11月26日(火)
[一回休み]
11月27日(水)
[一回休み]
11月28日(木)
[一回休み]
11月29日(金)
[一回休み]
11月30日(土) 【▼ぐりぐらメモ/2019年11月30日】
 月曜日の夜、帰りに遠回りして、日本橋「フォーエヴァーレコード」に。東京世田谷区奥沢の「VIVA Strange Boutique」で2019年11月10日から12月1日まで開催されている羽田明子さんの写真展「LONDON POST PUNK ERA」にあわせて制作された羽田さんのレポート&インタビュー集『Rock Magazine Akiko Hada Edition 1978-1983』を11月25日からこちらでも販売する、と聞いていたので。東京の展示で予想以上に売れて、15部のみと夜中に告知があって、通販の申し込みが相次いでいたようで、もう4部しか残っていなかった。
 「ロックマガジン」に掲載されていた羽田さんのレポートやインタビューは、しっかりした視点とユーモアを拾う感性があって、好きでした。それらを抜粋してまとめた本ということで、読んでいるものも多いけど、わたしは「ロックマグ」読者を途中で辞めたので読んでいないものもあり、他誌に掲載されたものも収録ということで、是非手元に欲しかった。「VIVA Strange Boutique」では、バンドをモチーフにしたTシャツやトートバッグなどを企画販売している店らしい。
 東瀬戸さんは、いま「ロックマガジン」関係の資料を整理されていて、いろんな話を聞かせてもらった。ミュージシャンの小山景子さんが、愛猫に "BEFORE AND AFTER SCIENCE" 添付のピーター・シュミットの絵をひっかかれたことをツイートされていたのを受けて、当時、「ヤングジョッキー」と「ファズボックスイン」を聞いて、買うことにして、翌年、日本盤が発売されてすぐに買ったときには添付されておらず、あとで送ってもらった話を書いたのだけど、東瀬戸さんが買ったものには最初から封入されていたらしい。いろいろあったのだろうか。七円体『しをはらむこえ』も購入。

 火曜日、保険会社から連絡。健康診断で要精密検査と指定されている項目をクリアすることが必要になり、急いで帰って、近所の病院に。金曜日に検査の予約。

 水曜日、予約していたチャクラのライヴアルバム『LIVE & UNRELEASED ARCHIVE RECORDINGS 191-1983』と夏に発売された近藤達郎さんのソロアルバム『青空』が、galaboxから届く。

 金曜日、検査は午前中。(今は未だ)痛くもない腹をカメラ=万年筆ならぬ(細さが)万年筆(と)=(な)カメラで探る。ひさしぶりだったけど、滞りなく。担当の先生と看護士さんに褒められたけど、検査を受けるのがうまいってどやねん。見た目には異常なし、ただ、変形があるのでそれがひっかかったのではとの見立て。組織検査の結果は追って。2時間の絶食継続の間に、ひと駅乗って、銀行に。通帳の繰り越し、ついでにぼろぼろになった防磁通帳ケースを新調してもらった。しかし、何か口にできないと、どこかでひとやすみすることもできない。休みをとったので、午後から空いていたのだけど、保険会社からの連絡待ちで身動きとれず。言うても、へろへろではあったので、ライヴを聞きに、とはいかなかったとは思うけど。
 夕方、クリーニングを出しに行き、戻ったら、11月の一か月だけの販売だったゑでぃまぁこんのレアトラック集シリーズ3枚『狸のしっぽサウンズ(2007ー2010)』、『狐のしっぽサウンズ(2011ー2015)』、『猫のしっぽサウンズ(2015ー2019)』が届いていた。主催イベントなどで予約特典として配布されたCD-Rなどで発表された録音を集めたもの。今年もそうだけど、旧グッゲンハイム邸でのワンマンライヴが日曜日だと、帰りがとても遅くなるので、気が引けてしまい、このごろは行けてない。だから、第1集は手元にあるものも多いけど、せっかくなのでまとめて買いました。トートバッグにくるまれており、ミュージックビデオ集DVD-Rがおまけで付いていました。

 本日は、昼前に出て、数年ぶりに粉浜商店街に。前に行った「COCHI CAFE」は11月9日に通常営業を終了とのことで閉まっていた。また新たな更地も。大阪市南部は、都構想の住民投票のとき、反対票が多い地域だったということで、老害がなんとかと雇い主に首根っこをつかまれているしょうもない自称ジャーナリストが非難していたけれど、通りにはやたらと維新のポスターが目立つ。
 どこかで昼食を、と思いながら、商店街を進んでいくと、すぐにメイン会場の「メルシーこはま」にたどり着いた。イベント会場ではなく、市場の空き地になっているところを借りて、八百屋や洋品店(オンセンド)と並ぶようにして、レコードや古本の出店が並ぶといういままでにない様子に驚いた。しかも、ここだけでなく、商店街のあちこちに出店が分散しているという。案内図をもって、端っこの安田謙一さんや岸野雄一さんの出店コーナーに向かっていたら、浦朋恵さんのビーフ&チーズサンドの店に遭遇。昼食を食べようとしていたことを思い出して、そこで。

