目次に戻る

2019年11月17日〜2019年11月23日


11月17日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2019年11月17日】
 喉のもやもやと時折の咳が続いているので、仕事帰りに、というか、一旦帰宅して、通院カードとおくすり手帳を手に近所の病院へ。ただの風邪、と診断される。抗生物質と合成咳止めシロップと葛根湯を処方されたが、血圧が安定していることで、高血圧の薬も二か月分出された。

 木曜日、帰宅すると、郵便受けに封筒が二つ。通販で頼んでいたもの。ひとつは、日本国内の配給盤を発注かけたものの入荷しませんでしたと先日キャンセルされてしまったロス・ブリンコスの3枚目のアルバム "CONTRABANDO" のCD。2013年にEl/Cherry Redから発売されたものだけど、それ以前にスペインで発売されたCDを元にした編集になっていて、アルバム12曲に、同時期のシングル6枚のAB面、アルバム収録曲 "Nadie Te Quiere Ya" のシングルB面 "You Know"、それと初期の録音なのだが、イタリアでのみ発売されていたらしいシングルに入っていた "Pareces Gitana" を加えた26曲入り。彼らのことを知ったのは、前述のシングル "Nadie Te Quiere Ya" の英語バージョン "Nobody Want You Now" を、オムニバスアルバム "CIRCUS DAYS" で聞いたのが最初。イギリス発売なのだから、英語バージョンを入れてくれてもよかったと思いますが、断片的な情報しかないので、まとまった形で聞けるのはありがたし。

 もうひとつは、植村和紀(うえむら かずのり)『洋楽日本盤のレコード・デザイン シングルと帯にみる日本独自の世界』(グラフィック社、2015年2月)。主にシングル盤と帯ということになるけれど、日本発売にあたって施されたデザインを集めた本です。面白いのはわかっていても、必要という訳でもなかったので、「古本で安く見かけたら本」になっていた。それをそんなに安くなくてもとにかく入手することになったきっかけは、いつも探索結果ツイートを楽しませてもらっているレコードカバー撮影場所研究家のEmi Serranoさんから「このレコードの撮影場所を知りませんか」と日本で撮影されたと思われるアニマルズのカバー写真を直々に見せられたこと。心当たりはあった。のだけど、行ったことはないし、覚えもない。いろいろ周辺を検索してみたけれど、ジャストな証拠は出てこない。それで、もしかしたら、日本で作られたカバーのひとつとして、この本で取り上げられているのではないかと推測したのだ。書店で見られる状態なら立ち読みで済ませられなくもない「確認」だけど、もともと面白そうと思っていたので、買うことにした訳です。
 果たして、植村氏は、アニマルズの件の写真を掲載し、日枝神社で撮影されたものと記していた。日枝神社は、東芝音楽工業の赤坂の社屋の近くにあり、来日したミュージシャンをそこに案内し、ヒットを祈願するとともに、写真撮影をしていたとのこと。
 その日のうちに、Emiさんに報告ツイートを送る。Emiさんもベンチャーズの "IN JAPAN" で日枝神社の存在はつかんでいて、周辺の公園や皇居を探っていたらしい。皇居では撮影できないっす、と返そうと思ったけど、ややこしいので、やめといた。

 そう言えば、Emiさんは、カバー写真探索結果の他に、たまに手に入れたレコードのことを書かれているけれど、少し前に、ロス・ブリンコスの "Nadie Te Quiere Ya" のシングルをあげていた。好きな音楽も近いかもしれない。

 きのうも先週に続いて、リハビリのようなもので、京都に。京阪で丸太町駅まで来て、「(次の)出町柳駅へは次の特急が先着します」と言われると、試されているような気がして、居心地がわるい。そして、いつも誘惑に負けて、乗り換えてしまう。このところずっと自転車でまわることが多かったので、叡山電車もひさしぶり。ICカードが使えるかどうかわからなくて、とりあえず行きは切符を買ったが、使えるようになっていた。無人駅は、入り口にカードリーダーが立っている。一乗寺駅は、きょうは駅員がおられたけれど。
 「恵文社」COTTAGEでの「ぽかんのつどい」へ。真治さんの「ほかん編集室」が新しい本を出版したということで、その記念イベント。自主出版の版元もいくつか参加されるということで。「ちょうちょぼっこ」の4人も揃う(福島さんは出店、郷田さんは…手伝い、次田さんはお客さんで)というので、まぁ、そんなに話をすることもないのだけど、顔を見に、ということにしておこう。顔というか、話、かな。雑談しているのを傍らで聞いているのが楽しい。「ぽかん編集室」から出た山田稔『門司の幼少時代』と龜鳴屋からの木村一信監修・外村彰編『外地の人々 <外地>日本語文学選』を購入。福島さんとこで、コーディアルを飲む。

