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2017年10月1日〜2017年10月7日


10月1日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2017年10月1日】
 先週の金曜日、帰りに仕事場最寄駅の休憩コーナーで、ラジオ関西「夜のピンチヒッター」を終わるまで聞いたことを書き忘れていた。今シーズンの最終日でした。梅北地下道大幅短縮、閉鎖の話題にからめてリクエストしたウリチパン郡「カルマ・ブルース」をかけていただきました。消えていくものになるべく愛着を持たないようにしている、とのDJ安田謙一さんの言。ほんとに。
 ラジオを聞いている間、何もしていない訳ではなく、本を読んだり、文字を打ったりしているのだけど、21時半までというのは少々やりすぎだったかもしれない。

 早朝、録画していた『ロスト・イン・トランスレーション』を見る。見たら消すつもりだったけど、カラオケ場面のプリテンダーズとブリンズリー・シュワーツ、それと「マシューズ・ベスト・ヒットTV」の場面があることで、残しておくことにした。そんなとこで時代感を持つのもどうかと思うけど、そんなに前の映画だったっけ、と思って。

 行ったことない近郊に行ってみるシリーズで、京都太秦天神川「dddギャラリー」での「平野甲賀と晶文社展」に。西院で自転車を借りて行くつもりにしていたのだけど、出かける前に開館日時を確認するためにウェブサイトを見ると、駐車場がない旨書かれていた。ひさしぶりに嵐電(京福電鉄)に乗るのもよいかと。阪急西院駅に嵐電西院駅につながる出入口が新しく設けられたので、そこも通ってみたいし。あれ、みんなエレベーターで行くんやなと思いながら、階段をのぼりはじめると…確かにぐるぐるさせられてしまった。このところは自転車で走っていて、交差する嵐電の「中」に居ることが不思議なかんじでした。

 展覧会は、平野甲賀さんがてがけた装丁やポスターの仕事・個展出品作のパネルと本の実物を展示。本は手にとって読むことができる。雑誌「Wonder Land」もあった。親しんだ本が多くて、溜息。読めるのでつい読んでしまい、予定より長居することになってしまった。「見本」「書籍小包」の印があったけど平野さん所蔵本なのだろうか。付箋のページを見ると、訂正が入っていたり。持ってる本に訂正が入ってないか探してしまった。

 もうひとつ予定していたところがあったのだけど、見送ることにして、帰りはまっすぐ南下して西京極まで歩いた。球場の照明が見えてくると、ちょっと高揚した。ここも球場には何度か行ったことがあるけれど、そのためだけしか利用していなかった駅なので、周囲を少し歩いてみた。

10月2日(月)
[一回休み]
10月3日(火)
[一回休み]
10月4日(水)
[一回休み]
10月5日(木)
[一回休み]
10月6日(金)
[一回休み]
10月7日(土) 【▼ぐりぐらメモ/2017年10月7日】
 10月になって、朝の通勤時の数少ない楽しみが少しだけ復活した。ミニマリズムで生きています。帰宅してからの余裕のなさは相変わらず。と言っても、忙しい訳ではなく、Busy doing nothingというか、母が起きている間は集中してあれやこれやができず、しかし、母が部屋に引き上げる頃にはこちらも睡魔にかなり押されている状態で、特に点いているテレビ番組がおもしろくない日はほとんど先に眠ってしまって。番組に対する母親の反応に反応するのがつらいので、逃避と言えなくもない。というような状況なので、いろいろ見逃したり、予約してなかったり、発注し損ねていたり。
 休みになったらいろいろやるぞーと思っているのだが、休みになるとまたばたばたしたり、逃避のように出かけたりして、無為に過ごしてしまう。この休みには郵便物準備や書類記入をやらなくては。

 きのう帰宅したら、「オフノート」の神谷さんから封筒が届いていて、桂牧さんの『BGN』が同封されていた。9月25日に発売されたのだけど、いまのところ通販と高円寺「円盤」のみということで、先日の「出張円盤」の際にひょっとしたらなどと思ったりして先送りになっていた。この休みに発注しようと思っていたのだ。
 朝。きのうの雨はまだ残っていた。福島で6年前の余震があったとの報道。未明にと思い、『BGN』を聞き始めた。去年の写真展でも見ることができた未明の町の風景がジャケットになっている。歌はないけれど、発振音、電子音をもとにしたざわめきでもない。トラディショナルフォークを思わせるギターも聞けるし、音は滲んでいるけれど、メロディの折り目は鮮やか。ひとの姿はない、もしくはとても少ないけれど、ひとの姿を薄闇の中で探している、そうした意味でのフォークミュージックかもしれない。

