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2016年10月23日〜2016年10月29日


10月23日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2016年10月23日】
 出不精になっているので、用事をきっかけに出ようと思ったのだが、用事が長引いてしまい、予定が次々に間に合わなくなり、結局、三条から市役所横に移転して新装開店した「ワークショップレコード」と「100000tアローントコ」に行っただけになってしまった。ご祝儀モードというつもりはなかったのだけど、探してたのや買おうと思ってたのや知らなかったのを見つけてしまい、ひさしぶりに散財。

 「ワークショップレコード」で買ったもの。▼1985年に上演された子供向けミュージカル『キュルトヘンの帽子』の劇中音楽集。音楽は久米大作さん、板倉文さん、近藤達郎さんの曲が2曲ずつ。舞台の原作と作詞は萩尾望都さんで、主演の小林聡美さんと川島なお美さんが歌っている。他に、谷啓さんが出られていたそう。舞台は当時NHKでも放映されたらしい。制作は現在も世界各地の音楽をてがけているプランクトンで、ミュージカルを主催した西友から発売されている。▼トム・コラを追悼したオムニバス "HALLELUJAH, ANYWAY: Remembering Tom Cora"。▼ケヴィン・コイン "PEEL SESSIONS"。▼ザ・レスト・オブ・ライフ『HOME MADE HELL』。

 「ワークショップレコード」が同じビルに入ったということを記念して2店でスタンプラリーをやってます、ということで、ということでもないのだけれど、階下の「100000tアローントコ」にも。▽Au Pairs "STEPPING OUT OF LIFE: THE ANTHOLOGY"。▽Arthur Russell "LOVE IS OVERTAKING ME"。▽Arto Lindsay "ENCYCLOPEDIA OF ARTO"。

10月24日(月) 【▼ぐりぐらメモ/2016年10月24日】
 パソコンのプログラムというかソフトというかアプリケーションは、探すほうではなく、Windowsに標準で付いているものがあればそれで済ませるほうで、テキストは「メモ帳」だし、ウェブブラウザは「インターネットエクスプーラー」。そんなに希望はなくて、メモリを喰うことを恐れている。のだけど、「メモ帳」の折り返し表示はなんとかならないかとずっと思っている。折り返し表示にして、そのまま保存すると、折り返し部分に半角スペース(制御コード)が入ってしまうから。表示幅を変えると、追いついてくれなくて、見た目と実際のカーソルの位置が異なることになり、再表示させる必要があるのも困る。ものすごく小さな塵のようなストレスが積もっている。

 ストレスと言えば。しばらく、マウスで一回クリックしただけで、二回クリックしたのと同じ動作になる状態が続いていた。選択しようとすると、実行してしまうので、戻すのが手間だし、開いてはいけないものを開いてしまうおそれがあり、怖くてしかたがなかった。それが先週くらいから収まった。アップデートで修正されたのかもしれない。寡聞にして、他のひとも同じような症状になっていたという話は聞かないのだけど。それは収まったのだが、今度は、ブラウザがおかしい。複数の画面をタブで開いていると、他の画面に移動しようとしたり、ある画面を閉じようとしたらフリーズしてしまう。タスクマネージャーを起動させて、強制終了させるか、フリーズした画面以外を一画面ずつ別のウィンドウに移すしかない。これもバグで、いつの日にかのアップデートで修正されるのだろうか。

 来るはずのものが来なくて、待機しつつ、長期課題にいそしむ一日。忙しい時期なので、手伝いもしたいけれど、来るはずのものが来たらそれで手一杯になるので、迂闊に引き受けられないのが悩ましいところ。あ、老眼鏡はちゃんと自分の机の上にありました。
 金曜日の「ボロフェスタ」に、はちみつぱいを聞きに行くことにしているのだけど、あとの出演と思っていたら、まさかの一番目で、どうにも開演には間に合いそうにない。それまでに残業が一日分を越えたら、振替で休んだろかとも思っていたのだけど、その日出稿のややこしそうなのが一件あるし、週明け出稿の大量案件もまだ何も来ていない状態なので、休めそうにない。土曜日に出るはめになるかもしれない。うまくまわらない。
 金曜日は、先だと思っていて、聞けなくてもかまわないとおもっていたホームカミングスがトリ。ヘヴンリーを思わせるギターポップバンドだけど、ピンとこないのは、歳をとったからかもしれない、が。2バンド出演だと思っていたら、いつの間にかceroの出演が追加されていたことにも驚いた。はつみつぱいの演奏時間はそのことには関係ないとは思うけど、予想よりもかなり短くて。「こうもり」1曲だけで終わったりして。ceroはちゃんと聞いたことがないので、どんなんかなぁというところ。若いひと向けという気がしなくもないけど。

