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2018年10月7日〜2018年10月13日


10月7日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2018年10月7日】
 翌日も休みだと思うと、「日曜日午前中の定例作業」がゆるゆるになりがちで、少しうとうとして、横になっていたら、かすかな揺れを感じた。ん、地震か、と思ったものの起きあがれない。少しして、確かめたら、長野県で揺れたそうだ。大阪は震度1。床に顔を押しつけていたから、気付けたのだと思う。岸和田の温泉地で、とてもよい組み合わせのライヴがあったが、遠いので断念した。調べたときに心許なかった帰りの足は、特別に用意されていたようだけど。朝から気合いを入れていないと、間に合わない。ゆるゆると、髪を切りに行き、その足で買い物に行って、戻ったら、ちょうど正午だった。

 昨日もそうだったけど、今日も暑い。風がもわっとしていて、湿度が高い。夕方、ひさしぶりに、家からいちばん近いが、それでも自転車で10分はかかる電器量販店に行ったら、全面改装していて、売り場がとほほなことに。買うものを見つけるまでにかなりうろうろしてしまった。というか、もうマイナーな商品なのかもしれない、DVD-R。母親がビデオレコーダーの容量が少なくなってる!と言うのだが、つまらない(主観です)番組を録画しながら、つまらない番組を文句言いながら22時近くまで見てるのは誰やねんな、という荒んだ気持ちに。録画したものを見る時間がない。22時過ぎたらこっちも眠いし、夜更かしもできないし。という訳で、見る前に取る、しかない。本やレコードの積ん読はほとんどないけど、録画したものは見ないままのものがたくさんある。

10月8日(月)
[一回休み]
10月9日(火)
[一回休み]
10月10日(水)
[一回休み]
10月11日(木)
[一回休み]
10月12日(金)
[一回休み]
10月13日(土) 【▼ぐりぐらメモ/2018年10月13日】
 ツイーター読者登録しているひとの呟きで知り、通販で取り寄せた本が2冊、届く。一冊は渡部幻さんが紹介していた河原晶子さんの『映画を聴く 映像とサウンドの旗手たち』(1981年4月、ブロンズ社)。雑誌「スクリーン」に連載されていた「今月の映画を聴く」という映画音楽についてのコラムを元に、音楽を通じての監督論としてまとめられたもの。もう一冊は東瀬戸悟さんが紹介していた エルミーヌ Hermine Demoriane "THE TIGHTROPE WALKER"(1989年、Secker & Warburg)。

 エルミーヌさんには、4年前の静岡合宿旅行の際に行ったおでんと貸スタジオの店「みろくさんぶ」で、クラムドディスクから1982年に発売された "THE WORLD ON MY PLATES" が店内に掲げられているのを見て、「再会」した。聞けるかなと検索をかけたら、復刻CDが出ていたので、すぐ注文して。この本は、綱渡りに魅せられ、自らパフォーマーになった彼女が、綱渡りについて研究していた頃の熱中日記。1971年5月10日から1975年3月22日までの日記が収められている。まだぱらぱらと拾い読みをしただけだけど、綱渡りの研究の他に、音楽仲間やパフォーマー仲間との交流が綴られている。例えば、1973年12月30日の日記。「今夜はムーディーズがDingwallsで、ブリンズリィ・シュワーツがHope & Anchorで公演する。どっちか選べないから、どっちも行かない」。あるある。よくある。ムーディーズは、ムーディー・ブルースのことかなと一瞬思ったけど、いや、どうやろと思って読んでいると、どうも演劇的なパフォーマンスグループらしい。メンバーには、イーノ "ANOTHER GREEN WORLD" や "MUSIC FOR FILMS" に参加しているキーボード奏者のロッド・メルヴィンや、"TAKING TIGER MOUNTAIN" にヴォーカルで参加しているポリー・エルテスがいたらしい。日記にはイーノも登場する。前述のエルミーヌさんのミニアルバムには、ロッド・メルヴィンのピアノで、ブリンズリー・シュワーツのカバー "I Won't Make It Without You" が収められている。

