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2017年6月18日〜2017年6月24日


6月18日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2017年6月18日】
 金曜日。仕事場を間借りしている事業場が事実上の休みになったため、休みをとることにした。急ぎの仕事があれば出るつもりでいたので、特に予定は入れていなかったのだけど、ひとつ思いついたライヴは満員札止めになっていた。

 梅雨入り宣言があったのに、晴れ続きで、きのうも降らなさそうだった。それでは、と、以前から気になっていて、年二回、服部緑地に行くたびに探すも、住所メモを忘れたり、地図を忘れたり、時間切れになったりと探し出せなかった「blackbird books」に行ってみることにした。上新庄で自転車を借りて。前回、行きはわかりやすいけど坂がたいへんなルートで、帰りは坂を避けてうろうろしながら帰ったので、今回は行きも坂を避けて行こうとしたら、案の定、あっちこっちで行き過ぎて、結果、服部緑地公園の北端まで行ってしまった。
 今回は地図も確認して持参していたのだけど、それでも思いこみもあって、見つけるのに時間がかかってしまった。大きな通りを一本渡らなければならなかったのに、「そこまでは」と引き返していたのだ。

 という訳で、ようやく「blackbird books」に。3周年記念で古本市を開催中ということもあり、この期間中にと思っていました。こじんまりしているけれど、すっきりした店内。気になる本はいろいろあったけど、古本コーナーで関光男『映画音楽 時の流れとともに』(日本放送協会、1973年11月)を見つけて、購入。元町「1003」出品。関さんの回想とともに、「映画音楽」というジャンルの成立を追ったもの。レジで会計したときに、「blackbird books」オリジナルの栞をもらった。上のところにblackbrdが型抜きされたすっきりしたデザインで、もらってうれしいものでした。

 緑地公園から上新庄に戻り、まだ少し時間があったので、梅田に足を伸ばして、あと2軒回ってみたのだけど、空振りに終わってしまった。

 「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案」をめぐる国会でのやりとりで、社民党福島瑞穂議員に対して「共謀罪で逮捕するぞ」という野次が飛んだ、という話を聞いて、あれ、与党側が「共謀罪」と言うのかと驚いた。法案を共謀罪法案と呼ぶかテロ等準備罪法案と呼ぶかどうかという例によって例のごとくの対立があり、そこで色分けしても話にならないだろうと思っていたので(それ以前に話にならないから、という考えがあることは理解しているけれど)、なんや気を揉んで損した、と。その旨を戯画化してツイッターに書き込んだところ、野次は野党側からだという指摘があった。民進党の有田議員があれは野党議員が法案を皮肉って飛ばしたのだと言っている、と。野党側が飛ばしたとすれば、皮肉にもなっていないし、およそ理解しがたい愚かな行動だ、けど、理解しがたいので、野党議員が発したと思いもつかず、与党側が発したと推測したのは迂闊でありました。嘲笑で返すことには溜息しか出ないけれど。左翼も嘲笑しているから、ということなのだろう。それにしても、推測で相手を貶めるなと言うひとが、日常的な行動を犯罪の準備行為であると推測でみなして捜査対象とすることを可能にする法律に反対するひとたちを嘲笑するというのがなんとも不可思議。暇つぶしに嘲笑できる間抜けを検索で探した、というところなのだろう。右でも保守でもないよな、と思いたいところだけど。

