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2019年3月10日〜2019年3月16日


3月10日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2019年3月10日】
 昨日は、晴れてよかった。ひさしぶりに、京都市内を自転車で走ることにしていたから。出かける前に、荷物が届いた。3月7日(木)に閉幕した西荻窪「ニヒル牛」での「佐藤幸雄という男」展に出品されたものは、会場に足を運ばれたひとが手にするべきと思っていたのだけど、どうしても読みたいものについて、つぶやいたら、店長の石川あるさんが通販しますよと言ってくださったので、その言葉に甘えさせてもらい、そのうちのひとつ、POP鈴木さんの巻物の後編が納品された時点でお願いしていたのだ。どうしても、というものだけ。そしたら、他にもいろいろ詰め込んだ箱が届いて。「佐藤さんたち」から。言葉にならない。

 箱を持って、京都に出かけた。ここんとこ、あれこれ行方不明だったものがあるのだけど、途上で、必要にかられて、ポケットをまさぐったら、出てきたりした。だいたいボケットやカバンに入っているというのもどやねんですが。林原聡太さんの『WhoSellout! 佐藤幸雄の「時代」と「転機」』を読み始める。これまでについてのインタビュー、「基本毎日」以降のレポートを掲載。佐藤幸雄とわたしたちの最初のCDが発売されたときに行われた「試聴室で試聴会」の採録があるのもうれしい。インタビューでは活動休止についても触れられている。
 「京都dddギャラリー」での「白井敬尚 組版造形」展に。西院の駅で、地図本を持って出るのを忘れたことに気付いた。知らない道を走るつもりだったので、困った。実際、少し通り過ぎてしまったのだけど、JR線と交差したところで位置がだいたい把握できたので、なんとか。事前に地図で見て記憶していた道が車道の立体交差で自転車では通れないといったこともあったけど。

 「白井敬尚 組版造形」展。タイポグラフィを活かす組版を追求したデザインの展示。初期の作品として、チック・コリアのLP用の自主制作ライナーノートから始まるのが楽しい。タイポグラフィの研究書と実際の設計が並ぶ。1文字ごとの配置と全体の配置をどのように考慮しているかは、しかし、最終的な版を読む立場からはわからない。ただ、ただ、読みやすい、あるいはページをめくったときにおおっとなる、眺めていてうっとりする、のみ。作る立場からはどのようにすればよいのか、知りたくなることは多いにちがいない。
 『白井敬尚 ブックフォーマット選集 1998-2018』を購入。その版ごとに設計された方眼紙をまとめたもの。白井さんの『組版造形』のパイロット版が付録で付いてた。パンフレットは…ひょっとして見落としたか。

 1時間くらい居て、その後、嵐電「天神川駅」近くの右京区役所内の図書館に。暖かかったので、テラスで、『WhoSellout! 佐藤幸雄の「時代」と「転機」』の続きを読んだ。

 東へ移動。地図を忘れたけど、ほんとうに今日は当たりが多く、こっちでよかったんや、と安堵しながら走ってた。えいやっで進んだら、知ってるところにつながって。
 以前、池間由布子さんとベートルズのライヴを見に行った「チタチタ喫茶」に。窓の大きな明るい店内とルー・リード好きの店主がかける音楽と。近くだったら通ってる。ジム・オルークとシー・アンド・ケイクがかかっている中、POP鈴木さんの「僕と佐藤幸雄」絶望の友編を読む。POP鈴木さんのサイトに掲載されていた文章に加筆修正したもの。そのときから愛読していました。ひさしぶりに、改めて読んで、いろいろ胸が詰まる。思わず笑ってしまうところも多くて、以前と同じところでやっぱり笑ってしまうのだけど。