 今週は比較的ばたばたしなくて済む週末なので、雨が降り続いているのをいいことに午前中は家の中でできることを。午後、雨がやんできたのを見計らい、出発。行こうかなと思ってメモしていたイベントが揃いも揃って今日10月7日(土)で、その中でも聞きたいなと思っていたひとたちの演奏が軒並み同じくらいの時刻で重なっていた。なんてこったい。迷った末、初めて(ナマで)聞くひとのところに行くことにした。京都梅小路公園芝生広場。先々週、ここに来ることで行けなかった「martha」に出演されていた優河さんを聞きに。「太陽と星空のサーカス」という雑貨やたべものの店が集うイベントで、音楽の上演や映像の上映もある。雨はなんとかあがっているかんじだったけど、芝生はたっぷり水を吸い込んでいて、足元はぐっしょり。寝っ転がったりできなかったのは残念。それと店を覗くのが億劫になってしまったのが申し訳なかった。できるだけ水の少なそうなところを選んで開演を待った。
 15時から優河さん。「DOMMUNE」での「サラヴァ」50周年記念番組(2016年10月18日)でピエール・バルーとデュエットしていて、やわらかな声だけど、芯が強いかんじがいいなと思ったひと。先日、吉上夫妻とお会いした際にも話に出て、弾き語りがいいよという話を聞いていた。どうも、わたしのアンテナの圏外に居られるようで、関西でのライヴ情報を逃し続けていたのだけど、やっと。今日も知ったのはほんの数日前。メロディにクセはあまりないけれど、声の力がとても強い。アイルランド古謡とフランスのポップバンドのカバーも違和感がない。詞に寄る辺のなさがあって、それが包容力のある声との対比で、余韻を残す。最後は、"Hallelujah"。開演前に、この曲の録音に合わせて演奏されていたので、録音を使われるのかと思ったのだけど、それはちがうひとによる演奏で、幕間BGMとして流されていたものに合わせていただけだった。BGMで流れていましたが、好きな曲なので歌います、と。一時間近くの演奏。

 終演後、ライヴ会場と公式サイトでの通販のみの取り扱いのCD、『街灯りの夢』を買う。おおはた雄一さんとのデュオで録音されたもので、今日演奏されて印象に残った「となりで」も入っていた。

 芝生広場を出て、「京都水族館」の売店で来年の卓上カレンダーを買ったり、何故か「京都水族館」が出しているWi Fiが使えるのでツイート確認したり、ぽちぽち整理したり、ワゴン出店しているパニーニを食べたりしているうちに17時に。ステージ前に戻った。17時からも初めて聞くバンド、本日休演。セッティングに手間取っていたようだけど、おもむろに開始。さわやかな部分とつかみどころのない部分がいりまじっている。サブの位置だと思うけど、ベースのひとの演奏と歌が入ることで、二つの部分のつながりがよくなっているような気がする。つかみどころのない部分がもっとつかみどころがなくなるといいな。あ、つかみどころがないというのは、若いひとに対する老人の感想ではないですよ。歌や話に出てくる言葉は、確かにつかみにくいところはあったけど。

 行く途中で、閉校になった淳風小学校で展示が行われていることに気付いた。藤本由紀夫さんの名があり、19時までということで、帰りに寄ることにした。「見立てと想像力 千利休とマルセル・デュシャンへのオマージュ展」と題された展示で、学校の教室ということも生かしたインスタレーション(なんとか腑に落ちる日本語にしたいけれど)が並ぶ。藤本さんの作品は音による茶室。八木良太さんの音楽室を使った現象展示も面白かった。小学校はこんな場所だったなという記憶も重なった。受付に居られたのが、以前、別の展示でお話を聞かせてくださった方で、びっくり。覚えていてくださったのでした。

 もうひとつライヴのあてがあったのだけど、遅くならないと伝えていたこともあり、烏丸四条まで歩いて、「十字屋」を覗いてから帰宅。「十字屋」はまたレイアウトが変わっていて、前の、妙なものが奥にあるかんじはなくなってた。品はまだ残っているものの、少し残念。中川可奈子編著『チェコ ポーランド ハンガリーのポスター(京都工芸繊維大学美術工芸資料館デザインコレクション)』(青幻舎)を購入。

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2017 Kijima, Hebon-shiki