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2018年9月30日〜2018年10月6日


9月30日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2018年9月30日】
 台風24号(チャーミー)接近、通過のため、自宅待機。
10月1日(月)
[一回休み]
10月2日(火)
[一回休み]
10月3日(水)
[一回休み]
10月4日(木)
[一回休み]
10月5日(金)
[一回休み]
10月6日(土) 【▼ぐりぐらメモ/2018年10月6日】
 台風一過の月曜日の朝。通勤で利用する電車も、始発から運行しているということで、一安心。風で倒れないようにあらかじめ倒しておいた自転車や棚を元に戻し、さて仕事場へと思ったら、携帯電話が見当たらない。目が覚めたときは、アラームが鳴る前だったので、電源を切って、ばたばたと朝の用事をしていたのだが、一段落して電源を入れ直したのは覚えている。あれ、布団をあげるときに巻き込んだかな、と思い、そのまま出た。
 帰宅してから、探してみたが、出てこない。固定電話からかけたり、メールを入れたりしたけれど、呼び出し音は聞こえるけれど、どこかで鳴っている様子がない。母親が引き上げて、静かになってから、もう一度確認しようと、探索を打ち切った。そういうときほど、なかなか寝てくれなくて、こっちが先に眠ってしまいそうだった。翌朝6時になればアラームが鳴るので、それまで起きればいいので、それでもいいかと思いながら、待った。さてやっと静かになったところで再試行しようして、ふと思った。鳴らして聞こえないのなら、この部屋ではないのではないか。二階には今朝は行ってない。玄関にも洗面台にも台所にも電話台にもなかった。…と考えをめぐらせていて、ようやく。自転車置き場だ、きっと。朝、倒しておいたものを元に戻すときがあやしい。真夜中に窓から抜け出すことに。うちは幸い、街灯の近くなので、そこそこ明るい。ありました。一日、外に落としたままになっていたのでした。雨が降らなくてよかった。

 と、そわそわした週の始まりだったけど、10月に。衣替えはまだ。暑い。中休みのような水曜日は、多くの小学校で、土曜日の運動会の振り替え日だったようだけど、夏の暑さを思い出させるような暑さだった。で、週末はまた台風が接近しているということで、雨がちに。
 直撃はまぬがれたようで、午前中は雨が降ったり止んだりしていたし、雲は厚かったけれど、電車が止まるようなことはなさそうだったので、遠出した。青山円さん・アケモドロさん・デフォ恭子さんの展示「秋に宛てて」を見に、阪急岡本駅近くの野菜料理の店「ひなび」に。青山さんの山とデフォさんのいきものとアケモドロさんの小さなものが並んで、空の高さと地面の匂いを同時に感じることができる空間になっていました。展示室のある2階には食事ができる部屋もあるのだけど、上がったら、そこに古い知り合いが先に来ていた。あとから来られた方も知り合いの知り合いで、世間は狭いのか、わたしたちの動く範囲が狭いのか。いろいろ話し込んでしまった。けど、長居したのは、居心地がよかったから、でもあります。泊まりたいくらいでした。

 帰りにひさしぶりに梅田に。いろいろ気になるものはあるのだけど、店頭で見かけないと思い出せないんよなぁ。AYUO(高橋鮎生)さんの『OUTSIDE SOCIETY』は、レコード店にはなくて大きな書店で購入。回想録とその延長線上にあるエッセイをまとめたもの。わたしが12歳くらから追いかけ始めた音楽を幼少期から実体験している(3つしか違わないのに!)レポートには感嘆するばかりだけど、思うがままに行かない人生を送られてもいる。自身の作品についての苦闘も記されている。ギタリストであり、ロック志向だったのに、キーボードでアンビエント作品を作らされたり。最初に聞いた鮎生さんの音楽は、Switchから出たミニアルバムシリーズに入っていた「River of Light」で、ゴングやスティーヴ・ヒレッジに通じるかんじにおおーっとなったので、端からロックのひとだと思っていたのだけど。ただ、それ以前に、灰野敬二さんや向井千恵さんらと活動していたことは当時知らなかった。その頃に、誘われて西部講堂でのライヴに出たとき、「アーント・サリーはすごくよくて、終わった後すぐにレコードを買ってしまった」とあって、じんと来てしまった。仲間からは、どこがいいんだというような扱いをされたようだけど。

 昼前にジェシカ・ハーパーがオーディションで歌う『ファントム・オブ・パラダイス』についてツイートしたら、やはりハーパーがオーディションで歌う場面がある映画『パパ/ずれてるゥ! TAKING OFF』のサントラを見つけた。以前、wkd21さんが見つけたと書かれていて、うらやましく思っていた盤です。ハーパーは、48 Girlsのひとりとしてしか出てこないと思うけど(アナログプレーヤーをまだ復旧させてないので聞けてません)、正式デビュー前のカーリー・サイモンや、女優キャシー・ベイツの若いころの録音が入っている。サンテレビで録画したVHSテープがあるはずだけど、見つけられるかどうか。

 昼前に何故ジェシカ・ハーパーについて書いたかと言えば、話は長くなるのだけど、ワイズ・ブラッド Weyes Blood というミュージシャンが、ソフト・マシーンの "A Certain Kind" をカバーしている映像を見たら、曲がブレイクするところで、うきうきと踊り出し、歓声もあがって、髪振り乱して歌っていて、びっくりした。その様子を見ていて、この、こんな子やて知らんかったわ感に既視感があって、なんやろと思い返していて、そのジェシカ・ハーパーが躍り出す場面を思い出したのでした。
 ワイズ・ブラッドを、それきっかけでいくつか聞いてみたのだけど、きれいな曲だけど、どこか妙なかんじがあって、面白そう。特に、ドラッグディーラー(こういう名義にする気持ちがわからないが)にゲスト参加している2曲は、キャロル・キング風で、よかった。

 ほいで、なんでその映像を見たかと言えば、"A Certain Kind" のカバーをいろいろ検索かけていたからだった。始めはエリック・マシューズのカバーを聞きたいと思っていたのけど、見当たらなくて、その代わりにかなりエモーショナルな、インドネシアのバンドによるカバーを見つけた。と、そのつもりで見てみると、他にもたくさん "A Certain Kind" のカバーがあがっていて、ことごとくインドネシアのひとなのだ。どうやら、1971年にテキサスのロックバンド、ブラッドロックが出したカバー(3枚目のアルバム収録曲で、シングルとしても出している)を参考にしているらしい。youtubeにあがっているのは、プログレッシヴロック志向のASIDAT BAND(カーンのカバーまでやってる)から、ハードロックバンドから、歌謡曲の大御所から、プライベートなカラオケ披露までさまざまだけど、8曲もあがっているとなると、特別な人気があると見てよいように思う。Discogsには、インドネシアのカセットで、ブラッドロック版を収めたSlow Rockを集めたオムニバスがあがっているけれど、これも人気の結果、編まれた可能性がある。ソフト・マシーンの曲としては、そんなに脚光を浴びることがない曲が、場所を変えると、人気があったことにとても楽しくなってしまった。

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2018 Kijima, Hebon-shiki