 岸野さんの店で、ライヴ会場限定のヒゲの未亡人『ヒゲの未亡人の悦楽教室』とクラウドファンディングリターン品の『美学校 校歌 2019』という反則な2点を購入。中古レコードでなくて、すみません。大阪や京都に来られていないとは言え、ライヴにうかがってのでなくて、すみません。クラウドファンディングに参加してなくて、すみません。雷音レコード&TRASH-UP!!&なりすレコード合同ブース「RECORD LABEL POP-UP SHOP」で、佐藤優介『キラアク』を購入。1500円のところ、1000円で。チャクラのライヴアルバムが置いてある!と思っていたのだけど、帰宅後、「galabox」のひとが来ていたと知る。
 古本が集まっているブースで、中村敬『イギリスのうた』(研究社、1973年11月)を。うたを通して英国文化に触れるのが目的として、地域やテーマ別に章立てして、古くから歌い継がれている歌について論じた本だけど、買う決め手になったのは、「地域とは関係ないが、英国文化を象徴的に表現しているもの」を「ひとつの分類項目」として、"Yesterday" や "Scarborough Fair" をとりあげている、その章のタイトル。「雑」。雑て。variousの訳としてなのだろうけど。多様なものという意味とともに、いいかげんという意味があるのが、面白いと言えば面白いのだけど。

 メイン会場に戻って、レコード探索。アメリカのFM局が出していたヒット曲のオムニバスをたくさん出しているところがあって、見ているうちに、ジャケが面白いのがあるし、もしかして地域限定、局限定のヒット曲があったりするのではないかと面白くなり始めてしまい、あぶないところだった。アジアのレコードを見ていたら、「そこを熱心に見るひとはあまりいないので」と出品していたひとに声をかけられた。気にはなるけれど、ハードルが高い。収穫がないまま、15時になったので、2階のイベントホールでのライヴに。みのようへいさん。ぶっきらぼうに徹することができない風情が、商店街の風景に合っていた。ライヴは、17時からの丸尾丸子さんも聞きに。ひさしぶりに聞きました。知らない場所のことをていねいに伝えてくれる語り部のような歌。会場の『ツインピークス』を思わせる赤いカーテンと不思議にマッチしていた。
 レコードは、17時になる前に1枚だけ。ムード・シックス Mood Sixの12インチ "I SAW THE LIGHT"。ちょっとジャケットの擦れがひどかったど、せっかくなので。

 丸尾丸子さんのライヴのあと、しばらくレコードを見ていたのだけど、しんどくなってきたこともあり、18時半に切り上げ。どこかで休憩しようと思ったけど、商店街は既に閉まり始めていた。しかたがないので、「玉出駅」前まで行って、「マクドナルド」でコーヒーを頼んで、一息ついた。荷物を整理し、地図を確認。四つ橋線で「本町駅」まで。

 本町「シェ・ドゥーブル chef d'oeuvre」でのOtomi ChieさんとElliotさんの企画「インスピ!」に。演奏は入口近くで。最初にOtomi Chieさん。電子音が気の向くままに流れたり重なったり。起承転結しないのがいいなといつも思う。分散させたスピーカーで、パーカッシヴな音を、ダンサブルにならないかんじで鳴らしていたのはいままでになかったかんじ。2曲目(?)の薄く明るい音が続くのもよかった。Elliotさんは、電子音でややシャンソンっぽい歌を聞かせるひとでした。歌も、器楽的な要素としてとらえられているようだけど、音がミニマルでないので、その分、言葉として聞こえやすい。言葉の面に振れるとどんなかんじになるだろうと思いながら、聞いていました。
 奥のギャラリースペースで、nehanの演奏。電子音の二人組だけど、サンプリングされた声を織り交ぜていくのが面白かった。二人でやっているというところも。最後にHirotaka Shirotsubakiさん。ギターの音をトリガーにしたアンビエント。まったく変容してしまって、電子音にしか聞こえないのだけど、かすかに聞こえる弦の音が変化をもたらしていることは聞き取れた。ほんとはデュオでの出演予定だったそう。

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2019 Kijima, Hebon-shiki