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2016年7月10日〜2016年7月16日


7月10日(日) 【▼ぐりぐらメモ/2016年7月10日】
 昨日の「京都レコード祭り」は、吉田省念バンドとオオルタイチの演奏を聞く、ということで、長居することになったので、棚を見るのは、休み休み、空いているとこ空いているとこに行っていたので、それほどストレスにはならなかったけど、それでも他に空いてるとこがあるのに見ている棚に手を伸ばしてくるのがいて、嘆息。棚をはさんで談笑しているひとたちも。マナーというより、客観視できていないことがやるせなくて。
 ひとつだけ気になったのは、「ディスクユニオン」や「ジェットセット」などレコード店が製造販売しているLP用の箱をそのまま使って出店しているところが見られたこと。自分とこの店の名を貼るなり、隠すなりすればいいのに。

 平行して読んでいた通勤読書二冊、読了。幸田文『流れる』は、映画化されたものが好きなので、原作をいつか読んでみたいと思っていた。芸者の置屋に女中として勤めることになった主人公、梨花の観察がベースになっているのだけど、観察が行き届いているので、梨花自身の心理を描写する必要がない。そこがすっきりしていて、いい。メモしておきたい文があちこちに。

 昼食後、参議院議員選挙の投票所に行き、買い物して、クリーニングに出していたものを引き取って、いったん戻ったらひと眠りしてしまった。出がけに通販到着物の引き取り。アナログ盤が出るのはいいことだけど、高いわ、近くの店に入るかどうかわからないわ、限定だわ、通販だと趣旨と違うやろ、だわで、レコードを買う楽しさよりもストレスが勝ってしまって、もやもやしか残らないレコードストアデイ向け商品として出ていたらしいけど、ありがたいことにCDで通常販売されていたザ・モウルズの2枚のアルバムとEPを集めた "FLASHBACKS AND DREAM SEQUENCES: THE STORY OF THE MOLES"、モウルズのリチャード・デイヴィスがエリック・マシューズと組んだカーディナルの唯一のアルバムに未発表曲やデモを追加した "CARDINAL"。それと、カートに入れたまま忘れてたザ・ポップ・グループの発掘ライヴ録音集 "THE BOYS WHOSE HEAD EXPLODED"。

 梅田の大手レコード店と書店に寄るも、レコード店は改装中で、棚が大幅に変えられていて、勘が働かない。書店では、やっと「フリースタイル」32号を。

 歩いて、天神橋一丁目「音凪」に。佐藤幸雄さんとHacoさんのふたり会ライヴ。HacoさんはラップトップPCを使って、制作中の新作からアンビエントエレクトロニカ作品を中心に。声の他、ラップトップでも、時折、音を加えて、流れを生き生きとしたものにしていた。
 佐藤幸雄さんは、新しい歌、新しくした歌をたくさん。新しい説明が必要、と歌われる歌にとりわけぐっときました。収まりきれない言葉を収めたり押し込んだりしなくていいギター演奏も方法として、いいかんじになってきてるなぁと改めて。カバーや出演者の共演について(のみ)触れるのは、何度もライヴに行っていて、いつもと同じことしか言えないことを避けんがためのように思えて、NGにしているのだけど、すみません、きょうの「あの夏のかんじ」はとても良かったです。
 フリパトロニクス風の演奏も披露されたのだけど、開演前に "Heavenly Music Corporation" がかかるという、選挙権を持たされたばかりの18歳を相手にしたような、親切と言えなくもない配慮にあとから苦笑。でも、たまには大きな音で通しで聞くもんや、と改めて思いました、フリップ&イーノ。