 きのう買ったケヴィン・コインの "PEEL SESSIONS"。1973年9月27日、1974年1月24日と11月26日、1978年2月22日、1979年9月5日、1990年2月11日の録音が収められている。未発売録音集 "BEAUTIFUL EXTREMES: 1974-1977" にBBC録音として収録された "Right In Hand" と "Rainbow Curve" は入っていない。"BEAUTIFUL EXTREMES" は2曲差し替えたチェリー・レッド版を持っているのだけど、CDになっていない。オランダのヴァージンから出たオリジナル盤に差し替えた2曲を追加したかたちで復刻されないものか。その "BEAUTIFUL EXTREMES" のイメージがあったので、シンプルな弾き語りをイメージしていたら、バンド演奏や演劇的なものもあった。1978年2月22日のアコースティックギターをメインにしたものがいいな、と思っていたら、78年録音の3曲目(13曲目)からチャタつきが始まり、残りはどれもダメでした。演奏なだけに残念。

 届くときには重なるもので、帰りにコンビニで通販到着物の引き取り。スザンヌ・ヴェガの "SONGS FROM AN EVENING WITH CARSON McCULLERS" と今回が正式復刻らしいジュディ・ヘンスキ&ジェリー・イエスターの "FAREWELL ALDEBARAN" を注文するのに抱き合わせたら安くなるというので、旧譜を2枚、トーキング・ヘッズ "REMAIN IN LIGHT" CD+DVD版とウィークエンド "LIVE AT RONNIE SCOTTS" を。FM大阪「ビート・オン・プラザ」でエアチェックしたテープしか手元になかった "REMAIN IN LIGHT" をひさしぶりに聞いてみたけど、時代に貼り付きすぎたか、イケイケ感ばかりが耳に残る。ウィークエンドのCDは、複数のバージョンが出ていることで選ぶ気がなくなっていたものの、先日、"LA VARIETE" を中古で手に入れたことで諦めまして。12インチやBBC録音の他、客録りのライヴ録音が追加されている。

10月25日(火) 【▼ぐりぐらメモ/2016年10月25日】
 来るはずのものがやはり来ないが、できるだけ自発性を尊重しようと、下調べや材料作りをしながら待っていたのだけど、これでは今日中に片付かないというリミットのところで打診したら、いつのことになるのやらな答が返ってきたので、やむなくこっちで準備作業も引き受けることにして、ショートカット。またつまらぬ残業を増やしてしまった。
 駅でぐだぐだすることなくまっすぐ帰宅したけれど、テレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』は残り15分ほどしか見られなかった。何故だか唐突に『サザエさん』のパロディになった予告と出演者が役に関係なく踊るエンディングは見ることができたのでよかったけれど。

 明日の夜に到着するものがあることを家のひとに言っておかなくてはと思いながら帰ったら、それがもう届いていた。先月の残業手当をつぎ込んだと言っても過言ではないものが。NHK-FM「ヤングジョッキー」で放送された1976年のライヴ録音を聞いて以来のファンなので、祝うというか区切りをつけるというかそういう気持ちもあり。その1976年のライヴ録音も収録されている。NHK-FMで放送された2曲は、過去に一度CD化されたことがあるのだけど、感銘を受けた曲のエンディングがブツ切りにされて、1979年の録音につなげられるという無残な編集になっていた。ようやくあのときの演奏をクリアに聞くことができるということも、しょうもないことだけど、案外大きいかもしれない。

