目次に戻る

2017年3月26日〜2017年4月1日


3月26日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2017年3月26日】
 家族行事。居間の居場所の周囲に積まれている本とCDをとりあえず片付ける、という恒例の作業をその前に。アナログ盤もプレイヤーのある二階の(ほとんど使っていない)自室へ。アナログ盤は、それについて書くときに居間に持ってきているのだけど、プレイヤーは居間には無いので、ポータブル電蓄が欲しいところだけど、それをすると、ますます居間のこたつ机の周りで済ませてしまうことになりそう。という訳で、片付けるのはよいのだけど、問題は、聞こう、読もうと思って手元に置いていたものを片付けてしまって、そのまま埋もれてしまう可能性があること。とりあえず明日から読む本はまた取り戻しておかないと。

 ビバ☆シェリーの十吋盤『OBENTO MUSIC』も自室に。このレコードについて書くのを忘れていた。発売されたという情報を伝える目論見もあって、ツイターでは書いたけど。それですっかり書いた気になっていた。
 このアルバムは、イギリスのレーベルから発売されたもので、日本では3月1日から販売が始まっていたのだけど、うっかりしていて、気付いたらそれから一週間も過ぎてた。あまり枚数が作られていないはずなので、あわてて注文して、すぐ、3月9日に届いた。ビバ☆シェリーも(も、というのは、アストル・ピアソラにまつわる話を書いたばかりだったので)年末年始の片付けのときに、たまたま目にして、ひさしく聞いていないなと思って1枚目のミニアルバムを聞いていたところへ、2月2日、ツイターでのアメリカのラジオ局WFMUの書き込みで、新譜の発売を知った。そこにリンクされていた発売元レーベル、mottomottoのページで収録曲のライヴ映像を見て、おお、やっぱり好きなかんじや、となり。
 キーボードとドラムのデュオで、親しみやすいポップスの面とジャズやキャバレーソングを思わせる面が共存している。この新譜でも、前のめりになって飛び跳ねるポップソングの面が強い曲(「Holiday」「Thunder Love」)と "KEW. RHONE." を思わせる入り組んだ迷宮的な曲(「Chocolate(ショコラ)」、「Honey」、「Fig」)が収録されている。「Movin' My Love」はディスコ曲のパロディといったところ。そうか、"KEW. RHONE." の本を思い出したのは、ビバ☆シェリーのアルバムも作用しているかもしれない。DLコードも付いていて、ボーナストラックとして、盤には収録されていない「Holiday」のリミックスバージョン、「Fig」、「Chocolate」、「Thunder Love」のライヴバージョンが聞けるようになっている。

3月27日(月)
[一回休み]
3月28日(火)
[一回休み]
3月29日(水)
[一回休み]
3月30日(木)
[一回休み]
3月31日(金)
[一回休み]
4月1日(土) 【▼ぐりぐらメモ/2017年4月1日】
 朝夕の6時台は既に明るく、朝、自転車に乗ろうとすると、サドルの朝日に当たっている部分が仄かに暖かい。でも、風はまだ冷たく、セーターを一枚抜いてきたことに夜は後悔することになる。

 水曜日の夜は、仕事が引けてから、京都・木屋町三条「アバンギルド UrBANGUILD」に、yumboの演奏を聞きに。定刻の鐘が鳴ったらすぐに出るぞ、と意気込んでいたのだけど、ぎりぎりまでできることを詰め込んだため、抜かれる抜かれる。開演までに到着すれば御の字と思っていたのだけど、着いたら開場もまだで、数量限定の来場者プレゼント、澁谷浩次さん選曲のミックスCD-R『私の昼はあなたの夜より美しい』と「鬼火」コースターにも間に合った。『私の昼はあなたの夜より美しい』はニューウェイヴ/ポストパンクの女性ヴォーカル特集。京都で配布するということでか、関西のバンドもいくつか。前日の名古屋では、選曲が異なるものが配布されたらしい。