7月11日(月)
[一回休み]
7月12日(火)
[一回休み]
7月13日(水)
[一回休み]
7月14日(木)
[一回休み]
7月15日(金)
[一回休み]
7月16日(土) 【▼ぐりぐらメモ/2016年7月16日】
 選挙があると、政治の話題で、もやもやさせられるので、困る。受け取りかたや考えかたや動きかたの部分で、なんでそうなるの、と思うことが多いから。貶めありきは端的に面白くない。がっかりする。強い拠り所があって良かったね、としか思えない。
 投票日の朝にある党を名乗る電話がかかってきた。「投票日に選挙活動をするのはダメですよ」と言うと「投票に行かれたかどうか聞いて、行っていなければ促そうと思いまして」と答えたので、「それはあなたの役割じゃない」と返した。そのことをすぐに「ツイッター」に投稿した。目的はふたつ。ひとつはそのような行動をしている党があるのであれば逆効果になることを当人たちに知らせること。反感を買うだけだよ、と。そうした行動をやめてくれるならそれでよい。もうひとつは逆効果になることを想定した騙りの可能性があることを電話を受けたひとたちに知らせるとともに、騙りをやってるひとたちに使えない手であることを知らせること。そっちのひとたちにもやめてもらいたいし、貶めありきのひとたちが違反だ違反だと騒ぐのも鬱陶しい。違反かどうかより、反感を買うかどうかのほうが投票する側にとっては問題だ、と考えているので。仮に違反でなかったとしても、投票に影響することはある。そこを考えてほしいと思うし、それを利用するようなことをするな、と思う。

 わたしは、管理運営上の理由から不条理なことをやられたり言われたりすることを避けたいと考えている。このところ、岸野雄一さんが「グレーゾーン」という言葉を使っておられるけれど、わたしもずっとグレーゾーンを確保することを心がけるようにしてきた。管理運営側は、グレーゾーンを無くしたい。管理運営がうまく行っているときには、大目に見るかもしれないけれど、うまく行かなくなったら、グレーゾーンを無くす方向に動く。うまく行かなくなってもグレーゾーンを無くさせないようにすることには、考えかたを積み上げ、浸透させていかなければならない。それを怠ってきたような、あるいは勘違いしてきたような気がする。なにか、無条件でいいもの、のように。

 現状の「認識」は、管理運営側に近い、というか、そっちがどのように見ているかを見ている。ただ、そこから引き出す行き先がちがう。というような理由から、反対側に厳しいことをたまに言うと、ヘンなところから賛同が来るので、困惑するのだけど。正しげなことに反発してるだけのひとは…正直なところ、話をしても意味がない。「正しさ」に反発ばかりするひとは、つまらない「真実」にひっかかりやすいから。

 ところで、かような向きの考えかたには、花森安治氏の文章がたぶんに影響しているということは自覚しているので、書かれたものを読み返しているのだけど、どれがそうだったか思い出せないでいる。『一戔五厘の旗』所収の文ではなかったか。それにしても、今週のNHK『とと姉ちゃん』は、花森氏をモデルとする花山氏が主人公の雑誌作りに協力することになる回だったのだけど、「答」がまるで未来に行って、ウィキをコピペしたみたいなかんじで、ざっくりしすぎてた。何故ペンを捨てたかの説明も、何故再び執る気になったかの描写も。

 朝から降ったり止んだり。家の用事、の後、ひさしぶりに近辺を歩き回る。堤防上で身の危険を感じること多々あり。バイクや車が遠慮しないで走っていて。ジョギングや犬の散歩も多いのに。
 歩きながら、KBS京都「大友良英のJAMJAMラジオ」京浜兄弟社特集や、ラジオ関西「夜のピンチヒッター」を聞いた。いま使っているmp3留守録ができるラジオは、地デジ移行後少ししてから、その年の4月に始まっていた「夜のピンチヒッター」を聞くために買ったもので、FMのかつてTV 1ch〜3chが割り当てられていた周波数はカットされている。つまり、ワイドFM部分に対応していない。新調しようかと思ったが、ラジオ関西やKBS京都はワイドFM放送をしていないのであった。思い止まりました。

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2016 Kijima, Hebon-shiki