 帰りに、「タワーレコード」京都店に寄って、定額制配信におすすめページで、11月13日発売ということを知った石若駿さんの『SONGBOOK 4』を購入。ポイントカードを登録し直さないと、ポイントが使えない、と言われる。ひさしぶりだったもので。失効したポイントも数知れず。もう店に行っても買いたい作品を置いてないことが多くて。

 だいぶ治まったけど、喉のもやもやは続いているし、乾燥していることもあり、夜中はからからになって、やはり咳き込んでしまう。咳止めというのは、咳をしないといけない状況だという体の判断をわざと「誤らせる」ということなので、別方面(抗生物質)で対処しているとはいえ、戦略的な行為だとつくづく思う。

 きょうもリハビリ。水無瀬での「しまもと秋の古本さんぽ」に。前に所持金不足で買えなかった永井宏さんの『サンライト』と『マーキュリー・シティ』を「長谷川書店」で買う、という目的もあって。一箱古本市では、松岡正剛推しのところや、スポーツじゃないほうの運動に関する本が多いところなど、個性的な箱もちらほら。絵本を一冊買いました。知らない作家だけど、絵に惹かれるものがあったので。チャールズ・キーピング "THROUH THE WINDOW"。1970年刊。ひとりの少年が部屋の窓から外を見ている。いつも見かけるひとたちにもさまざまなことが起こる。窓からそれを眺めていた少年に何故という言葉が浮かんでくる。「拾得」近くにできたと聞いてからまだ行っていない「開風社 待賢ブックセンター」の出店から。

 帰宅してから、年に一度の、ふだん使っていない部屋の天井に貼り付けてある個人番号通知書おろし。会社に提出する書類だからしかたがないけど、ほんとにこのときにしか使わない。知られないようにすることのほうが大変。

11月18日(月)
[一回休み]
11月19日(火)
[一回休み]
11月20日(水)
[一回休み]
11月21日(木) 【▼ぐりぐらメモ/2019年11月21日】
 このところ、ひさびさに通販続きなのは、健康がらみで鬱々とした気分が続いていることが関係している、とは思う。なにかしらの締切や報告や通院が続いていることもあって。仕事は落ち着いている、というか、詰まってはいるけれど、追われてはいないので、粛々とこなしている。きょうは来週の月曜日に提出予定のもの、突然きょう中に送れと午後遅くに連絡が入ったりしましたが。

 という訳で、日曜日に届いていた通販物を、月曜日の仕事帰りに引き取り。仕事場最寄駅で、アーネスト・フッド "NEIGHBORHOODS"。松永良平さんがツイターで紹介されていて、町の風景があしらわれたジャケに惹かれて、気になっていたのだけど、安田謙一さん・辻井タカヒロさんの『書をステディ 町へレディゴー』を買いに行ったときに「誠光社」で流れていて気になった音楽が、その "NEIBORHOODS" だったのだ。こっそりShazamりました。知らずに聞いて気に入った、というのが楽しい。これはもう買えということやな、と思って、そのことをツイターに投稿したところ、思いがけず、松永さんがそのことに触れてくださった。「おれも「Neighborhoods」聴きながら(『書をステディ 町へレディゴー』を)いま注文する」と。という訳で、松永さんにならって、『書をステディ 町へレディゴー』を読みながら注文…は無理だったので、栞をはさんで一旦閉じて注文したのでした。

