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2019年9月22日〜2019年9月28日


9月22日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2019年9月22日】
 引き続き、様子見。録画しておいた主にドラマを見る。徹夜自慢(「布団が俺を呼んでいる」)ならぬ、忙しいひとのテレビ見てない自慢(自慢じゃないけど)というのもありますが、うちの場合は、母親が「おもろない」と言いながら、なにがしかのテレビを見ているから、です。文句を言いそうな番組を事前に避けておくのだけど、わたしがまぁええかなと思う飲み食いしない紀行番組や教養番組には耐えきれないようで、途中でちゃかちゃかと回されて、結局そっちに行って、やっぱり文句を言っている。『サギデカ』、『これは経費で落ちません』、『盤上の向日葵』。パスカルズが音楽、黒木華や市川実日子が出演ということで見てた『凪のお暇』は、男がダメ過ぎて見ていらず。それで回した『これは経費で落ちません』が、ちゃらちゃらしたコメディを逆手にとった予想外の面白さがあった。
9月23日(月)
[一回休み]
9月24日(火) 【▼ぐりぐらメモ/2019年9月24日】
 連休と言いながら、母の腰の具合がよくなかったこともあって、なんとなく自宅待機でありました。そんな連休最終日の月曜は、台風が接近していたので、ひやひやしていた。というのは、昼から出かけることにしていたから。今回徳島で警報が出ていたけれど、住んでいる地域は、夜中に雨が降り、朝から強風が吹き荒れていたものの、それ以上にはならず、強風で止まることで知られる「大阪モノレール」の運行状況を見ても、動いているので、安心した。いつもの「休みの日」よりも前倒し進行で用事を片付け、さてそろそろ準備を、と思ったところに、冬支度・斎藤さんの「電車が遅れてる」ツイート。そうか、それはあり得る。とあわてて、準備を完了させて、出た。

 というようなこともあって、早めに動いたので、少し時間の余裕ができて、商店街をぶらぶら、古本屋を覗くこともできた。萩原朔太郎『猫町』の絵本を迷ったけれど、なんとかセーブした。それにしても、風はあるけれど、暑い。既にシャツがどろどろに。

 「雲州堂」での冬支度企画「靴音までメロウに」Vol. 29に。今回は、待望の吉上恭太さん初来阪ライヴということで、とても楽しみにしていました。加えて、主催の冬支度はギターの藤江隆さんが加わったひさしぶりの4人編成、さらにやはりひさしく聞く機会がなかったスチョリさんソロ。気がかりだったのは法事の日程だけで、それが確定して行けるとなった段階で予約を入れていた。

 冬支度カルテット。カルテットになると、いつも思うのが、音が増えているのに、風通しがよくなる、ということ。個々の自由度が増しているようなかんじがする。スライドのしなやかな音やミュートした音も、カツンとした固いパーカッションも、音の隙間を埋めるようでいて、むしろ間の輪郭をはっきりさせるようなかんじがする。だから、厚くはならないけれど、それぞれの音が、よりシャープな印象になるのかな、と推測しています。今回は新曲もあったし(渡瀬さんが過去のレパートリーを修得することで新曲をやっているような気分を味わっていたそうですが、その疑似新曲もそろそろ尽きてきたとか)、歌を、か、歌で、か、場をつないでいってるかんじがしていました。

 元ラリーパパ・アンド・カーネギーママのスチョリさんのソロはほんとにひさしぶり。新譜発表に伴うツアーが合間だったそう。最初にスチョリさんの出演を知ったときに思ったのは「早く予約しないといっぱいになるかもしれない」だったのだけど、ツアーの合間ということで穏やかなかんじだったかも。ともあれ、ゆったり聞くことができて、よかった。1曲1曲ピアノの雰囲気を変えながら、続けて演奏していく様子に感嘆していたのだけど、それが新譜の曲順どおりということをあとで知り、また驚いた。聞いていくときの展開を設計して決められている曲順のバラエティを、ライヴで、ピアノ一本で再現していくとは。最後は、ラリーパパ・アンド・カーネギーママの「風に乗って」。そんなに熱心なリスナーとは言えなかったけれど、好きな曲で、何度も聞いた。そんな感慨もオーパーラップしながら、聞いていた。

 最後に、吉上恭太さん。知り合った頃に、個展のオープニングやクロージングでボサノヴァなどを演奏しているという話を聞いていたけれど、ちょうどその直後くらいに、鶯じろ吉さんの詞を得て、不忍ブックストリートにちなんだオリジナル楽曲に取り組んでいるという話が聞こえてきた。「古書ほうろう」での定期的なライヴ「サウダージの夜」は、若手バンドのゲスト参加ありの様子が楽しそうだった。とは言うものの、実際に吉上さんの歌を聞いたのは、アルバム『ON THE SHINOBAZU BOOK STREET』が発売されてから。ビレッジプレスの通販が、その当時は「ゆうちょ」経由のみで、郵便局が開いている時刻に動けないので、「雲遊天下」の原稿料から天引きしてもらったことも懐かしい。

 と、昔話はこれくらいにして。1曲目から、歌がとても力強いことに驚かされた。前日に行ったお好み焼き屋でのおかしみのある体験をはさんだり、曲にまつわるエピソードを話すことで、話を聞いているようなかんじで、歌も聞いていた。作詞の鶯じろ吉さんも東京から来られていて、お話をうかがうことができたのだけど、特に文章や詩を書いていた訳ではなく、吉上さんにオリジナルの歌を歌ってほしいという気持ちから詞を書いて送ってきたと話されていた。吉上さんからのリクエストもほとんどないそうだけど、吉上さんに歌ってほしいという詞だから、いわば、脚本の当て書き。歌の説明まで含めて、とても自然だったのは、そんな信頼関係のあらわれかもしれない。「ごはんの湯気で泣くかもしれない」が、バンド編成だったアルバムに近いかんじで演奏されたのが意外だった。弾き語りでも遜色ないということに驚きつつ。で、「サウダージの夜」はやはりうらやましい!となっていたのだけど、最後に、いやいや、きょうここでしか聞けない時間が用意されてた。吉上さんの曲を冬支度の面々がバックアップ。ブルージーな「かもつせん」も、訥々とした「ぼくが生きるに必要なもの」(スチョリさんもピアノで参加)も、アルバムよりも、やわらかく涼しげな空気を醸し出してました。アンコールのようなものだけど、なお拍手鳴りやまず、もう1曲弾き語りを聞くことができた。

 打ち上げに参加させてもらい、前述の鶯じろ吉さんの当て書きの詞の話などいろいろ聞かせてもらいました。とにかく、たくさんのひとに、吉上さんの歌が伝わって、よかった。それに尽きます。感謝。「サウダージの夜」に行っているひとたちにもうらやましがってもらえるようなひとときになっていたと思います。

9月25日(水)
[一回休み]
9月26日(木)
[一回休み]
9月27日(金)
[一回休み]
9月28日(土)
[一回休み]

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2019 Kijima, Hebon-shiki