 土曜日。前倒し進行で昼前に外出。「COCHI CAFE(コチカフェ)」で行われている「6月のお楽しみ会」に。これは前に「ちょうちょぼっこ」/「ぽかん」の真治さんから「次ちゃんがイベントを企画している」と聞いていたもので、楽しみにしていました。「ちょうちょぼっこ」の4人が揃う、とまるで解散したバンドの再結成ライヴのようだけど。
 で、「コチカフェ」の住所を確認して、驚いた。大阪市住之江区粉浜はうちの母方の実家があった町だから。ひとり残っていた叔母が介護付きマンションに移ったのち、家は建て壊され、更地になった。更地になってから、いちど見に行ったけど、それ以来足を運んでいなかった。老母に、粉浜に行くよと伝えると、是非今どうなっているか見てきてほしいとこころよく送り出してもらった。いつも「今日は出かけるか」「何時に出るか」「何時に帰るか」と訊かれるとつらいものがあるので(単なる確認だとは思っているけれど)、気が楽でした。
 跡地には真新しい家が建っていた。驚いたのは、隣にあったアパートもなくなっていて、そこも新しい家になっていたこと(帰宅してからGoogleストリートビューで確認したら、母方の実家が更地になったあとで、隣も更地になって、先に隣に新しい家が建っていた)。行く途中にも建て壊し中の家があった。実家跡を確認することでいっぱいいっぱいになっていて、「コチカフェ」の地図を持って出るのを忘れていたのだけど、住所を頼りに歩いていったら、ほんとうに同じ通りにあった。さっそく外に置かれた古本の箱を見ていたら、奥から「いまレアキャラは居ないよ」という声が。店内には真治さんと郷田さんが居て、次田さんと福島さんが外出中でした。真治さん、郷田さんとはたまに顔を合わせることがあるので、残りの二人がレアキャラなのでした。
 ランチも楽しみにしていました。出品されているあれこれを見て、古本をピックアップしていたら、古本を出品している「achoooobook」の折田さんも到着。ピックアップした古本は一冊を除いて、折田さんが出されたもので、何冊かは「きじまさん狙い」だったと。狙いどおりにニック・ロウの来日ツアーパンフや「月刊てりとりぃ」2冊を手に。「月刊てりとりぃ」はフリーペーパーとはいえ、ロハで出されていました。残っていて良かった。
 話といっても、話らしい話はないのだけど、ひさしぶりのひとたちの声を聞いたり、にぎやかな他のひとの話を聞きながら午後を過ごすのは楽しかった。15時にいったん閉めて、17時からのふちがみとふなとライヴの準備をするということだったので、そこで離れることにした。粉浜商店街や付近をひとしきり歩きまわってから、天下茶屋まで歩き、そこから北浜へ。

 夜は、穂高亜希子さんとbikkeさんの演奏を聞きに天神橋一丁目「音凪」に。穂高さんに出演依頼をしたところ、7年前に共演したbikkeさんを、ということで、この組み合わせが実現した由。最初にbikkeさん。深いリバーブのエレクトリックギターを奏で、ときに混沌とした音を奏でながら、それらを潜り抜けて、突き抜けた歌が届くかんじで。おそらく準備中のラブジョイの新作に収録されるであろう新しめの曲に、長く歌われている曲もいくつか。7年前に穂高さんが感激したという「百人の人に嫌われても」も。「それいゆ」が聞けたのもうれしかったけど、やはりバンド名候補だったという「さよなら!」をあとで穂高さんがカバーしていたことも感慨深かった。
 穂高さんはピアノよりもギターで歌うのがいいと思っていたのだけど、この日はギターだけ。それも、ざくざくしたした音で、太くメロディを奏でるかんじで、いままでとまたちがったかんじで、それがよかった。聞き手の勝手な受け取りかただけど、穂高さんはこうしたい、こうありたいという考えや気持ちが強く、それができていないということの迷いや悔いがステージでも出てしまうことがあった。今回はそうしたものがほとんどなくて、先に手が出るというか、こうしたいからやってみた、という思い切りが伝わってきて。タイミングを逃して、セカンドアルバムをいまだに聞けていないのだけど、新しい曲が多かったようです。アンコールで、bikkeさんとのデュオで演奏されたラブジョイ「いつもすてき」のカバーの歌い出しに、じんときてしまった。

 きょうはいろいろあったような気がするけれど、結局、午後は出かける気になれず、岸野雄一さんと音の球宴(FPM中嶋+ヨシノビズム)による「コンビニDJ2人会 音の交流戦」の中継を聞きながら、「COCHI CAFE」で買った本を読むなどしていた。会場がコンビニなので、見ているうちに、買い物を思い出して、夕方から出かけたけど、食料の他は買わず、喫茶店で本の続きを読んで帰宅。

