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2019年2月24日〜2019年3月2日


2月24日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2019年2月24日】
 本日のトホホ。チノパンの股のところが破れる。駅に着いたところで、財布を忘れたことに気付く。リュックの小物入れ部分のチャックが壊れる。

 他にも細かいことが重なって、すっかり出遅れてしまい、天神橋3丁目「なかい山」に、なんとか開場時刻を少し過ぎた頃に着いたけど、既にほぼ満席状態だった。15時から18時、予約不要の二千円ぽっきりで2オーダー付きと気遣い無用の(つまり気配りされた)企画「なかい山 やまびこショー」。出演は、冬支度 with 渡瀬千尋、wandaソロ、百景借景の3組。東京ツアーが演奏に反映されているのではの冬支度、yojikとwandaのwandaさんの聞いてみたかったソロ、予備知識ないながら、ギターにラップスティールとフルートとコントラバスという編成とバンド名に面白そうな予感がした百景借景と、よい機会だと思い。

 冬支度。初期に作られながら演奏されていなかった「週に三日は自己嫌悪」、バンドではどうかと安田さんソロレパートリーになっていたらしい「顔立ち」など、「異色」の曲たちもレパートリー化しつつあり、より幅が広がったようになっているかもしれない。
 wandaさんソロは、yojikとwandaの3枚のCDのブックレットを前に置いて、wanda sings yo-wan songsという趣き。つぶやくような歌と細やかなギターがより際立つ演奏でした。歌詞を前に置いたのは、忘れてるからではなく、きちんと伝えたいからとのこと。yojikとwandaのおふたりは、それぞれがうわーっとなるポイントがちがっていて、お互いに抑えつつ(でもたまに同時に爆発もする)というところが妙味のひとつだけど、わーっとなるのを自ら抑えるというところもあったのかな、などと。
 初めて聞いた百景借景は、アコースティックな編成なのに、緊密な音が混じり合ったうねりがあり、それをさらに越えていくような、春風駘蕩としていながら力強い風情があるバンドで、とてもよかった。同じ名古屋を拠点にしているGUIROの「イルミネーションゴールド」のカバーも。まだ録音物はないそうだけど、いつかできるのが楽しみなバンドが増えました。ギターと歌の河合愼五さんのソロ『2017/07/17 下北沢leteライブ特典CD-R』(「イルミネーションゴールド」入り)とカタリカタリ『Extended Play』を購入。

 梅田の書店とレコード店に少し寄ってから帰宅。『いだてん』を観たあと、『グッドワイフ』を観ながら、作業。西荻窪「ニヒル牛」の石川あるさんが義兄となった佐藤幸雄さんについて「どんな男なのか」知りたいと企画された「佐藤幸雄という男」展に声をかけていただいて、参加することになりました。どんなひとなのか、どのような存在か、佐藤さんをテーマにいろんなひとに表現してもらおう、という催し。ものづくりをひさしくやっていない身で「ニヒル牛」で展示とは、裏口入学のようで身が縮む思い。ミニコミのような、グッズのような、無断で「ロックマガジン」の付録になった「Oblique Strategies」のようなものを作りました。「一体ぼくらはどれくらいのうた」カルタ。日曜日に印刷したら、一日乾かす必要があることをそのときに初めて知り、月曜日の夜に2セット分切り取り、火曜日に速達で発送しました。展示は23日から3月7日まで。で、信じられないことに、買ってくださった方が居られるということで、追加で作ることになり。

2月25日(月)
[一回休み]
2月26日(火)
[一回休み]
2月27日(水)
[一回休み]
2月28日(木)
[一回休み]
3月1日(金)
[一回休み]
3月2日(土) 【▼ぐりぐらメモ/2019年3月2日】
 一度のんびり行ってみたいと思っていた場所に、機会があれば聞きに行きたいひとが来られていることを知るも、距離としてはそんなに遠くないものの、直線で結ぶ交通機関がないため時間がかかり、知った時点で、不安要素を考慮すると、間に合わないかんじだったので、断念。その他、いろいろ断念したり、順延したり。土日は休めているけれど、開いているのが土曜日だけというところも多く、選択肢は限られ、行けなかったり、ついでにならなかったり。