 電車に乗って、自宅最寄駅近くのコンビニで、今度はミィ・ババ My bubba の My Bubba & Mi 名義のアルバム "HOW IT'S DONE BY MY BUBBA & MI" とラルフ・マクテル "ALL THINGS CHANGE: The Transatlantic Anthology 1967-1970"。ミィ・ババは、例によって、Tiny Desk Concertをハシゴしていて気になって、KEXPシリーズでの演奏にやられたフォークデュオ。アイスランドのひととスウェーデンのひとらしい。素のようで洒脱なところがいい。調べてみたら、去年来日していたらしい。関西は、仕事のある日の「旧グッゲンハイム邸」だったので、どちらにしても行けなかったと思うけれど、見たかった。招聘したレーベルがボーナストラック付きで日本盤を出しているのを知り、売り切れる前にと発注した。特別編集のフォトブック付き、なのはいいけれど、解説も演奏者などのクレジットもないのが残念。Miって何、とか知りたいことがいろいろあるので。
 ラルフ・マクテルのは、4枚のアルバムを2枚のCDに収めたもの。似たような企画を以前も買ったのだけど、ちょっと足りなかったのだ。最初からこれで出してくれよという気持ち。でも、あとの2枚、"MY SIDE OF YOUR WINDOW" と "REVISITED" は買おう買おうと思いながら、機会がなかったので、いい機会だと思い。前のベスト盤は誰かにあげよう。

 コンビニのイートインで、梱包を解体。証拠隠滅ともいう。消費税があがって、しょうもない軽減税率策のため「イートイン脱税」なるさもしい視線が予想どおり生まれてから足が遠のいていた。持ち帰りなら8%、イートインなら10%なので、持ち帰りで支払って、イートインを利用したら「ズルだ」「脱税だ」という訳である。そんな風にチェックしてるやつがいるかもしれないところは居たたまれなかったのだ。でも。通販受取と支払い以外にコンビニを利用することがほとんどないわたしにとっては、コーヒーとパンやちょっとした菓子を買って、イートインで一服するのがせめてもの売上げ貢献策なのだ。利用料という訳でもないけれど、気持ちの問題で。

 火曜日は帰宅後、保険会社のひとと面談。健康面で暗雲。踏ん切りをつけるためにはそれはそれで。

 水曜日。「ビッグイシュー」の販売ポイントが検索できることを知って、見てみた。降りてみた。何度か買ったことのある二か所は、最近通ることがあっても見かけないと思っていたら、やはり表示がなかった。途中下車できる駅近くに販売員が居られることを知り、降りてみたけれど、見つけられなかった。夜は引き揚げられているのだろう。寒いしね。ここで、とおる支払いについて思い出して確認したら、締切日だった。あわてて、近くのコンビニで支払い。支払いだけだと申し訳ないので、何かと思ったら、最近見かけなくなって、終了したのかと思っていた「キットカット 瀬戸内塩&レモン」があった。あるやんか。

 きょうも帰りにコンビニで通販物引き取り。ミィ・ババのアルバム(CD)"BIG BAD GOOD" と7インチシングル "Gone" b/w "You're Gonna Make Me Lonesome When You Go"。"HOW IT'S DONE IN ITALY" を聞いて、曲はひねりが「細かすぎて伝わらない」くらいなのだけど、KEXPシリーズの映像で気に入った声や佇まいが録音物でも同様であることが確かめられて、手に入るものは手に入るうちに手に入れておこうという気持ちになったのでした。

 風邪も落ち着いてきたので、「帰りは音楽を聞きながら自転車を押して歩いて帰る」を再開。道を変えて風景を変える代わりに音楽を変える。定額制配信の薦めに乗っかるとして、XTCやプリテンダーズ、クラフトワークといった並びに、クラシックのフルート奏者エマニュエル・パユが。何故に。少し前に冬支度の斎藤さん(歌、フルート、アコーディオン)がパユさんに触れているツイートは「見た」けど、それだけで?なのだろうか。IT社会って怖い…。でも、きょうは、プリテンダーズの1枚目を聞きながら帰ってきました(パユさんちゃうんかいっ)。駅から家までだいたいLP片面。手がハンドルにとられているので、飛ばす操作ができず通しで聞くことになるのがいいのだけど、ちょっとズルしてA面途中の"Space Invader" から "Brass In Pocket" まで。NHK-FMの渋谷さんの番組で紹介されたとき、「Space Invader」が1曲目だったように記憶している。そこから始めたくなるのはその影響かも。「The Wait」「Stop Your Sobbing」と続く流れ、裏返して「Kid」「Private Life」「Brass In Pocket」と続く流れがとても好きです。

11月22日(金)
[一回休み]
11月23日(土)
[一回休み]

目次に戻る

2019 Kijima, Hebon-shiki