6月19日(月)
[一回休み]
6月20日(火)
[一回休み]
6月21日(水)
[一回休み]
6月22日(木)
[一回休み]
6月23日(金)
[一回休み]
6月24日(土) 【▼ぐりぐらメモ/2017年6月24日】
 水曜日は朝から土砂降り。朝から雨の日は、前倒し進行。ペースメーカー代わりに点けている『ひよっこ』も途中で切り上げて、早めに出て、駅まで歩く。夕方には雨があがっていた。二ヶ月ぶりの歯科検診の日でもあったが、仕事場にも歯科にも駅の休憩コーナーにも電車にも傘を忘れることなく、うっかり駐輪場まで行ってしまうことなく、また歩いて帰宅できたので、なんとなく達成感が。
 せっかくなので、ふだん歩かない道を通ってみたけれど、長らく空いたままだったお世話になったレコード店の跡地にお洒落なコインランドリーが入っていた。コインランドリーに用事はないけれど、誰も居ないときに入ってみようかな。客観的には不審者でしかないが。

 不審者と言えば、先週の土曜日、母方の実家跡を訪ねたとき、実は裏手に回って眺めていたことが、お出かけしようとしていたその家のちびっこに見咎められたようで、駅に向かう道すがら、何度も後ろを振り返っていた。見慣れない人物が家のまわりをうろついていたら、不審にも思うだろう。
 かと思えば、書くのを忘れていたけれど、「コチカフェ」から天下茶屋駅に向かう途中で、荷物と気持ちの整理のために、コンビニのイートインコーナーに寄ったら、何故か5、6歳の男の子にいろいろ話しかけられた。老眼のためかけたりはずしたりしていた眼鏡のこととか、氷だけになってるアイスコーヒーを飲むこととか、傍らに積んでいた本のこととか。ナンパ?訊けば、おとうさんと一緒に来ていて、おとうさんは買い物中という。ほどなくして、おとうさんがやってきて帰っていったが。なにか興味をそそるものがあったのだろうか。

 水曜日、帰宅すると、「オーダーメイドファクトリー」で注文したくじらドラゴンオーケストラ(Qujila "Dragon" Orchestra)『In My Soul』が届いてた。くじらに、篠田昌已さん、関島岳郎さん、駒沢裕城さん、ロケット・マツさんらが参加した期間限定ユニットの1992年作。当時、知ってはいた。でも、くじらは「気になる」くらいの接しかただったし、篠田さんや駒沢さんの色がそんな出ているとは予想しなかったので、気にとめていなかった。puff up作品を聞いて、篠田さんや関島さんのことが気になり出した頃には見かけなくなっていた。ジャケットデザインも記憶になかった。
 今回の復刻では、シングルとして発売された「マリア (single version)」とカップリングのライヴ録音「ジャム」の2曲が追加され、ブックレットも再編集されているようです。歌詞は別刷のミニブックに掲載。これはこのオーダーメイドファクトリーでの復刻の共通仕様なのかな。それと、オマケとして、くじらの杉林さん、楠さんに関島さんを加えた鼎談を収録した同じ体裁のミニブックが付いている。

 木曜日、帰りに駅前のコンビニで、穂高亜希子さんの『みずいろ』を受け取る。2014年9月19日発売のセカンドアルバムで、通しで聞くときのことを考慮した二枚組になっている。このアルバムが出たときの発売記念ライヴには行くつもりでいたのだけど、何かの都合で行けなかった。で、それきり、買うタイミングを逸してしまっていた。試聴はなるべくしないで、でも、聞きたいと思ったときに聞くようにしたいと思っているので、機会を逃して、長らくそのままにしてしまうことがたまにある。ずっと気にはなっていたのだけど。
 帰宅すると、別口で発注していたオムニバスアルバム『日曜日のうた』も郵便受けに届いていた。JOJO広重さんプロデュースによる「Little Something」というシリーズの第一回作品で、2010年発売。穂高亜希子さん、見汐麻衣さん、おにんこ!のひらちんソロ、聞いたことがないSHIHOさん、元手水の藤田ゆかさんの5人を収録している。これも、一度か二度見かけたことがあるのだけど、それきりにしていた。

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2017 Kijima, Hebon-shiki