 前回の京都は、思えば、リクエスト大会と細馬宏通さんとの協演の二日構成だったので、選曲や曲順が楽しみな通常のライヴはひさしぶりなのでした。『鬼火』発売記念ライヴではあるものの。
 1曲目から二作目『反響と明滅』からの躍動感のある「反響」というところで意表をつかれる。ステージには左から工藤夏海さん、澁谷浩次さん、皆木大知さん、芦田勇人さん、高柳あゆ子さん、山路智恵子さん。『鬼火』収録曲中心だけど、早々と同時に再発された一作目『小さな穴』からも。新しい曲もある。きちんと順を追って分析的に聞いた訳ではないけれど、現在のyumboがシンプルなメロディを中心にしながら、はっとさせられる展開を持っているのに対して、初期の楽曲は淡々としているように思える。その分、じわじわがあとになって際立つのだけど。
 yumboの楽曲は、まずメロディが耳に残る。器楽的ではあるけれど、ふいに思い出して、ついハナウタしてしまう。澁谷さんがどのようなディレクションをしているのかわからないけれど、そのメロディがテーマとしてあって、メンバーそれぞれが思い思いにとらえた反応が、あまりそぎ落とさずに、よりあわされているように思える。雑然としながらも、メロディが陰影に富んだものとして、耳に残る。

 二部構成の一部の後半で、先日、「モトタバコヤ」で演奏を聞いたばかりのノコギリ奏者、垣井しょうゆさんがゲスト参加。第二部では、やはり「モトタバコヤ」で演奏を聞いたムラグカンのみやけをしんいちさん(ソプラノサックス)、biobiopatata(ビオビオパタタ)のてんこまつりさん(オーボエ)が加わった編成でスタート。さらに、三田村管打団?の清造理英子さん(トロンボーン)、再び垣井しょうゆさんが加わり、曲によっては総勢十人編成になっていた。力強いような、はちゃめちゃなようなアンサンブルが繰り広げられました。関西に来たら、関西のひとたちと一緒にやりたいという気持ちになるのだそう。
 最後が「悪魔の歌」。「鬼火」を最初のほうでやっているので、アルバムを逆にしたようなかんじに。アンコールに二回も応えてもらい、頭の中でいくつものメロディ、声や音が繰り返される状態で帰途についた。

 自主運営のレーベルからのCD-R『Sings In Crisis』は、名古屋で売り切れてしまったのか見当たらなかったけれど、てんこまつりさんが参加しているbiobiopatataの最近出た『ONCE UPON A TIME』が置かれていたので購入。2014年から2016年にかけて、いろんなひとと一緒に演奏したものも含むライヴ録音集で、澁谷さんと一緒に演奏ている「石が降る」も含まれている。他に、くじらの杉林恭雄さん、グラタンカーニバル、真っ黒けボックスの大槻ヒロノリさん、NRQの牧野琢磨さん、伴瀬朝彦さん、モノポリーズ、sekifuとの演奏が、単独の演奏に混じって収められている。

 金曜日、帰宅すると、エリック・ブレグヴァッド "SELF-PORTRAIT: ERIK BLEGVAD"(Addison-Wesley、1979)が届いていた。行けなかったスラップ・ハッピーの来日公演のあとで、「FOREVER RECORDS」の東瀬戸さんがツイートされていたことで改めて(と言うのは「map」2号に掲載されていたのをどうも読み飛ばしていたらしいので)知ったピーター・ブレグヴァッドさんのお父さんでイラストレーターの自伝絵本です。児童文学で見かけていたけれど、もっと昔のひとだと思って、関係があるとは思ってもみなかった。ピーターさんはアメリカ人、エリックさんは北欧のひと(デンマーク人)ということもあった。で、検索をかけて知ったのがこの本。安く出ていたものがあったので注文した。画集か自叙伝かと思っていたら、平易な文章で書かれた絵本スタイルで、その時々の作品やスケッチも添えられている。
 届いたものはビニールがかけられていて、シールやバーコードが貼り付けられていた。ちょっとダメージが大きいかな、でも安かったからなと思っていたら、見返しにポケットが貼り付けられていて、貸出カードが入っていた。図書館の放出品だったのだ。ダメージはあるけれど、貸出カードが付いているのは少しうれしい。借りた人も二人記されている。83年3月にひとり、88年5月にひとり。どこの図書館かわからないけれど、1980年のアメリカ第5次初等中等教育法の補助金で購入されたものらしい。

 きょうは、最近の休日の傾向である「出かける用意をした状態で眠ってしまい、気付いたら夕方」に。午後から、お客さんが来ていて、同席はしないでよかったのだけど、出るに出られず、待っている間に眠ってしまい。夕方になってから、少しだけ外出。

目次に戻る

2017 Kijima, Hebon-shiki