 午後から外出。まず阿波座「江之子島文化芸術創造センター」での「プレスアルト誌と戦後関西の広告展」に。「ブレスアルト」誌は、京都で出版されていたもので、広告関連の印刷物の実物とそれにまつわる取材や批評を掲載した冊子をセットにしていた。実物をセットにしているだけに資料性も高い。関西という地域性もうかがえる。早川良雄や横尾忠則ら、作者別の展覧会で見たこともあるものもあったけど、家電や繊維など関西の産業、労音などの文化といった視点で、まとめて見ることができて、面白かった。カネボウの上田健一さんデザインのポスターが気になった。各コーナーの解説も充実したラインナップでよかった。図録とまでは行かなくても、せっかくの各コーナー解説と出品作一覧だけでもパンフレットにしてくれたらよかったのに。解説だけでも撮影できないか訊けばよかった。

 展示を見終わって、一度出たのだけど、出たところに古本の店の看板が。センターのパンフレットを確かめたら、地下に店があったのでした。ローガンキョーを忘れたので、古本屋には行かないぞと思っていたのに。幸か不幸か買うものがなかったが、見逃しただけかもしれない。朗読のCDがあったのが面白かった。その隣には、広い休憩コーナーがあり(高校生と思しき女の子たちがわいわいやってたので近寄れず)、展覧会のあった4階には美術書が充実している図書室があり、近くに住んでたら、恰好の逃避先になるな、と思った。
 それにしても、このところバスで来ることが多かった阿波座、地下鉄駅のダンジョンをひさしぶりに味わった。

 北浜に移動。少し時間があったので、またしても天神1丁目の古本屋に寄ってしまった。時間が限られていたので、レコードは見なかった。開場10分前になったので、「音凪」に。NRQと野崎ハウスのライヴ。NRQは、5月に『RETRONYM』が発売されてから、なかなか機会がなくて、『RETRONYM』も買ってなかった。今回は、「音凪」ということで、ドラムなし、つまり中尾さんのサックスとクラリネットが存分に聞けるセット。それだけでなく、間近で聞けるので、ほぼ生音と言ってよく、それぞれの音が「そこ」から聞こえてきて、それが編みあわされる場所に立ち会っている感覚になった。あるときはユニゾンで、あるときはポイントを打つように。アンコールで大原裕さんの「Dino」も演奏された。
 オープニングは、野崎ハウス。先日、岡本でひょんなことから話題に出て、奇縁を知った。武村さんは、泊で知ったのだけど、そのときは、山田参助さんのビジョンを形にするプロフェッショナルなギタリストという印象だった。のだが、実は「月刊タルワキ」とつながりのある「こっち」(どっち)のひとだったのだ。ご夫婦デュオである野崎ハウスでは、「こっち」面爆発。ユリさんのヴォーカルはだんだんのびのびとしてきているようだけど、それでも、おかしなかんじは変わらず。初めて聞いたときから気に入っている「ベンセニうぬくとぅん」も聞けました。NRQのセットでは、「台湾のおじさん」に歌詞を付けて参加。楽しかった。

 やっとNRQ『RETRONYM』を購入。中尾勘二さんのソロCD-R『Record of Recording 1976-1980』、『滑稽BEST 2015-2018』も購入。中尾さんの宅録作品は、ずっと聞きたかったもの。

 帰宅して、「忘れた」と思っていたローガンキョーが見当たらず、落としたらしいことが発覚。駅か。考えられるとしたら乗る前、もしくは乗り換えの際に駅でカバンを整理したときくらいしかないのだけど、さて出てくるのだろうか。まずいなぁ。仕事に支障が出る。特に会議。それと、測って作ったハードコアなローガンキョーなので高価なのだ。いつかやる(失くす)のではないかとおそれていたのだけど、うーん。

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2018 Kijima, Hebon-shiki