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2017年12月24日〜2017年12月30日


月日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2017年12月24日】
 駅の休憩コーナーやコンビニのイートインコーナー、せいぜいが「ドトール」なので贅沢は言えないのだけど、外は足元が寒すぎて、ゆっくりできない。冬の電車のシートのように発熱している椅子の喫茶店があればいいのに。眠ってしまいそうだけど。

 6月発売と聞いて5月にLP版を予約注文したのに届く気配がなかったエピック・サウンドトラックスの "FILM SOUNDTRACKS"。月曜日に「入荷の見込みが立っていないので、キャンセルしたければどうぞ」と連絡が入っていた。ざっと検索してみると、既に入荷している店があり、購入しているひとも居るようなので、焦った。しかたなく、別の通販サイトで「在庫あり」となっていたCDを注文したのが火曜日。…そして木曜日、「発送しました」と両方から同時に言ってくる刑。入荷の見込みがないと言ってきた直後に入荷することはよくあったけど、保険をかけて、CDが届いてからキャンセルしようと考えていたのが甘かった。
 という訳で、土曜日、出がけに家の近くのコンビニに届いた "FILM SOUNDTRACKS" のLP版を引き取り、電車に乗って、仕事場最寄駅近くのコンビニで、CD版を引き取った。LP版はでかい箱に大量の紙を緩衝材にして入っていたので、駅の休憩コーナーで開梱、解体した。

 エピック・サウンドトラックス "FILM SOUNDTRACKS" は、1994年10月10日に録音された未完成の映画 "RETURN TO PERSUANDER" のための未発表録音を発掘したものとのことだけど、映画についての説明や録音の詳細についての記述はない。曲のいくつかは、これまでスウェル・マップスやエピック・サウンドトラックスの編集盤に収録されてきているので、額面どおりに受け取れば、1994年10月10日にそれらをまとめて録音し直したということになるのだけど、どうなのだろう。パソコンの光学ドライブが壊れて、取り込んで聞き比べすることができないのだけど、現実音をコラージュしたノイズ作品もあり、それらを一日のうちに再現し録音したとは思えない。映画のための録音との記載があった作品以外のソロシングルのB面に入っていた2曲や、"RISE ABOVE" 収録曲のインストゥルメンタル版、サウンドトラックス&ヘッドの未発表アルバム "DAGA DAGA DAGA" のための録音も含まれている。

 土曜日は、京都「高島屋」で「レコードフェア京都」が行われており、井上智恵さんが出演するということで聞きに行ったのだ。井上さんの演奏は16時10分からの予定、13時10分からの安藤明子さんの演奏には間に合わないし、14時からは湯浅学さんといしいしんじさんの「アナログばか一代」もあったのだけど、もうひとつ平安神宮前の「京都市勧業館」で行われていた「紙博」も面白そうだったので、先にそっちを覗くことにした。出店され、切り絵もされていたチャンキー松本さんの姿をひさしぶりに(遠目に)拝見した。いろいろ面白そうなものもあったけど、いかんせん、実用品として考えると値が張るものが多く、手が出なかった。前に教えてもらって、姪と遊ぶのによさそうなので探していたゲーム「トータス」を見つけることができたのは良かった。ビューティフル・ハミングバードの演奏が15時半からあったのだけど、16時までに四条に戻れないので、後ろ髪引かれつつ、登場の前に引き上げた。

 京都に出るなら寄りたいところがいろいろあったけど、諦めた。休日の京都はひとでいっぱいで移動するのも一苦労だから。
 バスでなんとか16時に四条に戻り、高島屋に。湯浅さん、いしいさんの話を少しだけ。井上さんの演奏は少し押して、16時半くらいから。曲は40番台になっていた。買えないまま、絶版になったカセットにも、制作中のセカンドアルバムにも入っていない新曲ばかりだそう。後ろで、井上さんの音楽に初めて接したひとが話していて、曲名が番号になっていることや、不思議な曲なのに楽譜がびっしり書かれていることなどに驚いていた。
 会場に来ていた知人に誘われて、やはり店主が来られていた「サロン・ド・毘沙門」に行くことに。開店時刻まで間があるということで、レコードを見る。借りて聞いていたものやたまに思い出したように聞きたくなるものを3枚。アンソニー・モア "WORLD SERVICE"LP版、リンジー・クーパー、クリス・カトラー、ビル・ジロニス、ティム・ホジキンスン、ロバート・ワイアット、エイドリアン・ミッチェル&ヘンリー・カウのEP "THE LAST NIGHTINGALE"、映画 "THE TOWERING INFERNO" サウンドトラック。

