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2018年3月18日〜2018年3月24日


3月18日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2018年3月18日】
 昼前に買い物に出たものの、そのあたりから、どうも腹の調子がよくなく、午後からはダウン。本を読んだり、レコードを聞いたり。テレビは空かなかったので、録画したものはあまり見られず。
3月19日(月)
[一回休み]
3月20日(火)
[一回休み]
3月21日(水)
[一回休み]
3月22日(木)
[一回休み]
3月23日(金)
[一回休み]
3月24日(土) 【▼ぐりぐらメモ/2018年3月24日】
 気がつけば3月も後半。2月の終わり頃の予想では、今頃は仕事が一段落しているはずで、それなら憂いなく行楽できるであろうと、3月21日のイベント「御影ロマンス」のチケットをとった。ら、予定がズレこんで、20日と22日に締め切りが集中することになってしまった。不測の事態もあって、確認に走り回ったり。結局、22日の締め切りはさらに延びてしまったのだが。

 と落ち着かないまま、いろんな意味で落ち着かなさそうな予感のする「御影ロマンス」の会場、「蘇州園」にあいにくの雨の中。普段は結婚式などが行われるところのようです。行ったことのない、行くこともなさそうなところに行ってみるシリーズ。

 落ち着かなさそうというのはサーキット方式で、園内の4つの会場で行われるのだけど、それぞれの時間がわずかに被っていて、それぞれの会場ではヒトコマ40分にインターバルが50分もあるのに、その間に別の会場のコマを、途中抜けることなしには聞けないという、とても悩ましい構成になっていたから。前日の夜に場所や時刻の最終確認のためにサイトを覗いて、やっと時間割がわかって、うーん、とうなってしまった。ライヴを初めて聞くひとやひさしぶりのひとを優先することにしたものの。最初は園内の様子を把握するのにも戸惑ってしまった。とりあえずバーで飲み物を頼んで、サンルーフに座って、作戦を立てていたら、フードコーナーで弁当を買って、そこで食べていたひとが追い出されていた。そういう事情はわかりにくい。そのあたりは最初に説明があってもよかったかも。けど、「蘇州園」スタッフの丁重なサポートもあり、申し訳ないくらいだった。

 最初に、チャペル会場のmei eharaさんを。始まるまで別会場でAlfred Beach Sandalを3曲だけ聞いたのだけど、申し訳ないけど、そこで抜けさせてもらって。ここでこれ以降「途中で抜ける」ことを諦めた。mei eharaさんは、アコースティックギターの弾き語りで、アルバム『Sway』のアンサンブルの趣きとは少し異なる印象を受けた。低音がよく響くギターで、浮き上がることのないさらさらした歌を奏でていた。『Sway』は、収録曲をいくつか聞いて、わるくないと思ったものの、歌がアンサンブルに隠れているような気がして、買わなかった。弾き語りで曲を聞いていれば、受け取りかたもちがったかもしれない。会場は満員で、入場制限がかかっていたみたい。
 始まる前に、小さく、ベルベット・アンダーグラウンド "European Sun" がかかっていた。チャペルで、"European Sun"、というところで楽しくなってしまった。

 外に出ると、雨は止んでいて、ICHIさんが庭で演奏しているのが聞こえてきた。その音が近づいてきたと思ったら、竹馬で庭づたいにICHIさんが竹馬であがってきているのでした。会場構成は、2階建の建物のそれぞれ端の広間がステージになっている他、チャペルがちょうど1階と2階の中間くらいのところにある。2階にフードコーナーとテラスがあり、そこから庭に出られるけれど、2階の端の広間からは出られない。あと、当初は使用する予定がなかったようだけど、雨のため、フードコーナーと奥の広間の間の部屋も、庭で演奏する予定だったICHIさんとレイチェル・ダッドさんの会場に当てられていた。

 ICHIさんの音を外で聞きながら、スパイスカレー。それから、1階会場での柴田聡子さんを外で。途中で抜けなければならなかったので。犬についての歌がすごかった。いちばん新しいアルバムは聞いていないのだけど、そこに入っているのだろうか。20分ほど聞いて、チャペルに戻って、ゆうき(オオルタイチ&YTAMO)を。エレクトリックギターでの演奏は初めて、かな。YTAMOさんのヴォーカル曲も聞けた。

 ここで少し間が空くのだけど、途中で抜けられないので、動けない。レイチェル・ダッドさんの演奏(アレッシーズ・アークのアレッシーさんがゲスト参加)を少しだけ聞いたのち、1階のPredawnを外で聞こうと思ったけど、雨がひどくなってきたので、早々にチャペルに戻った。福原希己江さんがリハーサルを始めていた。リュートを弾かれていることに驚いた。あとで、重いものが持てなくなったときにリュートに出会った、と話されていた。活動をしばらく休止されていたとは知らなかった。帽子を目深に被り、訥々と歌うクールな印象があったのだけど、とても朗らかで晴れやかな歌でした。途中、晴れ間も見えて、光が射してきたことも相まって、ふわーっとした気持ちに。