 そう言えば、その1976年のライヴ録音を聞いて、感銘を受けた曲を収録したアルバムは、「阪急32番街」にかつてあった大きなレコード店「Daiga」に初めて行ったときに買った3枚のうちの1枚だった。別件で、「Daiga」のことを話題にしたので、改めてあれこれ確かめようとして、記憶と合わないところがでてきて、困惑。記憶では、「Daiga」に初めて行ったのは高校1年のとき、1978年の夏なのだが、いま「ウィキペディア」で「阪急32番街」を引くと、1977年8月オープンとなっている。「Daiga」は32番街のオープンと同時に開店したという記憶があるし、最初に行ってレコードを買ったときにオープン記念の福袋的に販促グッズをもらった記憶もある。1977年、中学3年のときの話なのか。中学2年の夏に初めてLPを買い、しばらくビートルズ関係を買っていたのだけど、中学2年からはピンク・フロイドを始めとして、プログレッシヴロックのレコードを友達と分担して買うようになった。そんな頃に、ベルベット・アンダーグラウンドとアリス・クーパー(と前述のレコード)を買ったのだろうか。どこかに、レコード購入記録をつけたもの(最初の数年だけ)があるはずだけど、それを探していて、過去の日記に出くわして、先週末はどよーんとなったのだった。

 残業手当をつぎこんだ図書館案件について言明を避けているのは、外聞わるいと思っているからです。図書館案件なので、公表して、希望するひとに利用してもらったらいいのだけど、図書館案件を扱う器量があるとは思えなくて。ぐだぐだ。既発売分のうちアナログでしか持ってないものを含めると、半分は「持ってない」のだけど、ダブりも多いし。ダブった分を放出するかどうかは微妙。もう少し比較してみないと。開封してすぐに気付いて「なんでやねん」とツッコんでしまったのが、何枚かの復刻ジャケットの元に日本盤が使われていること。日本コロムビアやビクターの品番が燦然と。というようなこともあり。

10月26日(水)
[一回休み]
10月27日(木)
[一回休み]
10月28日(金)
[一回休み]
10月29日(土) 【▼ぐりぐらメモ/2016年10月29日】
 行き帰りに、世をしのぶ仮の定額制サービスでタブレットにダウンロードしているデイヴィッド・ボウイ "WHO CAN I BE NOW? (1974〜1976)" から、未発売(だった)アルバム "THE GOUSTER" をよく聞いている。曲だけは、ライコディスク版 "YOUNG AMERICANS" でも揃う。いま曲順プログラムができるCDプレイヤーを持っていないけれど、曲順だと 11 - 5 - 10 / 9 - 7 - 1 - 4。9以降がボーナストラック分。"YOUNG AMERICANS" 収録曲はタイトル曲を除いてミックスが異なる。このあたりライコディスク版の解説に書かれていたっけ。"THE GOUSTER" というタイトルは今回のボックスセットで初めて知ったと思っているのだけど、読み直してみなければ(読み直してからここに書いてもよいのだけど)。
 ディスコ、ソウルということで、敬遠していた時期だけど、線の細いボウイさんの声が生き生きしているのは、"YOUNG AMERICANS" と "STATION TO STATION" の2作だと思う。"THE GOUSTER" では、"YOUNG AMERICANS" ではやや影が薄くなったと感じる女声コーラスとの相性がいい。
 ところで、"WHO CAN I BE NOW? (1974?1976)" には、"SOUND + VISION" に "YOUNG AMERICANS" のアウトテイクとして収録されていた "After Today" が入っていない。…読み直してみないと。

 きのうは定時退社して、京都烏丸通御所西「KBS京都ホール」での「ボロフェスタ2016大前夜祭」に、はちみつぱいの演奏を聞きに。開演が18時55分。すっぱり定時退社できたとしても、ぎりぎり。最初、はちみつぱいとホームカミングスの2バンドが告知されていて、はちみつぱいが後だろうからと前売をとったのだけど、タイムテーブルが発表されたら先になっていて。「KBS京都ホール」も大昔に行ったきりで、たまたま通りがかったことはあったけど、距離感覚がない。うーん。
 という状況で、定時退社。といっても、仕事終わりが定時ということで、5分で片付けて、打刻は7分後かな。走れるところは走って、電車に乗って、次の駅に着いたときに、運行が5分遅れていることを知った。気付かなかったのだけど、自分が乗った駅で何かあったらしく。開演時刻にはまだ阪急烏丸駅だった。地下鉄に乗り換えて、丸太町駅から走って、着いたのがたぶん19時10分くらい。パラついてはいたものの雨がひどくなかったことは救いだった。受け付けてリストバンドをされて、ホールに入ったのと、はちみつぱいがステージにあがったのとが同時だった。帰り道で会った知人に聞いたら、開演も遅れていたそう。