 「サロン・ド・毘沙門」はライヴをされていることで名前をよく見かけていたけど、行くのは初めて。名前からアンダーグラウンドな印象を持っていたけど、大通りに面した喫茶店のような佇まいでした。ただ、開店は夜のみとのこと。

 今日は友人とのクリスマスの集い。ちびっこたちが元気。姪が来たときもそうだけど、数時間いっしょに過ごしただけなのに、あとで猛烈な睡魔に襲われてバタンキューしてしまう。微量のアルコールのせいもあったとは思うけど、全力でやっとというところなのかもしれない。
 例によって、ダブりCDを放出。今年はあまり買ってないのでどうかなと思っていたけど、どうかなーと思っていたところに安いのを見つけたら持ってた(どうかなーと思っていたという記憶だけを保持していた)のとか、オリジナルアルバムで収録曲が揃ったベスト盤とかいくつか。そう言えば、土曜日にダブったエピック・サウンドトラックスの "FILM SOUNDTRACKS" はどうしたかと言えば、レコードフェアに、聞いてもらえそうな知人が来られていたので、渡してきました。押しつけるような形になって、すみません。すぐに手放すことで、失敗を無かったことにしようと…。

 金曜日には、先日のライヴの折に買えなかったアルバム『記憶の運河』を、小山景子さんにお願いして送っていただいたものが届いた。自筆ライナーノートは簡潔ながら行き届いたもので、知らない時代なのに、立ち会っていたかのような気にすら。ありがたし。

月日(月)
[一回休み]
月日(火)
[一回休み]
月日(水)
[一回休み]
月日(木)
[一回休み]
月日(金)
[一回休み]
月日(土) 【▼ぐりぐらメモ/2017年12月30日】
 月曜日、仕事場最寄駅近くのコンビニで、通販到着物の引き取り。ローラ・ニーロ "MORE THAN A NEW DISCOVERY" と "ELI AND THE THIRTEENTH CONFESSION" の日本企画新装盤。アイドルグループCD大量廃棄事件の際に、「あんたっ、おんなじを何枚も買うてへんやろなっ」と詰問された折に、「全く同じというのは無い」と事情を知らないひとを煙に巻くような返事をしたのだけど、えー、収録内容だけで言うなら、1枚目は3回目、2枚目は4回目です、すみません。

 "MORE THAN A NEW DISCOVERY" は、1967年にヴァーヴ/フォークウェイズから発売された後、移籍したCBSから "THE FIRST SONGS" と改題されて再発されている(今回の新装盤に添付されている長門芳郎さんの解説によれば、既にヴァーヴから曲順を変更し、タイトルを消した再発盤が出ており、CBS盤はこれを引き継いでいるとのこと)。この再発盤のカットアウトを持っていたのだけど、ローラのポートレイトをあしらったオリジナル盤が欲しくて探すと同時に、"THE FIRST SONGS" 版のCDを買うのは保留していた。オリジナルのデザインを踏襲したCDがRev-Olaから2008年に発売されたものの店頭で見ることがなかった。Rev-Olaの復刻は自社のものはともかくライセンスを受けての復刻には首を傾げるようなものが多いこともあり、結果として見送った形になった。で、今年。モノラルバージョンを、2枚目のモノラルバージョンと組み合わせた "A LITTLE MAGIC, A LITTLE KINDNESS" が発売され、デザインはカップリング作としての新規のものとは言え、オリジナルデザインもブックレットに掲載されているだろうと踏んで購入した。ちゃんと載っていた。モノラルバージョンだけどこれで納得した。はずだった。ジャケはオリジナル仕様、曲順も元のまま、ステレオバージョンとモノラルバージョンを両方収録、"A LITTLE MAGIC, A LITTLE KINDNESS" で追加された "Stoney End" のシングルバージョンも入るという今回の新装盤のニュースを聞くまでは。