 VIDEOTAPEMUSICはまったく聞けず。残念。アレッシーズ・アーク、王舟さんもも諦めて、パンとタルトをとって、物販コーナーで、福原希己江さんの2015年作『よりそうものたち』と最後に聞く予定の優河さんの新譜『魔法』を購入。チャペルに戻ると、Achicoさんがリハーサルを始めていた。石橋英子さんとのデュオでの歌がとても好きだったAchicoさんは、その後、Ropesというバンドをされていたのだけど、ミニアルバムは聞いていたものの、ライヴを聞く機会もなく(雲州堂で2月11日にライヴがあったらしい。知らなかった)。今回はソロということで、どんなかんじかもわからないままでしたが、自らキーボードとギター(始めて1年くらいだそう)を弾き語りで。カバー中心で、Ropesの曲が少しという構成だったけど、曲についての解説を加えながら、歌に吸い込まれるように歌われていて、楽しかった。リハーサルのときにわかったのだけど、1曲、やはり今日は諦めたエマーソン北村さんとの共演が聞けて、うれしかった。

 Achicoさんの演奏が終わると、次の優河さんを聞きに、既に集まり始めていた。どうしよう、このままここに居ようか、とも思ったのだけど、遅れて到着したというAchicoさんのCDが出てるかもしれないと思い、物販ブースに。ちょうど並べているところで、落ち着くのを待って、アルバム『dialogue』を購入。奈良のレーベルから2015年に出ているのだけど、まったく知らなかった。わたしの界隈ではニュースが伝わってこない、んやな。ライヴを見たことがない青葉市子さんを一目、一耳だけでもと思って、1階のステージの外に行ってみたけど、小さな音で歌われているので、きちんと聞くことができない。残念だけど、早々に引き上げて、チャペルに。

 最後に優河さん。緊張感のある、歌だけですくっと立っている感のある歌、だけど、張りつめてはいない。ひたひたと、歌で時間がたたまれていくような。最後に、建物の響きを生かして、席のある中央に移動して、マイクを通さずに、レナード・コーエンの "Hallelujah" を。

 帰るときには、RopesのCDは売り切れていたので、席の確保を捨てて抜け出したのは正解だった。ちなみに、優河さんと同時刻はテニスコーツ。比較的接する機会が多いとは言え、残念でした。17組出演して、きちんと聞けたのは5組。うーん。帰りはゆっくり各駅停車で。通過する頃にいつもうとうとしているせいか、十三駅と間違えてしまう塚口駅で、今回もひやっとしたけど、いや、塚口駅かもしれないと確かめる余裕だけはあった。

 金曜日、帰宅すると、ベイジル・カーチン "I START COUNTING..." が届いていた。映画『殺人鬼の森』のサウンドトラックを、生前親交があったトランク・レコードが発掘したもの。映画からの起したものかもと思ったけど、元のテープから収録しているみたいでよかった。ジョニー・トランク氏の解説も、短いながらも知りたかったことを押さえている。主題歌は、当初、シラ・ブラックを想定していたらしいけど、話がまとまらず、リンジー・ムーアになったとのこと。"FUZZY-FELT FOLK" で発掘されている主題歌のデモ録音では、当時のバンドのドラマーの娘さん(名前不明)が歌っているとのことだったけど、聞き比べていないものの、似たかんじではある。リンジー・ムーアがバーバラ・ムーアの娘さんとあり、驚いた。で、バーバラ・ムーアの仕事を集めたemレコードの編集盤『THE WORLD OF BARBARA MOORE』の江村さんの解説を読み直したら、リンジー・ムーアの名もあった。気づかへんかった…。80年代半ばにはバーバラさんは娘さんを「一人前の音楽家に育てるべく奮闘」されていたとあるのだけど、どうされているだろう。リンジー・ムーアの名は、キンクス "SOAP OPERA" にクレジットされていて、もしやと思ったこともあったのだけど、改めて見たら綴りがちょと違っていた。LindseyとLyndsey。Discogsで見ても他での仕事が見当たらず。
 レコードには、"Third World" と題された録音が11曲、合わせて収録されている。詳細は不明だけど、80年代にテレビかフェスティバルのために作られたものではないかとトランク氏は書いている。推測と言えば、"I Start Counting" の録音について、推測として、クレム・カッティーニ、エヴァン・パーカー、デレク・ベイリーの可能性があるという指摘が書かれている。

 『殺人鬼の森』を改めて見て、レコード店の場面(万博っぽい試聴ブースがおもしろい)でかかっている曲が改めてええなと思って、調べた。"Home Made Aeroplane" という曲で、ジャッキー・テイラー作曲なので今回のサントラには入っていない。エンドロールには、ジャッキー・テイラー自身が歌っているとあったのだけど、アメリカの古い子供向け番組『キャプテン・カンガルー』で流れていたことから探してYoutubeにアップしたひとによれば、リンダ・ベネットだという。1970年発売のシングル "If You Let Me Make Love To You (Then Why Can't I Touch You)" のB面に収められている。アメリカのAmazonではそんなに高くない値段で出ているけれど、とりあえず、ジャケットだけ記憶しました。

 きょうも遠出する気力なく、14時から16時まで居眠ってしまったら、どこにも出かけられない、のでした。引きこもり要件では、買い物は除くらしく、そうすると。うーむ。いや、でも図書館は行ったよ。 

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2018 Kijima, Hebon-shiki