 ステージには前列左から、本多信介、和田博巳、駒沢裕城、鈴木慶一、渡辺勝、武川雅寛。後列に岡田徹、夏秋文尚、橿渕太久磨。「こうもりの飛ぶ頃」から。先にライヴ盤を聞いてしまったことが少し悔やまれるけど、このセットでは、ムーンライダーズ組はどちらかと言えば一歩引いていて、本多さん、駒沢さん、渡辺さんの演奏がのびのびと映えるかんじになっていた。渡辺勝さんはいろいろ楽器を持ち替えたり、ヴォーカルをとる曲もあるので特に印象的で。いまだに、渡辺勝さんをはちみつぱいのメンバーとして見ることがいまいちできていないこともあり。
 続いて、「月夜のドライブ」。次のかしぶち哲郎作「釣り糸」は、息子さんのヴォーカルで。そう言えば、メンバー紹介のときに、慶一氏が「かしぶち哲郎!」と天に向かって呼んだとき、上を見上げているひとがたくさん居た。かしぶち哲郎さんのことを知らない若いひとなのかもと思いながら。早くも「塀の上で」。「ステージでは最後の曲」の印象が強いので内心焦った。渡辺勝さんヴォーカルによる「アイ・ラヴ・ユー」「ぼくの倖せ」。この組み合わせは、1988年の再結成ライヴで聞けたものだけど、どこらへんからやられているのだろう。渡辺さんのソロで?最後に「煙草路地」を会場の合唱とともに。
 余談その一。はちみつぱいの2016年のライヴ盤で謎だった、「僕の倖せ」が始まる前のチャラーンという音。駒沢裕城さんのペダルスチールでした。きのうも鳴らされてました(「スマホの着信音を残す訳ないしなぁ」とライヴ盤を聞きながら思ったのは内緒です)。
 余談その二。京都だから「ミスター・ソウル」featuring 本多信介さんをやってくれるのではとひそかに期待していたことは内緒です。

 ステージは奥と左に設置されていて、会場に飛び込んだのが遅かったので奥のステージでのはちみつぱいは後ろのほうで見ていたのだけど、切り替わるとものすごく前になってしまった。二番目はcero。ナマはもちろんちゃんと聞くのも初めて。タイムテーブルが発表されたとき、ceroの出演が追加されていて、いや、もともとどういう予定だったのかはわからないけど、はちみつぱいの時間が短くなったのではないかと困惑もしたけれど。
 ceroは、ダンサブルではあるけれど、演奏はジャズロック的なところもあった。ギターとキーボードのフレーズやリズムが面白かった。スティールパン、パーカッションのひとは管楽器も演奏するので、その絡みも面白かった。歌はいまのひとの発声だけど、最後のスタイリスティックス "You Make Me Feel Brand New" を思わせるゆったりした曲がいちばん似合うかんじかな。

 2時間近く立ったまま、というかからだを揺らしていたので、だんだん左肩と左足がしんどくなってきて、ドリンクチケットをようやくジンジャーエールと交換してから、いったんホールの外に。物販を眺めてから、帰ることにした。小雨の中、駅に向かっていると、信号のところで隣に同じように途中で出てきた知人に声をかけられてびっくりでした。
 帰ってからも、ぐったりしてしまって、なかなか起き上がれなかった。

 という訳で、きょうも、一日ぐったり。郵便受けに封筒が届いていて、なんだろうと思ったら、南陀楼綾繁さんから雑誌「ヒトハコ」創刊号を送っていただいていたのでした。全国的に開催されるようになった自主イベント「一箱古本市」を通じて見えてくる「本好き」の姿を伝える記事を収録。本が好きということよりも、街に居ること、出ることの経験について書かれたものが多いことが面白い。

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2016 Kijima, Hebon-shiki