 「拾得」に「モシモシの春2019 トロイメライ」を聞きに。出演は、bikkeさん、割礼の宍戸幸司さん、原マスミさん。うらたさんが亡くなられたことを知った翌日、京都で、チラシを見つけた。ライヴのことは知っていたけど、チラシは見ていなくて、ああ、今回もうらたさんに頼んではったんやと思い、じんとなった。
 bikkeさんは、ぽきぽきと太く力強い音を鳴らして、ラブジョイのおしまいの頃に演奏していた曲や松永希さんが出されたソロアルバム『声』でカバーしている「君の名を呼ぶとき」などを演奏されていました。声がひやひやするくらい出ていた。
 宍戸さんソロは初めてか、な。割礼もひさしく聞いていなかった。「ムジカ」だと超満員だし、ついふらふらになることを恐れてしまうのだ。変幻自在のギターと肩の力が抜けたヴォーカルで歌われるチャーミングな詞。時間の流れかたがちがうような感覚がする。
 原マスミさんは、エレクトリックギターの弾き語りで、馴染みのない曲が続いた。最近聞きに行けてなかったから、ここんとこのレパートリーなのかもしれない。パブロックみたいなかんじだった。原さんはバンド編成では、割とハードなかんじなのだけど、小気味よい、カントリー感覚を持ったロックンロールバンドと一緒だとよいのでは、と思えた演奏でした。うらたさんの訃報を聞いた日に作られたというインストゥルメンタル曲を演奏されていました。

 帰りの電車で、POP鈴木さんの「僕と佐藤幸雄」それから・再会編を読んだ。このあたりのことも読んでいたけれど、細かい思いが追記されている。isohzettさんの「よくみるとプラットフォームのいちぶがある」も読む。「言葉をその意味から完全には切り離さない形でオブジェ化することによってその本質を立ち上がらせようとする試み」というくだりに、そうよ、そやから、そういう気持ちもあって、カルタにしたんですよ、とうなずきながら、自分に力説していた。

 帰宅して、パソコンを点けようとしたら、いよいよ起動しなくなっていた。あうー。

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 という訳で、以上、3月9日夜に更新するつもりだったメモでした。

3月11日(月)
[一回休み]
3月12日(火)
[一回休み]
3月13日(水)
[一回休み]
3月14日(木)
[一回休み]
3月15日(金)
[一回休み]
3月16日(土) 【▼ぐりぐらメモ/2019年3月16日】
 3月9日の夜、京都から帰宅して、パソコンを点けようとしたら、起動できなくなっていた。(3月9日の夜にアップしようとしていたメモはポメラに残っていたので、再放送分に入れました。金曜日のKBS京都「大友良英のJAMJAMラジオ」で話題になっていた『ウルトラQ』の「あけてくれ」の回みたいですが。)

 3月10日、パソコンを買いに行くつもりだったけど、雨で断念。

 3月11日、寄って寄れないことはない「イオンシネマ」にアルフォンソ・キュアロン監督『ROMA/ローマ』が来ているということで、仕事が終わってから遠回りして、見に行った。案の定、駅から迷ってしまった。ひたすら静かに見守る映画でした。子供たちが主人公に話す「大好き」がどんどんおもりのように沈んでいって、そこから青空を見上げるラストに。いろんな意味で耳を澄ませる映画でした。という訳で、この日もパソコンは買いに行けず。

 3月12日、鍼灸院通院。

 3月13日、もともと予想はしていた(ので、いつもは水曜日に入れる鍼灸院の予約を火曜日に入れていた)残業。前日に、15日で異動になるひとの慰労会に声をかけてもらっていたけど、如何ともしがたく。それにその時点では、金曜日のヤマ終了の打ち上げが送別会を兼ねていると思っていた。
 その打ち上げは、屋外の店を予定しており、雨の予報が出ていることから、延期してもよいかと打診があり、送別会を兼ねているというのが思い込みであったことを知り、落胆。

 3月14日、帰りに途中下車して、パソコンを購入。軽いわ、箱は小さいわ(薄いわ)で隔世の感。昔々、自宅にPCなく、情報漏洩にもうるさくなかった頃、ラップトップのPC98を持ち帰って仕事しようとして、引き返すに引き返せない乗換駅で途方に暮れたことを思い出した。

 3月15日、結局、その夜は雨は降らず。別のひとから、打ち上げの延期について、説明があった。そう言うてくれてたら、落胆しないで済んだのにと思いますが、もやもやしつつ、帰宅。新パソコンを開梱して、通電。

 3月16日、午後からバックアップした旧パソコンのデータの復元。バックアップに12時間かかったので、同じくらいかかるだろうかと思っていたら、7時間で終了した。Webを見たり、音楽ファイルを再生したりしつつ、復旧の準備。しかし、アプリケーションソフトの名前が思い出せず、探し出すのに難航。メモはバックアップしたデータの中にあるけれど、どれをどこにあてはめるのかが思い出せない。やはり旧パソコンがなんとか動いているうちになんとかするべきであった。トホホ。

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2019 Kijima, Hebon-shiki