 "ELI AND THE THIRTEENTH CONFESSION" はCDも持っていたのだけど、なんだったか曲を聞かせたら気に入ったという同僚(現在は退職)に旧CDをあげることにして、"Lu"、"Stoned Soul Picnic"、"Emmie" のデモを追加した2002年リマスターを元にした2008年発売の紙ジャケ版を買い直している。今回の新装版は、その2008年版に "A LITTLE MAGIC, A LITTLE KINDNESS" のモノラルバージョンを組み合わせた2枚組。"A LITTLE MAGIC, A LITTLE KINDNESS" で追加された "Eli's Coming" と "Save The Country" のシングルバージョンも収められている。
 到着に先立って、"A LITTLE MAGIC, A LITTLE KINDNESS" は友人との集いのためのクリスマスプレゼント交換会に放出した。"ELI" の旧紙ジャケは手元にあるけれど、どうしようか。ローラの名もタイトルも記されていないジャケのために、名、タイトル、曲目を記した部分を折り返しにして表から見えるようにした歌詞カードが、旧盤では再現されていたけれど、今回は見開きジャケの内側に配置されている。また、2002年発売時の会田裕之氏の解説は今回割愛され、長門芳郎さんの文章は改稿されている。ということで、音に関しては半分は「全く同じ」なのだが、歌詞カードが手放し難く。

 火曜日の朝、駅のフォームでiPad miniを取り落としてしまい、ガラス面にひびが入ってしまった。飛散は免れたもののそのまま持ち歩くのは危険な状態。応急処置を検討するも、材料が思いの外、値が張ったりして、思案中。修理も大変そう。

 火曜日は、夜にもショッキングなことが。ようやく届いたエピック・サウンドトラックス "FILM SOUNDTRACKS" の内容を検討すべく、タイトル曲が入っている "DEBRIS" をひさしぶりに聞いてみたら、後半で再生エラーが出る。取り出して見てみると、外側が真っ白になっている。キズかと思ったのだが、こすると、いくらかは取り除くことができた。繊維のようなものが張り付いているのだろうか。タイトル曲を聞いた印象では、"FILM SOUNDTRACK" 版はエフェクトがかかっているけれど、基本は同じ演奏のような気がする。

 今週は木曜日まで。15時からの納会で2時間以上立ちっぱなしだったので、終わる頃にはすっかり調子を崩してしまい、帰りに京都に行くつもりにしていたのだけど、取りやめ。それでも、梅田には回って、買いそびれていた「ぽかん」別冊『淀川左岸』と、「ユリイカ」の遠藤賢司さんの追悼特集を買った。アンディ・パートリッジのインタビュー本も出ていたけど、日を改めて。フリーの伝記本は豪華仕様で手が出せそうにない。

 金曜日は、腰の調子がわるく動けず。年賀状のデザインを決めるのがやっと、でした。きょうは墓参りと家族行事。その後、少し買い物など。夜、コルネッツ小熊さんのツイートで「養老院」について「歌詞も忘れている上楽譜も音源も無い」という衝撃の事実に、大掃除のフリをして、1993年7月17日、心斎橋クラブクワトロでの「メトロトロンワークス#3」のすみません、隠し録りテープを発掘することに。やっぱりいいな、と思います。この日、演奏されたのは5曲。「養老院」、「サイクリング・ガール」、「地球の思い出」、「長い塀」、「洗濯」。「長い塀」以外はアルバム未収録曲で、表記は不正規です、すみません。
 この日は、青山陽一さんや青木孝明さんのライヴに初めて接した日でもあった。青山さんは『HOME FEVER』を出したばかりで、その時点で未聴だったそこからの曲に度肝を抜かれた。幕間に物販コーナーに行って、CDを買ったと思う。青木さんは、すぐにはピンとこなかったのだけど、あとからじわじわと思い出されたりして、3年後に『MELODY CIRCLE』が出る頃にはすっかりファンになっていた。そんなことも思い出しつつ。

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2017 Kijima, Hebon-shiki