 モノレールと地下鉄の大日駅近くにある「守口市生涯学習情報センター(ムーブ21)」で開かれている「エクセレントコンサート」シリーズの「クラリネット×チェロ×ピアノトリオコンサート 室内楽の愉しみ」に。漫画家の川勝徳重さんが十代の頃に作曲したという「クラリネットとチェロのための二重奏」が演奏されるということで。関西初演、とのこと。初演と銘打つことの意味合いがわかっていないのだけど、生演奏を聞くことを基本とする考えから来ているような気はする。
 演奏は、クラリネット崔賢順さん、チェロ藤本茜さん、ピアノ山中歩夢さん。第一部が、トリオでベートーベン作曲「ピアノ三重奏曲第4番 変ロ長調 街の歌」、崔さんと藤本さんのデュオで川勝徳重作曲「クラリネットとチェロのための二重奏」。第二部が、山中さんソロでリスト編曲によるシューマン作曲「春の夜」とシューペルト作曲「春の想い」、トリオでブラームス作曲「クラリネット三重奏曲 イ短調 作品114」。

 会場で配布されたプログラムに掲載された川勝さんの自作解説によれば、元々クラシック音楽のマニアで、PCソフトを使って、作曲を開始し、作曲のために後からピアノと和声法を学んだそう。「クラリネットとチェロのための二重奏」は、オーケストラに所属していたチェロを弾く大学の同級生に依頼されて作曲したもので、クラリネットとのデュオなのは、依頼者がクラリネット奏者に思いを寄せていたのでは、と川勝氏。初演時の録音を聞いて、コダーイとかバルトークの民俗舞曲をモチーフにしたかんじを連想したのだけど、コダーイの無伴奏チェロ曲を参考にしているそう。激しくごりごりと鳴らしたり、ピチカートでごつごついわしたり(クラシックから遠い表現やなぁ)、チェロ奏者がかっこよく映えるように作られたのかもしれない。そこにクラリネットの優美なメロディが重なるところが印象的でした。後半、伊福部昭作品を思わせるところも。和のテイストがあるということで、崔さんと藤本さんは、金糸も入った錦のドレスでした。錦鯉のような…と一瞬思ったけれど、逆か、と思い直した。

 シューベルトやシューマンの歌曲をリストがピアノソロに編曲した曲がおもしろかった。ピアノと思えない音がときおり聞こえてきて。そこが難しいのだろうなと思う。クラリネットは後発の楽器であるため、クラリネットをメインにした曲はそんなに多くはないそうです。ブラームスの三重奏曲は、作曲を断念しようとしていたブラームスが、クラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルトの演奏に刺激を受けて、意欲を取り戻し、作曲されたものとのこと。その演奏で聞いてみたいという気持ちで書かれるのかな。
 クラシックは、日常的にはほとんど聞くことはなくて、NHK-BSの「クラシック倶楽部」やテレビ朝日「題名のない音楽会」を見るくらいなので、話の中に出てくる言葉ひとつとっても、新鮮なところがありました。

 いろいろ断念したので、時間的には余裕があったのだけど、始まるまで、ひとつ前の駅近くにある「ハードオフ」に初めて寄り、レコードを見ていたら、なんのこっちゃない、めいっぱい時間を使ってしまった。おまけに開演時刻と開場時刻を間違えていたので、あやうく遅れるところだった。何も買わなかったけど、カントリーのフォークウェイズ盤があったり、映画音楽がそこそこあったり、いまこのひとどうしているのだろうと思う昔よく見かけた名前が並んでいたりと、タイムカプセル感は、通常の中古盤店よりもありました。

 今週前半は、「ニヒル牛」での「佐藤幸雄という男」展に出品している(いやー、ほんとに、考えオチというか、見せかたをその場で面白がってもらえればと思って作ったので、作品として買ってくださるかたがいるとは思っていなかった)「一体ぼくらはどれくらいのうたカルタ」の追加納品分の切り取りに勤しんでおりました。切り取らずに見られるように考えていたので、四辺を切り取る仕様になっていて、一辺につき2回は刃を滑らせるとして、2×4×48枚分で、384回。なんだかんだで正味1時間と少し、休みながらで1時間半から2時間弱。これを母親が寝室に引き上げてからやるので、一日一個、がやっとでした。その上、月曜日は、母親が引き上げる前に睡魔に襲われてしまい、沈没。すみません…。

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2019 Kijima, Hebon-shiki