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2019年5月12日〜2019年5月18日


5月12日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2019年5月12日】
 連休明けは、連休前に8割方準備しておいたものを粛々と仕上げることで、ウォーミングアップとする。休み前に出したものへのレスポンスが意外に早くて、その対応で追われたことと、タイミング的にこちらに回ってこないだろうと踏んでいた仕事が、成り行きで回ってきたことで、一日分の予定外作業が発生して、次のステップに移れなかったのは誤算だった。そんなかんじだけど、金曜日の夜には、いい頃合いで一区切り(一段落ではない)ついたので、帰りに途中下車して「知らない道を一駅歩く」シリーズを、「HARD OFF」でアナログ盤をひたすらチェックするというオプション付きで。
 通常の「BOOK OFF」にはアナログ盤は置いていないけれど、「HARD OFF」には、音響機器の周辺品、しかもジャンクとして、置かれているものらしい。おったなー、とか、あったあった、とか一種のタイムカプセルになっている。あやうくアーサー・フィードラー指揮のイージーリスニング的なクラシック曲EPを、ジャケの面白さだけで買うところだったが、思いとどまった。映え狙いみたいだから。

 夜、知らない道を歩くときは、音楽は聞かない。基本的には、通勤路に沿って歩くのだけど、途中にはひと気のない道もあり、警戒しながら歩いているから。「ここで刺されたら明日の朝まで、いや金曜夜だから月曜朝まで発見されないかも」とつい考えてしまう。だったら、そんなところを歩くな、という話だけど、どこか何事もないことを賭けているところもある。

 土曜日は、予定もあったのだけど、弟一家が、母の日を祝いに来るということで、急遽、家族行事の日に。母親が気ぃよく、弟夫婦や姪も気ぃよく過ごせるように、と思うのだけど、母親は聞こえにくいこともあって、話が唐突になりがちだし、困惑するような話題(小さな子の災難など)に触れることもしばしばなので、体力的には姪と遊ぶのに、心的には話の交通整理でへとへとです。
 夕方から出かけることも考えていたのだけど、ダウン。起きたら、クイズ番組という体裁のタレントが騒ぐのを見せるだけの番組をまた見ていたので、しばらく避難した。気にすることはわかっているのだけど、耐えられなくて。この手のクイズ番組が惨いのは、「答え」が意味するところ、由来や影響などにまったく触れず、タレントが「できたかどうか」だけに焦点を当てるところにある。知識が目的のわからない競い合いの材料にしかなっていない。用意された正解を言い当てることが目的になっている。

 今日は、出かけたものの、下調べ不足の行き当たりばったりがたたり、首尾よくは行かず。1. 15時半からだと思っていた「第七藝術劇場」での映画『主戦場』の開始時刻が16時半だった。2. それまでにと十三大橋を歩いて渡って(20分)、中津「ハワイレコード」でGUIROのチケットをとろうと思ったのだが日曜日はお休みだった。3. また歩いて十三大橋を渡って戻ったが、先に「テアトル梅田」に寄るべきだった。4. というのは、『主戦場』を見終わってから向かった19時15分からの『愛がなんだ』は全席売り切れだった、から。後悔ばかりなり。しかたなく、ひさしぶりに「マルジュン」や「タワレコ」に寄ってみたが、何も買わず。

 『主戦場』は、「従軍慰安婦」をめぐる対立に興味を持った日系アメリカ人Youtuberが、問題を喚起する側と否定する側の双方に取材し、それぞれの話を照らし合わせるというもの。初めからというよりも、取材していく中で、否定する側の奇異さに引きずられたか、後半はどんどんその奇異さを追及するようになって、元々の問題提起が忘れられていたような気がしなくもない。否定する側は、揚げ足取りをして信憑性を貶めるということを繰り返しているのだけど、この映画の後半も、そのようになっていたのは詰めが甘かったと思う。揚げ足をとられるなという警告で締めているだけに。しかし。文章だけならなんとか追えても、話しているところを見るのは避けていたひとたちの話しぶりを目の当たりにできたのは、よかった…のかどうか。わずかで信憑性も薄い鬼の首を繰り返し繰り返し異口同音に唱える様子やひとをひとと思わない罵りを平気で行う姿は、事実や目的、意図や思想「以前」に、このひとたちが動かす世の中はごめんだと思わざるを得なかった。それと、改めて、この手の言説が出てきた当初からの話だけど、公文書などの記録が無いということを否定の論拠にしているひとたちと、公文書を廃棄して平気なひとたちとが重なっていることが不思議でならない。「証言」を都合よく扱う様は、映画の中でもツッコまれてはいたが。

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